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氷菓 第五話「歴史ある古典部の真実」

 2012-05-26
原作では入学当初から夏休みの間までの出来事だったのが、どうやらせいぜい入学~梅雨の初めぐらいの時間というふうに改変された様子。まあ、それで次回に来るのが本来なら関谷純を巡るエピソードの合間に入るはずだった短編なんですが。

「省エネ主義」、「やるべきことは手短に」。奉太郎の矜持を揺さぶったえるとの出会いと、本人の胸に燻っていた「薔薇色」への憧憬。
奉太郎の精一杯の「薔薇色に近づくための労力」が導き出した45年前の事件の推測と、「灰色の部分からの疑問」が囁く真相の必要性。

「氷菓」という文集タイトルに込められた、関谷純の45年前の思いに触れ、珍しく感情を露にする奉太郎。真相が明らかになって、えるの観念描写にて「氷菓」表紙イラストの残酷さがこれでもかと浮き彫りにされる演出に背筋が震えたですよ。
もし弱かったら、悲鳴も上げられず、生きたまま死ぬ――。
45年前、たったひと言、関谷が拒絶する勇気を持っていたらあるいは無かったはずの悲劇。
幼い日のえるが泣いた叔父の話は、叔父自身の後悔と姪に説いた強くなるための勇気。
誰も――歴代の古典部部員が誰も(おそらくは、キーパーソンたる奉太郎の姉を除いて)そのメッセージに気付けなかったからこその奉太郎自身の憤り…。

45年前の真相の解明は、本当の意味でのえるの依頼に応えることであると共に、奉太郎自身が自ら古典部というコミュニティに――「薔薇色」に踏み出すための踏破点。
「薔薇色」に踏み出しかけたからこそ、奉太郎が許せなかったのは無気力、無責任といった「灰色」の感情が招いた関谷純の悲劇。ここで、「灰色」に怒りを覚えたことで、奉太郎はやっと古典部というコミュニティの中に、自身の胸中で密かに憧れた彩りに歩み寄れたのかも。

以前の感想で、事件に関わる人物役がガンダムつながりの声優が来たら嬉しいとか書いたけど、今回、45年前の当事者にして真相の語り部となる糸魚川先生役が小山茉美(キシリア様)ということでちょっと喝采。つか、つい先日「星矢Ω」でまた凛々しい声を聞いたばかりだったし、80年代を生きた親父視聴者としてまたアニメの仕事を増やしていただければちょっと嬉しかったり。
シリーズ第1作というエピソードの常として描写される、人間関係の構築や、ヒロインとの出会いによる主人公の心境の変化。このシリーズの続きが見たいと思えるぐらいには楽しめた序盤5話でした。原作長編「愚者のエンドロール」まではアニメ化されるんだろうけど、個人的には文化祭編「クドリャフカの順番」も期待したいところ。
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