機動戦士ガンダムAGE 第49話「長き旅の終わり」

 2012-09-23
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ヴェイガン側の総司令官たるゼハートの死を持って、連邦とヴェイガン双方ともに大殲滅戦の様相を呈する戦場。最終回まで待ってやっと出撃することとなるヴェイガン最強最大のMSヴェイガンギアと、そのパイロットとしての、イゼルカントの遺伝子を受け継ぐ強化クローン人間ゼラ・ギンス。
イゼルカントにすれば、自分の亡き息子の生まれ代わりとしてキオを見ていたというのもあるので、これはキオかゼラ・ギンスか、イゼルカントの意志を継ぐ資格がある者同士――兄弟同士があいまみえるという画でもあるんだよな。
もはや残り少ない命ながら最後に、精神感応にてキオの前に立ち塞がるイゼルカント。人が生きるための選民思想を選ぶか? 人が人であるための手を取り合う道を選ぶか? キオが、出合ってきた多くの人々に誓った自身の想い、それを貫くための壮大なる「父親」超え。
…こうなるとアセムが、本当に血縁上だけの父親というのがなんだかなあ(汗)。キオにとってアセムは、長年自身の信念を持って戦い続けてきた尊敬すべき父親。だけど、超えるべき父親の役割はイゼルカントが担ってしまったか。

感情無き戦闘マシーンとして、戦場にて踊るよう敵を屠り続けるゼラ・ギンスと再び戦況の逆転をかけて三度の大型ビーム砲発射を目論むヴェイガン。そして、まるで蛾が明かりに吸い寄せられるようにその場に飛来し、ラ・グラミスと融合したセカンド・ムーンのエネルギーを「喰う」べくヴェイガンギアに寄生し、その制御を乗っ取ってしまうシド。
ええシドがラスボスとなるというのはOPフィルムを裏切っていない展開なれど、本当に登場の唐突間パネぇなあ。まあ最後まで番組の平常運転が貫かれたという話ではありますが(苦笑)。
シドのために壊滅寸前の危機に陥ってしまうセカンド・ムーンと、この機に乗じて一気に決着を図るべく、劇中今まで名前しか出てこなかったプラズマダイバーミサイルをAGE-1に装備させるフリット。そして、その祖父の――あまりに「救世主」への道からかけ離れた行為を前に、AGE-FXでその前に立ち塞がるキオ。

長い戦争で、あまりに多くの物を奪われた。
だからこそ、愛する者を守るために戦うしかなかった。
そのための方法は、敵を滅ぼすしかなかった。
そのすべては――あまりに辛辣なまでに、愛するものを失ったことで折れかけた自分の心を繋ぎとめるための行為だった。
幻影としての、少年フリットとユリンの登場は最終回に当たって予感していたとおりのシーンではあったんだけれど、フリットの頑固さの奥底にあったのが愛する者を労わる優しさと、悲しみに耐えられない弱さであったことを認めての、ユリンの「もう許してあげて」の言葉は…たぶん、目の前でユリンを失ったフリットが、50年間待っていた、誰よりも「自分を許す」言葉。

終わらない痛みの奥で 動き出す儚い希望は 行くべき道を示し導いている

1期EDがインサートされる演出が、あまりに視聴者の感慨を呼び起こしますですよ。
亡きフリットの母が願ったとおり、AGEシステムはフリットが生き延びるための道を導き出してきた。生き延びた果てにあったのは、少年時代のフリットが無邪気に願った、ガンダムと共に救世主に至る道。

持って来たプラズマダイバーミサイルを、敵味方問わない戦場にいるすべての戦士たちに呼びかける巨大な灯火とし、セカンド・ムーンを――そこに住まう多くの人々を救うための声を上げるフリット。
アセムが、キオが、フリットの言葉を受け、育ち、憧れてきた――救世主としての姿のままに。

本当にガンダムAGEとは、三つの世代、三人の主人公による年代記という触れ込みであったながらも…やはり最後までフリット・アスノという一戦士の人生をかけた戦いの物語だったのだなあと。
そこにあったのは、時には自分と同じ道に至ることが出来ない息子の葛藤。時には自分が見ることのなかった敵の事情という視点から、自分が本来なろうとした「救世主」の道を目指した孫の苦闘。
その息子たちとの相克も、軋轢も、すべてはこの時この瞬間、本当の「救世主」となる――三世代の相互理解という許し合える道に至るため。
ここに至る、1年間の放映期間においての尺の、演出の間違いもあったけれど、物語すべての意図がやっと繋がり、救世主の願いのもとに敵も、味方もなく争いをやめて多くの人々を救うため結束していくというのは…「逆シャア」という前段があったこととはいえ、1年間の結実として感動的であります。

そしてこの奇跡を目の当たりに、唯一の、最後の敵となるのは心を持たない――助けを求める人の願いが聞こえない存在としての、ヴェイガンギアを取り込んだシド。
そして、たとえシド同様心を持たない存在としても、その中には確かにいる。クローンとはいえ確かな命を持った「人」が。
最後にバーストモードの閃光に包まれ、敵を倒すためではない、その中にある命を救うためにシドに突撃していくAGE-FX。

纏う白い希望に命を預け 選んだ道を信じたら突き進めばいい

今、シドを貫く閃光は、キオが自分の道として至ろうとした救世主としての願い。
今まで、その決意が誰も救えることはなかった。その決意が何も変えられることはなかった。だけど、今、初めて自分の信じた理想が、たとえたったひとりとしても「人の命」を救うことが出来た。
自分の想いを最後まで貫き、初めて「奇跡」を起こしたことで、キオはその理想をイゼルカントに認められたのだ。
最後に、自分が作りえなかった、すべての人々が手を取り合える理想郷(エデン)をキオに託し、静かに息を引き取るイゼルカント。

