侍戦隊シンケンジャー 最終幕「侍戦隊永遠」

 2010-02-10
気が付きゃ嫌われ役の丹波が最終決戦MVP(笑)。
敵味方もはや何の憂いもなく、文字通り力づくでカタを着ける最終決戦。丹波のモヂカラを込めたディスクによる烈火大斬刀二刀流がまさに最後の力技というか、スーツアクターの鍛えた胆力とヤル気は普通にライブアクションでは考えられなかった画を可能にするのだなとやけに感心。
殿自らが囮となって、止めの火のモヂカラの一撃をブルーに決めさせる。志葉家当主自らが囮になるという、外道衆にとっては奇を衒う以外の何物でもない戦法はある意味シンケンジャーの基本戦術。これを最後まで貫きそして通用するあたり、志葉家の取った影武者の策は本当に最後まで功を奏していたのですなあ。

ラストの巨大戦。巨大ドウコクの激しい攻撃の前に、鎧が剥がれ落ちる表現そのままにことごとく排除されていく侍合体。ドウコクに最後のひと太刀を決める役が侍合体の核たるシンケンオーというのは感無量。
御大将ドウコクを倒したことで、再びあの世に押し流されていく三途の川の大水。シンケンジャーが無謀な戦いを挑んでくるのを前にした、シタリの嘆きとも嘲りともとれる台詞が象徴するシタリの目的…生き汚いまでに最後まで「自らが生き延びること」だったのは、ある意味自身の道をまっとうしきったキャラだったというか。この生死不明扱いはもちろん来年の「ゴセイジャーVSシンケンジャー」のためなんでしょうな(苦笑)。

今年はとみに、役者やスタッフ陣が1年かけて築き上げたものが綺麗に昇華した終盤でしたとも思えます。
もちろん数多の良脚本を書き上げてきたメインライター小林靖子の筆の乗り具合もさることながら、ドラマ面を大きく盛り上げた若い役者陣の熱演も瞼に焼きつくもので、こと終盤のメンバーの結束が試される展開については(これもまた小林靖子の往年のテーマといえる要素ながら)、心から第1作からの戦隊ウォッチャー続けてきて良かったと思わせたもの。
戦い終わって迎えるは、役目を終えた家臣達との一時の別れ。戦隊最終回の常の「新たなる旅立ち」でも「感動的な解散」でもない淡々とした流れながらも、番組開始時の殿と格さんの二人きりに戻るというエンディングの一抹の寂しさ。でもこの二人の関係が今後もよい家族同士であり続けるであろう日常への回帰、殿の新しい人生を示唆するあたりの暖かさが非常に心地良かったです。ええもちろん、侍以外の手習い事で殿が真っ先に果たすは、格さんとペアを組んでのフラメンコギターバンドデビューに決まってる(笑)。

この世に仇なす外道どもを三途の川へと押し流し、お天道様が照らし出す笑顔はびこる平和な世の中。刀は一時手放して、これから迎える侍以外の新たな人生。もしもまた、三途の川がざわめき立てば再び刀を取るのが務め。されど、殿様と家臣という関係以上の絆で結ばれたの仲間達の結束は、決して揺るぐことなどなし。
今は天下泰平の世を謳歌して、侍戦隊シンケンジャー、これにて一件落着。
スポンサーサイト

侍戦隊シンケンジャー 第四十八幕「最後大決戦」

 2010-01-31
半人半妖の身に堕ちようと、捨てること叶わなかった人としての未練。その未練を解き放ち残るものは虚無。
最期にドウコクに取り込まれ、内掛けひとつ残して消えていく太夫の姿の儚さというか。
ドウコクの心を震わせた太夫の三味の音は、人の身でありながら外道に堕ちた太夫自らの情念の賜物。そしてもはやドウコクの心を震わすことなくなった末期の音色こそ、すべての未練から解き放たれた、太夫自身がずっと求めていた自分自身の本当の音。
恐らく、最期は“人”として散った太夫の身体を取り込んだことで、志葉家十八代に渡る悲願たる封印の文字をも弾き返すドウコク。
十臓も太夫も散り、これでもはや外道衆側のドラマも終結。あとは溢れ返った三途の川の鉄砲水を地上に流しての大暴れのみ。戦隊悪役の妙な人間臭さは今に始まったことではないけど、こと外道衆については「ジェットマン」のバイラムに匹敵する幹部同士の情念の様が際立ってましたです。むしろ新幹部扱いだったアクマロが、今となっては異質な存在と思えるぐらいに。
出陣前、太夫の残した内掛けを三途の川に放るドウコクの心境や如何に?

