感想「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」
2011-04-13
米村正二脚本に金田治監督の映画なんだぞ。脳筋でド派手なお祭り映画にしかならないって判りきってるじゃねえか。その辺を割り切って「オールライダー対大ショッカー」同様に楽しんで見てきた奴の勝ちであります
ぶっちゃけ番組の評価的にはそこそこ(←自分の中で)なはずのオーズが、子供の前で変身するってシチュエーションにてどうしてああもかっこよく見えてしまうんだか。
今回の映画、平成ライダーではほぼ初めてというぐらい子供が前面に立つ映画というか(電王は、ぶっちゃけ佐藤健が若返ってるという設定だけに微妙)、昭和の時代からライダーに熱中していた親父ファンからすれば、ある意味理想的なまでのライダーと子供の相互関係を描ききった映画になってたんじゃないかと。
映司が子供に立ち向かう勇気を訴え、その勇気を受け取った子供達が窮地の映司の元に勇気を振り絞ってオーズドライバーを届ける。この一連のドラマを守り立てる要素として、そして観客達の感情移入を集める存在としての少年仮面ライダー隊がまさにこの映画の主軸なりえていて…。
観客ですら冷笑気味だったライダー隊の存在に、いつの間にか観客として誰よりもライダー隊を応援してしまっている不思議。
しかしせっかくシャドームーンの声もてらそままさきに復帰してるのに何故にBLACKと戦わないか? 唐突に出てくるカメバズーカは、きっと首領が新組織デストロンの準備としてのプロトタイプデストロン怪人の実戦運用? 福本清三さん演じるブラック将軍の動きのキレが流石というか、ヒルカメレオンに変身させるのはクライマックスまで取っとけよもったいない。
キカイダーの声=関智一というのはある意味判る奴には喝采のキャスティングではあるんだわなあ(笑)。そしてG3以降の歴代サブライダーをまとめて連れてくるバース(伊達さん)。浅倉(王蛇)とか悪徳刑事(シザース)とか地獄兄弟とかは何しに来たのってツっ込みが収まらねえ…おっとお祭り映画お祭り映画。もちろん全員実はディエンドライバーから…(言うのは野暮)。
例によってキングダークが立ち塞がってくるだけでも結構な危機感なのに、身長4千メートルという岩石大首領が、文字通り天地を揺るがし出現する絶望感…。特撮シーン的にこの出現シーンのカタルシスは結構見もの。
脚本協力として小林靖子の名前がクレジットされてるだけあって、「人の思いが時間を作る」という電王のテーマが織り込まれた展開としての、40年という時を超えて1号、2号に届くメッセージ――「仮面ライダーは正義の味方だ!」
あ、やばい、「SPACE BATTLESHIP ヤマト」に感銘は受けても泣きはしなかった自分の涙腺が…。
ああ、幾らオーズが主役扱いだろうと、やっぱりデンライナー出てきた時点で「電王の物語」になってきちゃうわなあ。いえ子供の受けがいいモモタロスさんとアンクのコンビがほぼ全編を引っ張ってる時点でそうなっちゃうんですけど。
まあおっさん観客としても、1号、2号のみならずショッカー首領をはじめとするオリジナルキャストの皆様の結集だけで感涙物なんですけどね。ライダー隊の危機に「待てぇぇい!」とレッツゴー!! ライダーキックのBGMを背に駆けつける1号、2号の勇姿のなんと頼もしいことか。
昭和からのライダー好きからして、ある意味「ライダーの総決算」というのは、前述の「ライダーと子供の相互関係」の描き方からして「対大ショッカー」以上にその役目を果しきったと思います。設定の粗とか説明不足とか、そんなもんは観客が勝手に脳内補完しとけ。映画としての出来がどうたらとかしたり顔せずに、右脳の感覚にて子供心全開で楽しむべき映画であります。子供時代のライダーへの憧憬と共に。
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