ナレーションでやや駆け足気味に語られる戦後の37年間。
救世主として作られたAGEシステムが、すべての人類を救う道へと導いてきた歴史。視聴者が感情移入過多に想像するそれは、きっとフリットとアセム、そして家族写真に象徴される家族たちの助力を受けてキオが創り上げた未来。もしかしたら、改めて地球の移住星となった火星、それを導く指導者になっているのはあの日キオが救ったゼラ・ギンスなのかも知れない。
救世主としての役目を終え、記念館にて地球圏の平和を見つめ続けるAGE-1と、そのAGE-1の側にあり続けるフリットの銅像。
ここにすべての幕を下ろすガンダムAGEの物語。
日野晃博という、話題性溢れるクリエイターが造り上げてきたAGEというガンダム世界。そのすべてが受け入れられたかどうかは市場の数字と、感情的に過ぎるネット上の酷評が物語ってしまっているのですが…個人的には毎回のツイッター上でのツっ込みし放題の実況(苦笑)、物語の深読み、そしてガンプラ製作まで含めて楽しんで付き合えたガンダムであります。本当に、ガノタの排他性をまじまじと見ることになってしまった1年間でもあり…今後新たにテレビでガンダムシリーズを作る上での問題点を残すガンダムにもなってしまったのですが。
第1次ガンダムブームの渦中を過ごし、長くガンダムに付き合ってきた視聴者として、今回の問題も踏まえ時には踏みにじるまでの勢いで、また新たなAGE(世代)のためのガンダムが生み出されることを期待します。
この1年間、ガンダムAGEに関わる時間は本当に楽しい時間でした。
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機動戦士ガンダムAGE 第48話「絶望の煌めき」

 2012-09-22
月基地攻略編に4話も割いたのは、割とマジでAGE-FX販促のためだったんだろうと思うんだけど、そのしわ寄せが一気に尺に来てしまったという今回を見るに、なんだかな、AGEって徹底的に販促タイミングも尺を割くタイミングも間違いすぎていたんだよなあというのを改めてしみじみ…。

ディーンの悲劇と、バーストモード暴走という挫折を経て、なおその意志折れることなく自分の戦い方を貫き続けるキオ。
これはいい意味で祖父フリットの頑固さを受け継いだとも取れるんだけれど、自身の理想の無力いう現実を目の当たりに、それでもなお自身に架した使命――意地を貫くことで逆に折れそうな心を懸命に繋いでるとも取れて、これは敵への復讐に逸ることで折れる心を必死で繋ぎとめたフリットと実は似ていたというか。
なんだかな、戦場の中で「正しい」行いをさせることでキオは主人公という役目を全うしているのかもしれないけれど、逆にその「正しい」行いが誰も救えず、何も変えられないという現状を見るに、キオの存在意義が微妙に過ぎてるんですよ。
今、キオに必要なのが決意を新たにするための「救い」としても、フリットにとってのエミリーがそうなれなかったように、ウェンディなんか果たして最終回に台詞あるのかってレベル(汗)。
ともあれキオが最終回に至って、世代を重ねすべての願いを背負った「救世主」となることができるのか? そのための過程がすべてすっ飛ばされたとしか見えないのが…最終回を迎えるにあたっての一番の懸念なんですが。

イゼルカントに託されたエデンという理想への到来を前に、膠着した戦況に焦りを募らせるゼハート。死者の魂と対峙できるというのはどうやらニュータイプとXラウンダー共通の特徴のようだけど、真っ先に語りかけてくるのが思い出すには微妙な奴だったというか(生きていればフラムと、ゼハートを取り合う仲になってたかも知れんなあ/笑)。
兄デシルを含む、死者たちの魂に促されるように、戦況を覆し仇敵ガンダムを葬る最後の一手に出るゼハート。しかしそれは、フラム含む多くの戦場で戦う同胞たちを手にかける禁断の一手。指揮官として誤った命令だとしても、最後まで、自らの命をもゼハートに捧げるフラムの決意が胸を打つ。嗚呼…やはりキオ編以降のヒロインはフラムだったんだわ。このみなぎりまくるヒロイン力からして間違いねえ。

覚悟を決めたフラムの壮絶な決意に追い詰められるAGE-FXと、その敵側の大勢の変化から、敵の狙いが大量破壊兵器による大殲滅であることを悟るフリット。その被害を最小限に食い止めるために、自分の人生の大半を共に過ごした、母艦にして家――ディーヴァを囮として捧げることを決断する。
就航から50年に渡り、アスノ家三世代にとっての魂の故郷でもあったディーヴァ。AGE-1に乗ったフリットの敬礼と共にカットインされる、三世代それぞれの艦内の様子がいやがおうにも長い思い出を喚起させるというか、本当、なんでこの演出力が番組全体ではまったく評価に生きていないんだろう(泣)。