そして再臨したドウコクに再び痛めつけられたシンケンジャー。初めて成される、姫と、その影であった丈瑠との対話。陰と陽、その身分や立ち居地に隔たりはあれど、腹を割って話せば何のことはないひとりぼっちの嘘吐きという似た者同士。だけど決して孤独でなく戦い抜いてこられたのは、背中を預け、右腕左腕を勤め、跪きそうな両脚を支えてくれた仲間の存在あったからこそ。
姫を嫌味な存在でなく、家臣たちに受け入れられるキャラクターに設定したのはまさにこのためというか、どうせ思いを同じくする者同士ならいっそ家族になりましょう。かくして偽志葉家十八代目当主丈瑠、正式に志葉家に養子縁組、正々堂々十九代目当主として殿に返り咲き!

いやはやなんとも、この痛快な展開は1年間番組見てきた視聴者としても喝采というか、本当に最後まで盛り上げてくれるわなあ。
ついに誕生した十九代目当主たる殿、最初の難事は外道衆との総力戦。太夫の身体を取り込んだことでもはや封印の文字も効かなくなったドウコクへの対抗手段たる最大の策は“力づく”。いよいよ、敵味方共にドロドロしたドラマを終結させての最終決戦! 予告で見せた、例年恒例の素顔での名乗りも感慨深く、ついに次回最終回!

侍戦隊シンケンジャー 第四十七幕「絆」

 2010-01-24
かつて、自分を救い、そして自分に救われたという男が問う。その侍としての忠義を向けるは志葉家当主という器か自らが信じた人か?
流ノ介に絡む黒子ということで、マヂで舵木折神ゲッチョの回の元侍・朔太郎再登場。初登場の回での印象深い人物なだけに、道に迷う流ノ介に進むべき場所を指し示す役、というのが心憎くも美味しすぎ。
一方丈瑠対十臓の決戦も最終局面。嘘の果てに辿りついたものは剣で斬り結ぶ道しかなく、十臓と同じ修羅の道――外道への入り口に立ちかける丈瑠。その丈瑠の迷いを最後の最後で止めるのは駆けつけた仲間たち。
志葉家十八代目当主とその家臣、偽りから生まれたはずの関係は、いつの間にか“殿”を中心とした強固な絆。流ノ介たちが自分の命を預けたのは、それに相応しい人間であった丈瑠という名の“殿”。
あえて、幼馴染という腐れ縁の源太をこの場に置かず、偽りから始まった五人の再結束を描ききったあたり、千明の友情パンチまで含めて泣かせますです。

そして、誰よりもその修羅の道を“絆”で繋ぎ止められたのは十臓もまた同じ…。丈瑠をも自分と同じ道に引きずり込もうとした十臓を止めるのは、自らの血肉の一部とも言えた愛刀にして、自分を愛した女の情が込められた剣である裏正。たとえ人斬りの道具に成れ果てようと、最後まで十臓と添い遂げた女房の願いが止める、十臓自身の嘆きの生涯。
十臓自身の未練は、丈瑠に斬られることで果たされるもんだとばかり思ってましたけど、これまた最後の最後で十臓の人生にケリを着けるのは亡き恋女房の存在でしたか。模式美的に丈瑠と戦い、敗れて散る形になってたらそれはそれで丈瑠がまた十臓と同じ轍を踏みかけることになってた訳で…この辺のギリギリの決着の着け方には脚本も頭悩ませたかも。
愕然としたまま散り逝く十臓の姿もまた、歴代レッドと剣を交えてきた数多の名敵幹部に並ぶ雄姿のひとつとして記憶に残ることとなりそうであります。

自らのKYに過ぎた登場が、実は辛い運命から救ったはずの丈瑠を追い詰め、侍たちにも迷いを与えていたことを反省する真レッドこと薫。その薫の人となりを前に、やはり薫に快く手を貸す源太。源太がこの場に残る役目だったのはまさにこの爽快な一幕のためというか、薫が紛れもなく、誰はばかることない七人目のシンケンジャーとしてすべての視聴者に認められた瞬間でもあります。
ドウコク復活を賭けた外道衆最後の総攻撃開始。シンケンジャーたちが自分たちの結束を再確認したと同様に、自らの人生を再確認した太夫。自らの深すぎる情念が招いたともいえる裏切られの人生と、自らにどこか似た十臓の最期が決意させる自身の運命の決着。因縁の相手、シンケンピンク=茉子に斬られることで、愛用の三味線と自らの外道の身体に刻まれた未練を解き放ち、三途の川を激しく沸き立たせることで遂に復活する…総大将ドウコク!
敵幹部側のドラマそれぞれの決着の着け方にもまた目を見張りつつ、いよいよラス2回…。敵味方共に迷いも憂いも捨て切った、最後の大舞台いよいよ開幕。

今までの感想↓
http://yaplog.jp/x3318jp/category_68/
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
Twitter
プロフィール

事業部長わたなべ

Author:事業部長わたなべ
北国に蠢く黒い影。心に星を持つ男。
模型HP「豪雪地帯酒店・第二事業部」やってます。
http://www.geocities.jp/x3318jp/

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ

白黒つけようぜ
□□□