ディーヴァを囮にしたことを悟られないため、ギリギリまで大量破壊兵器――大型ビーム砲の射線上にてフラムそしてその同僚のXラウンダー二機と戦い続けるガンダム含むディーヴァMS隊。最終回1話前を目前に、ついに全滅を迎えてしまうアビス隊というか…。もちろんオブライトだって、同僚だったアセム同様ウルフさんに鍛えられたスーパーパイロット。最後のひとりになっての、フラムを道連れにするという形であれ、Xラウンダー二機を撃墜し自らも深手を負うオブライト。
叶わぬ恋に身をやつした女、叶わなかった恋心を背負ってきた男の刃に討たれる。最後に、ディーヴァを目前に、レミの名前を呟くオブライトの意地と長年の純情が…。
そして、同じく、自らの死を前に最後にゼハートと心が通じ合うフラム。最後まで、誰よりも尊敬できる上司にして、最愛の男のためにその人生を全うしたフラム。
なんだろうな、このまったく接点のなかったはずの二人の死がこうも胸に染み入るのは、二人とも実は誰よりも視聴者の感情移入を誘ってきたキャラクターだったことが大きかったというか…。
キオにモップを渡し、共に艦内を掃除することで、艦が自分たちの大事な家であることを説いたあのシーンがあったことが本当に良かったと思えます。
そしてフラムが、ゼハートに想いを寄せていく過程が、他のどんな劇中展開よりも丁寧に描かれていたというのを改めて思うところ。
散り行く二人を、そして多くの思い出と記憶の詰まったディーヴァを呑み込み、宇宙を走っていく閃光…。

果たして大型ビーム砲の閃光の中から逃れていたAGE-1、ダークハウンド、そしてAGE-FXのガンダム3機と、その愕然たる事実を前に、自分の引いた――同胞たちも愛してくれた女も(ついでに政敵ザナルドも)討ち滅ぼした引鉄が、まったくの無駄にされた事実に打ちのめされてしまうゼハート。
ここから先の、ゼハートの死という展開までがあまりに怒涛過ぎるというか…。Gガンダムで言ったら、今のタイミングなんかデビルガンダムがシュバルツ(キョウジ兄さん)と共に散ったというところだぞ! そして始まる東方不敗とドモンの最終決戦ってところだぞ!
次回、ガンダムAGE「さらば親友! ゼハート暁に死す」にレディゴー! で次回に続くのがベストな尺の使い方だったはずなのに…。
EXA-DBの番人シドさえも屠れる最強のガンダムでもあったはずのガンダムレギルス、パイロットたるゼハートの感情の乱れにその持てる力をフルに発揮できず、ライバル、アセム駆るダークハウンドの前に敗れる――。

尺の無駄遣いとタイミングの間違い、番組すべての反省要素をゼハートが被ってしまったというのは残酷に過ぎるなあ。本当に、ゼハートとアセムの対決はそれこそ1話分かけてやってほしかった。願わくば、ラスボスと対峙する「4機」のガンダムというのは見たかった。
それでも、最大のライバル同士であり、最高の親友同士であったアセムとゼハート、この二人の物語に決着がつけられたことだけは今回最後の良心かも。
敵でありながら親友となってしまった相手に対する甘さもあった。
親友でありながら、自分の追いつけない敵に対する焦りがあった。
だけど今、ゼハートは見た。親友が自分の本当にすぐ隣に至ったのを。
そして今、アセムは本当の意味でゼハートに追いついた。親友が導いてくれたからこそ――。
アセム編の主役でもあった、若き日のアセム役江口拓也が、回想シーンとはいえ招聘されて本当に良かったよ…。自らが一番満たされていた少年時代の日々、その思い出を胸に、ゼハート散る。たとえ、背負った多くの同胞たちの無念が虚しいとしても、最後に自身が陥ってしまっていた孤独を自らの親友に満たされたからこそ、その死に顔は穏やかだったのかも。

三つの世代、アセムの物語はたぶんこれで終わる。だけどまだフリットのわだかまりもキオの非力も物語において決着つくことなく。
次回、最終回。

機動戦士ガンダムAGE 第47話「青い星、散りゆく命」

 2012-09-15
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続く激戦と、サブタイが示すとおりに消えていく儚くも尊き戦士たちの命。ぶっちゃけラストバトル展開としては種や種死よりも、視聴者の感情移入を心得ているわなあ。

前回のザナルドの敵味方もろともな介入を叱責するゼハートながらも、ザナルド、望むところとゼハートに反抗宣言。もはや完全に、ヴェイガン内部崩壊の火種としてザナルドの存在感が確立されちゃった件。
大量破壊兵器による惨劇を目の当たりにしつつも、あくまで自分の戦い方を貫くキオを叱責するアビス隊長。キオが叩ききる寸前で見逃した敵が撤退しつつ反撃してくるあたり、そこで味方に被害が出たら完全にキオの責任となる訳で、アビス隊長としても前回の説教のとおり味方を危険に晒す戦い方を許すわけにはいかないんだよな。
キオの心中にあるのは、地球とヴェイガン、敵味方の立場を問わず出会ってきた儚い命を散らしていった人々。もう、誰かが戦争や住まう環境の違いで死ぬ世界などあってはならない。
現状、キオの尊い決意に反して理解者を得ることが出来ていないのは、アビス隊長の言葉どおり敵の命を奪わない甘さが味方の危険を招く現実と、その決意に見合った結果――救世主としての奇跡的な成果をキオが見せることが出来ていないこと。
本当、もう残り話数僅かで、キオがそうしたヒロイズムを見せることが出来るのか本当に不安で…。この辺ゲームでの結末はどうなってんだろ?

前回まですっかり存在忘れ去られていたファントム3の生き残り、ドリル付きザクレロとも形容すべき試作モビルアーマー・グルドリンにてAGE-FXに決戦を挑む。つか横山光輝先生とか藤子F先生っぽいシンプルなセンスのデザインながら、ビームドリル攻撃が思いのほかインパクト抜群で感心した。
仇敵ガンダムに果敢に挑むグルドリンながらも、アビス隊長の助けもあってAGE-FXを取り逃がす。ここでアビス隊長がキオをディーヴァの援護に向かわせるのは、誰あろう自分が充分にグルドリンに対処できるという圧倒的な自信。
つか、Gエグゼスほどヒロイックな機体という訳でないクランシェカスタムで、本当にグルドリンの欠点を見抜いての冷静な対処の様は、もはやアビス隊長もまごうことなき立派なスーパーパイロット(!)。
それだけに、今回までパイロットとしての活躍がほとんど描写されなかったことや、物語の悲劇性を背負う役のひとりとしての退場が惜しまれるのですが…。

あまりに、あまりにあっけない事故とはいえ、ディーヴァが正面突破のため排除すべき敵艦に嵌ってしまい身動きできなくなってしまうクランシェカスタム。正直言えば今回、キオがアビス隊長の説教に対する回答として、AGE-FX
がアビス隊長を救助しついでに敵艦まで撤退させるという、そんな「救世主としての奇跡を見せる」展開になるもんだとギリギリまで思っていたのですよ。
もはや撃たない限り、敵艦を前にしたディーヴァも危機を脱することは出来ない。アビス隊長の構わず撃ての言葉にも、それでも、確実にアビス隊長の命を奪う命令を下すことが出来ないナトーラ艦長。
何も知らない小娘が突然艦長の大役を押し付けられ、その責任と重圧に対し、誰よりも相談相手としてそして理解者となってくれた恩人。確かにアビス隊長とナトーラ艦長の関係は男女のそれというよりは先生生徒の微笑ましさだったけど、ここで、一番辛い形での、艦長という役目を学ぶ時間からの卒業が描かれることとなるとは。
恩師たる隊長に、最後に、涙ながらに「立派な艦長」として成長した姿を見せ、攻撃命令を下すナトーラ艦長。

アビス隊長に感じていたキャラクターとしての物足りなさは、先輩パイロットとしてキオを導く役目だったんだけど、アビス隊長が真に導いていたのはナトーラ艦長の成長だった訳で。アビス隊長に導かれたナトーラ艦長の指揮の下、問題児の集まりとしてバラバラだったディーヴァクルーが結束するあたりは(単に描写が減ったというだけでもあるんですが)、アビス隊長からの卒業を持ってディーヴァ側のドラマは終焉したということですかね…。

ディーヴァに起きた悲劇を知ることなく、なお戦場をさまようキオの前に立ち塞がるのは…志願兵となっていたルウの兄・ディーン。
嗚呼…こいつももうちょっと早めに登場させて、同じXラウンダーとしてキオのライバル格に育て上げてキオに葛藤をもたらす役とかいろいろ出来たはずのキャラクターだったんだがなあ。
キオとの決闘の末、敗北を認め、地球に立てるはずのルウの墓に共に赴くことを約束するディーン。もしかしたら、キオの理想の最初の理解者になってくれるかもしれなかったという可能性を残し、あえなくザナルドによって捨て駒扱いされて宇宙に散る…。
理想を追う者にとっての最大の障壁は、いつだって自分のことしか見ることの出来ない俗物。敵を討つためなら部下の命など捨て駒というザナルドの俗物ぶりに、ついに、怒りのままにAGE-FXに隠された最強の戦力、バーストモードを発動させるキオ。

全身から噴き出したビームの刃にて敵を斬砕するというバーストモードの概要を見るに、ああ、タイタスの設計コンセプトはやっぱり正しかったんだなあ。
ザナルド機の四肢を徹底的にバラバラにし、いざディーンの仇を撃つという寸前で我に還り、ザナルドの脱出を見逃すキオ。
救世主という理想と決意を掲げたはずが、目前の友達の命も救えず、そして憎しみのままに自身に架した制約を破って敵を殺しかけた。かつて、フリットが体験してしまった悲劇をほぼなぞってしまったキオ。
敵側の事情を知ってしまっている分、敵に対しての憎しみに身を染めることがない分キオはまだ救われてはいるんだけど、自分の理想などあまりに無力だったことを目の当たりにもしてしまっている訳で。本当にラスト2話でどう決着をつけるんだろうなあ。
次回、予告に登場したキャラたちの生死が心配でたまらないぞ(汗)。

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機動戦士ガンダムAGE 第46話「宇宙要塞ラ・グラミス」

 2012-09-08
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嗚呼、フラムのチョロ可愛さがたまらんまでにクラクラする。ゲーム版買ったけど出来る限りネタバレ回避してるので(あんまりプレイする時間もなくまだフリット編途中)、どうか最終回までゼハートに連れ添って生き残ってくれますように…。
てか今回、ソロモンとア・バオア・クーが一緒にやってきたような最終決戦が唐突に始まってしまったので、フラムこそがAGEでのララァの役割になったりしないかと不吉で仕方ないですよ(泣)。

例によって、また「探知されにくい方法」にて連邦に気付かれることなく地球圏に到達、サブタイの宇宙要塞ラ・グラミスと合流を果たしてしまうセカンド・ムーン。
敵の総本山が地球に乗り込んできた以上はなし崩し的に最終決戦スタート。それでもなお、主にフリットとの心理的対立もあって迷いを捨てきれないキオというか、ここで、敵を殺さないというキオの戦い方に対し、キオ自身を危険に貶める戦い方だと釘を刺すアビス隊長が本当にきちんとした大人だわ。
ウルフさんほどのキャラの濃さやカリスマ性はなくとも、理想の上司像を地で行くアビス隊長。個人的にはウルフさん同様、この人もまた代々のアスノ家の若き主人公たちを導く大人であってほしかったんだけど、なんとなくこの人がキオを諭す言葉を発するのは今回で最後って気もするなあ。ええ残り話数的に(泣)。

ザナルドに対しても正式にイゼルカントの後継者であることが通達され、文字通りついにヴェイガンの頂点に立つこととなったゼハート、もちろん巨大ホログラムで市民をアジる仕事も継承(笑)。そのゼハートの悲壮な覚悟を受け、とうとう連邦とヴェイガン、宇宙にて最後の総力戦開始。
昭和の時代からロボを描き続けてきたスーパーアニメーター・大島城次さんを初めとする作画スタッフ渾身の仕事で描かれる大総力戦。何気に緑色に塗られた量産型に少年兵(学徒徴兵?)が乗っていたりと、ギラーガがすっかりゲルググ扱いな件。
そして仕掛けた殲滅作戦を指揮すべく、自らもガンダムレギルスを駆りフラムと共に戦場へと赴くゼハート。ああ、ここでまさかのソーラ・レイとかコロニーレーザーとかガンダム名物大量破壊ビーム兵器を使っちゃってくれるとは…AGEでそれを使うのは絶対ザナルドの仕事だと思ってたんだがなあ。
フリットも思わず激昂というか、こういう判りやすい「大罪」をゼハートが背負うことになってしまって、もしこうした「後継者としての責任」が最後まできちんと描かれるとしたら…ゼハート生き残れるんやろかと無駄に心配になってきたんですが。

そして戦場にて、またも導かれ合うように遭遇してしまうAGE-FXとレギルス。共にXラウンダーの能力を最大限に発揮するために作られたガンダムとしての壮絶な対決。超高速で機体の周囲を飛び回るファンネルが球体バリアーと化しての互いの機体の激突まで含めて、本当、今回もバトル作画で魅せる回だわなあ。
ことバトルに関して、タイタス登場ぐらいからはっちゃけてきたんだけどAGEのスタッフの仕事はホント一線級なんですよ。フリット編序盤の手探り状態のタルさが客を逃しちゃったのが、今さらながら惜しく思えるわなあ。

もはや余命いくばくもないイゼルカント、最終回間際でやっと自分のクローン(ラスボス?)を覚醒。
なりはでかいが小物にして俗物ザナルド、案の定ゼハートを亡き者にせんとAGE-FXとレギルスの対決に無理やり割り込み。
こいつ誰だっけと素で思ってたけどそうそうファントム3の生き残り、ザクレロ臭を漂わす巨大モビルアーマーに乗って出撃。
そして、今まさに戦場に出ようとする…できることならあって欲しくなった、MSパイロットとなっていたルウの兄。
イロイロと最終決戦への布石が張り巡らされつつ、次回、今回の感想で挙げたキャラクターの何人かは確実に死ぬよなあと不景気な予想をしてみる。
いよいよラストあと3回。

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機動戦士ガンダムAGE 第45話「破壊者シド」

 2012-09-01
序章となるフリット編がファーストガンダムの展開をなぞった的な内容でもあったことで、自分にとって「ガンダムAGE」の物語の真のスタートは、アセムとゼハートが出会ったその瞬間という個人的思い入れもあるのですな。やっぱりこの二人の共闘展開は何気にワクワクする。

イゼルカントの意志を継ぐ覚悟を決めたゼハートにとって、その決意表明として、この世界にとっては「救世主」の代名詞と言えるガンダムは絶対に乗りこなさなければならないもの。
そして、自身とイゼルカントの目的にとって必要となるEXA-DB、その守護者たる巨大MS・シドを打ち倒すことはゼハートが自らに架した「救世主」となるための試練。
今回、たぶんガンダムレギルスの販促回でもあるので全編に渡って活躍するレギルスの縦横無尽な活躍はやたらかっこいい。あと、まがりなりにもヴェイガン製MSだけあって、掌から出るビームサーベルが何気にイデオンソードのようだ(含笑)。

一方、キオが火星圏に連れて行かれなかったら、物語をEXA-DB捜索の海賊らしい宝探し展開にしようと目論んでいたはずのアセム(笑)、こいつもこいつであっさりEXA-DBの存在を察知。初めて劇中でその存在が明らかになったときの秘宝感を思えば、なんだかここまで来るとEXA-DB、わざとシドに撃墜される生贄を呼び寄せてるんじゃないかって気がしてきた。
もちろんEXA-DBなんて便利なものを過激派フリットに渡す訳にはいかないアセム、頑固ジジィの世話は息子に任せてさっさと単独行動でEXA-DBの元へ。今回のキオの出番、パパとの微笑ましいケータイでの会話だけ。てか、超久しぶりに出たウットビットの出番が(泣)。

シドの砲撃の猛攻に、接近することすら叶わず苦戦するゼハートと、まるで運命に導かれあったがごとくそこに駆けつけるアセムのダークハウンド。
白と黒、ライバル同士を乗せた2機のガンダムが並ぶ画はなんとも感無量。アセムにとっても13年前、自機AGE-2を大破させ(その時機体とAGEシステムは切り離されてしまったんだろうけど、それと判る描写はやっぱりないなw)、自分の運命を大きく狂わせた因縁の相手たるシド。
全身の大量の火器と、巨体に見合わぬ、消失したと思わせるまでの猛加速。そのシドとの交戦経験からゼハートと共に攻勢に転じるアセムというか、てかデビルガンダムの設定受け継いで「自己進化」するって敵が、13年前と同じ攻撃パターンのままなのか…。

今回、アセム&ゼハート久々のメイン回でもあって、ダークハウンドとレギルスが滅茶苦茶動きがいいのが実に気持ちいい。シドの超加速に対抗するため、ワイヤーショットをシドに絡み付けて目標をマーキングするダークハウンド。その援護を受け、遂にレギルスを覚醒――ヴェイガン機の特徴であるスリットアイから「ガンダム」としての双眸を開眼させ、その持てる能力すべてを振り絞りシドにとどめの一撃を喰らわすレギルス。
その覚醒は真ハイパーモードかトランザム発動か、やべえ…販促回と判っていても、やはりパイロットの覚醒→搭乗ロボリミッター解除の流れは問答無用で燃える。

そして…二人の前に露になる、シドが長い間何者の手からも守り抜いてきた、人類の兵器テクノロジーの歴史すべてのデータが内包された禁忌の遺産EXA-DB――。
ここに至り、やはり立場の違いから再び敵対する二人ながらも、アセムの手により爆破されるEXA-DB。つか、自分がいるのも構わずEXA-DBを孕んだ小惑星を海賊船に砲撃させるって、なんとも海賊らしい無茶も承知の大バクチ(笑)。やべえ、やっぱり海賊化したアセムに対しての好感度がまた右肩上がりに過ぎるw

今回、久々のアセムとゼハートのコンビの主役回として、共闘からしてどこか絆で結ばれてる二人としても、やはり立場の違いから対立するという運命が…。一番望む顛末は、この二人の和解と互いがそれぞれ二つの陣営の架け橋となるに至る…この二人の出会いが、「ガンダムAGE」という物語に重要な意味があったことを示すラストなんだけど、イゼルカントの遺志を受け継いだあたりからして、なんとなくゼハートが責任感から自滅フラグを辿っているようにも見えちゃうしなあ…。絶対あるであろう展開としての、この二人の対決はどうなることやら。

そして、まるで最終回への布石とばかり、実は破壊を免れているシドとEXA-DBのコア…。ええラスボスはやっぱりシドで確定の様子というか、嗚呼、遂に発売されたPSPゲーム版のネタバレ情報すら忌避している身として、ラストはやっぱりアニメで確認したいわなあ。

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機動戦士ガンダムAGE 第44話「別れ行く道」

 2012-08-19
少年時代に既に培われていた、他者の声に耳を傾けない頑固な性格と、母親や初恋の相手を初めとする数多くの辛い死別が、現在の時代におけるフリットの現実を物語っていた…というのが改めて如実になった回。
敵の命を奪ってでも守るはずだった肉親…愛すべきはずの存在が叫ぶ、客観的視点を伴わなかったあまりに長すぎる自身の過ち――救世主などではないただの復讐者。初めてそれを面と向かって非難され、苦悶することとなるフリット。窓ガラスに鏡合わせに映る自身の姿が、今のキオと同じぐらいの…真っ直ぐなまでにガンダムと共に救世主になることを願っていたかつての少年というのが、フリット自身の時間がユリンの死の瞬間からずっと止まったままだったことを指すがごとく。

一番怖いのは、日野社長が単純に…たとえば全米ライフル協会あたりのシンプルな力の論理そのものを、反省を促すべき悪しき思想と断じてフリットに反映させてやないかということで(苦笑)。
あれほどフリットに対して妄信的だった子安司令官ですらドン引きさせるまでの捕虜全員処刑(!)発言といい、愚かしさも背負った悲劇も目立つフリットながら、今回、むしろ強調されていたのは、フリットの悲劇を通しての…アスノ家三世代のサブタイ通りの「別れ行く道」。

今回、フリットとキオの相反する道に対してむしろどっちつかずのように写ってしまうアセムだけど、アセム自身の言葉が今回ゼハートがイゼルカントに対する疑問のきっかけになっていたりと、決して存在感が軽んじられている訳でもないのが良かった。
アセムの考え方が「現状維持」とばかり強調されているけど、実は性急に物事を解決しようとするフリットとキオと比べて「理想が実現するには時間がかかる」…という現実路線でもあるわけで。最終的な目的自体はキオ寄りとはいえ、その理想の実現のためには、互いに戦力を拮抗させてのにらみ合い(米ソ冷戦の、緊張感を保ったかりそめの平和の状態)→長い時間はかかるかも知れずとも、交渉を重ねることでの全面戦争からの脱却…という、現実の歴史に即したやり方。
ええもちろん、性急な結果を求めようとするフリットにしてもキオにしてもまだるっこしくて我慢できない手段でもある訳で(笑)、まあこうやって改めてアスノ家の三世代を俯瞰すると、きちんとサブタイどおりに三者が三者とも互いに背中を向けて歩み始めてるというのが判りやすいわ。

敵の徹底的な殲滅によって愛するものを守ろうというフリットと、相互理解による戦争の終結を望むキオ。共に「失われた、愛すべき者への絶望と誓い」が結果を急ぐ原動力になってるというのは皮肉なんだよなあ。対してアセムが現実路線なのは、理解し合えるであろう相手(ゼハート)が敵側にいるという「現実的な希望」というのも。

そしてアセムの期待を背負った存在であるはずのゼハート、まさにご期待通りにヴェイガンの市民を第一とする理念の元に、ついにイゼルカントに対してプロジェクト・エデンに対する疑問をぶつける。
傍目には、イゼルカント様の舞台演出効果込みの洗脳であっさりまたイゼルカントの理想に盲従するようになってしまったかのごとくながら(苦笑)、でも今回、ゼハートもまた「早急な結果を求める理想」から「理想のために痛みを伴う現実」を受け入れたとも取れる訳で…。
今回、遂にガンダムレギルスを託される…「4人目のガンダムのパイロット」になったという展開も踏まえて、やはり物語に対する道標のひとつになってほしいんだわなあ。それこそできれば、アセムと肩を組む形で。
アセム編で示唆されたファクターとしての、アセムとゼハートの間に結ばれた友情そのものが、ガンダムAGEという物語そのものの希望であったことが最後に示されるぐらいに。

とりあえず急に存在を思い出されるEXA-DBという展開を経て、大して捜索するための展開もなくあっさり在り処が判明するEXA-DBと、出撃したゼハートを待ち構えるEXA-DBの守護者たる巨大モビルアーマー・シド。そうか、これが外伝漫画に登場する奴なのか。ツイッターの実況がなかったらまーた何の伏線もなく突然登場した第三勢力って思い込んでたな(笑)。
シドに対してガンダムレギルスで単身戦いを挑むゼハート。次回、またアセムとの共闘展開があったらいいなとか思ってみたり。
どうしてもアセムに偏重して番組を見てしまいがちになるのは、やはり天才(Xラウンダー)に対する努力の人(スーパーパイロット)という好感が大きいわなあ。

機動戦士ガンダムAGE 第43話「壮絶 トリプルガンダム」

 2012-08-05
ジラードって何だ、要するに富野カントクの小説版ガンダムに出てくるクスコ・アルだったのね。
あと基地攻略のくだりいらんかった…本気で。

4週間かけた月攻略完結編。案の定キオの理想があまりに遠過ぎることを証明するように死んだジラードなんだけど、てかまあもはや馬鹿正直に予定調和踏んで死んだって感想しか(汗)。
いえね、あそこまで存在感に尺をかけていたジラードというキャラにあったであろう可能性として…初めて、キオの理想を受け取ってくれる人間になる…というのも希望的観測として持っていたんですよ。結局キオ、最後まで「戦いをやめよう」ってファンネル飛び回らせてただけ。
現状、キオの言葉が誰の心も動かしていないというのは展開としてどうなんだろうなあ。同時にフリットの歪んだ信念もまったくブレることもなくて。
フリットの頑なさを、キオがガンダムに乗って“奇跡”を起こして見せることによって解きほぐしていく…という展開を見せるにも今回はいい好機だったはずなんだがなあ。ええ話数的にも(笑)。

今回、ジラードが暴走→フリットによって撃墜という流れながらも、ジラードの死その前のワンクッションとして「暴走したジラードを、キオが救う」というのを入れても良かった(キオの涙の説得に、正気を取り戻して乗っ取ったファンネルの制御を手放すジラード。そこを無常に貫くフリットの攻撃…とか)。どこかでキオとAGE-FXに、主人公として、救世主としての…「誰かを救う」という可能性を見せてほしいのですよ。現状、最終回に向けて希望的要素で終わらせられそうな伏線がなんにもないしなあ。
次回でいよいよ目的を違える家族がバラバラになる…って展開らしいけど、本当にキオの最初の味方になってくれるのは誰なんだろうね。アセムなんか今回で、またしょせん自分がXラウンダーの輪の中に入れないって思い知らされたようなもんだし(笑)。
とりあえずとうとう台詞の中で存在が示唆されてただけだったプラズマ何とかミサイル、せめてミサイルを搭載した艦を見せるとかさあ…視覚的な存在感を提示して、アビス隊長による月攻略の緊張感を煽るってのもあったのに。
アビス隊長、あれだけ優秀(爆笑!)な人材として、子安もいちいちフリットに伺い立てずアビス隊長横に立たせとけよ。

ジラードが死ぬ寸前、傍らに現れるのは死んだはずの恋人…じゃなくてゼハートでした。つかこの二人、隊長と現地採用のパイロットって以外接点ないはずなのにw
裏切り者の元月基地指令に対し、ゼハートへの忠誠心とばかり直接手にかけるフラム。つかこの基地指令もジラード以上に無駄に尺食ってるキャラクターだったな。こんなのアビス隊長ら潜入部隊との銃撃戦に巻き込まれて死ぬか、宇宙に脱出して逃げてる途中に流れ弾に当たってドカーンでいいだろ。
ゲストキャラに無駄に存在感と尺与えるより、レギュラーメンバーをもっと掘り下げろというのが正直なところなんだよな。
次回、もうすぐ最終回だってのを示すだけのためにセカンド・ムーン、火星圏から地球へ。つか風土病の原因になってる火星圏にとどまってる必要、最初からなかったんじゃねえかwww セカンド・ムーンがもっと以前から地球に向かっていればルウ死なないで済んだんじゃねえのかwww
ああもう、ヤケクソな結末にだけは絶対するなよと視聴者として口をすっぱくしておくしか。来週は放送お休み。

機動戦士ガンダムAGE 第42話「ジラード・スプリガン」

 2012-07-29
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ええジラードさんはこの後復讐の虚しさと罪深さを悟り、地球とヴェイガンの和平を訴える平和主義者として物語に関わる重要人物となります。クスコの聖女ことジュリア姉さんのように。

そういう訳で、今回のジラードの扱いはもはやヒロインレベル。ジラードの描写に割く時間と手間をウェンデイに与えてやれよ(泣)。
ドリルビットを装備したマッドーナ工房製(またかよ!)Xラウンダー専用MS、ティエルヴァを駆りガンダムに挑んでくる元連邦の女パイロット、ジラード・スプリガン。将来有望っぽいXラウンダーは味方にして自分の理想主義に引き入れようとキオ、さっそく大人のお姉さんをショタ魅力で口説き落とし開始。だからいい加減、大人の凝り固まった恨みつらみに子供の青臭い理想主義は通用しないって悟れ。

ジラードのキャラとしての役割は、間違いなくシャナルアさん、ルウに続いてキオに大きな影響を与えるひとりとなるはずで、それがあるからこそジラードの絶望と苦渋の過去回想に今回の尺の大半を費やしたはずなんだけど…。
なんとも今回、もう3週続いている月面の激戦の流れを思いっきりぶった切ってるというのもあって、モヤモヤ感というか消化不良感というのがこれでもかだなあ。むしろ、今回ぐらい尺を大きく食っておいて、次回で亡き恋人の名前を呼びながら散る…とか許されないだろ。

そういやフラムに対しジラードがいちいち突っかかるのは、自分の過去の苦渋ゆえに現行で恋しちゃってる(笑)彼女に対するやっかみ半分ってのは判るけど…ガンダムとの対決に固執した理由って何? こんなんだったら過去、フリットが設計したAGE-3の試作機あたりのテストパイロットこそが彼女の死んだ恋人で、試作機が事故起こして彼氏が死んだという「ガンダム」に対する恨みからガンダムと敵対すべくヴェイガンに付いた…ってほうがまだ判りやすいんだけど。
もちろん、彼女の過去の恨みつらみのいきさつを知りつつも(戦闘中に、たかだか一パイロットの過去を洗いざらい調べてるディーヴァブリッジはどうやら現状平和な位置の様子)、ヴェイガンに付いた以上は自分の敵だから殲滅するとフリット殺る気まんまん。
新装備を施したフルアーマーAGE-1で出撃しつつ、いかんフリット、フルアーマーは背中にキャノン砲つけるのがMSVの嗜みだぞ! フルアーマーAGE-1の背中にキャノン砲が付いてなかったせいで(違)、Xラウンダー同士で干渉を起こし、その場で四すくみどころか五すくみ状態となってしまうキオ、ジラード、フラム、フリットそしてゼハート。スーパーパイロットだからXラウンダー関係ねえとアセム、まさに敵機全機撃墜のチャンス(笑)。

つか事態はまさしく、ツインドライヴ全開によるトランザムバースト発動。戦場に集まった人間たちの脳量子波が絡み合い分け隔てなく意識が重なり合ってる状態。この流れでやっと、ここに集まったXラウンダー5人が互いに互いを「理解する」って流れになるかなあ。
次回、何気にスパロボっぽい燃えるサブタイとして、さすがに月面での戦いに決着つけろよ。あとジラードやっぱり死ぬのに10円(汗)。

機動戦士ガンダムAGE 第41話「華麗なフラム」

 2012-07-22
月面攻略作戦遂行中。AGE-FXの圧倒的な戦禍を目の当たりに、アセムとの再会も予感しつつ遂に自ら出撃を決意するゼハート。そしてサブタイ通り今回の実質的主役としてそのゼハートに付き従い共に出撃するフラム。愛機フォーン・ファルシアは50年前ユリンの棺桶となった機体の同型機というか、手にしたマジカルステッキは、きっと手持ち式のサイコミュの増幅装置かなんかだよなそうだよな。

今回、割と回想シーンが多めなのは製作が詰まってきてるからかとも邪推するけど、まあ普通に登場人物の数もそれにまつわる因縁も増えていくアニメなので、現状のキャラクターたちの行動原理の説明としては仕方ないか。改めて、若い頃のアセムの声が、残念ながら父親としても海賊としても威厳には欠けるよなと思ってみたり(苦笑)。
フラム、やっぱりというか25年前にゼハートを庇って大気圏で燃え尽きたマジシャンズ8の隊長の妹だったとプロフィール公開。そうなるとフラムも確実に25歳以上なんだけど、まあヴェイガンの軍人はコールドスリープするのが常だしなあと無理矢理納得。
兄の仇としてゼハートに近づいたフラムながらも、相手が情に厚い出来るイケメンと判って、嗚呼、予想通り「駄目、殺せないわ…」とチョロくコマされた(笑)。もはや自身の存在意義はゼハートのために。何気にフラム、死亡フラグを立てて立てて立てまくりつつついに、ゼハートと共にAGE-FXと対峙。
同じくビット(ファンネル)装備機体同士の対決ながら、そこは最新機体のスペックとパイロットのXラウンダー能力の差から追い詰められることとなるフラムのファルシア(触れただけで敵機を斬り刻みそうなCファンネルバリアは、スパロボ参戦時にはきっと気力140の大技)。そして、そのAGE-FXから聞こえるキオの言葉は、ニュータイプ同士の理解と調和を呼びかける、昔ながらの「僕たちは判りあえる説得」。

キオの、子供らしい真っ直ぐな和平を願う思いはともかく、その言葉が誰の心も動かせないのは非情なまでに当然…。戦場で直接身内が犠牲になるという怨恨を伴う痛みを持つ者として、フリットにしてもフラムにしても、もう相手を殲滅させるでしか長く続きすぎた戦争を止める方法はないという諦観に捉われてる。
その妄執を塗り替える方法として、それこそキオが成すべきは「救世主・ガンダム」を駆る者として戦場に起こす「奇跡」。

かつて、フリットは争いあうファーデーンの二つの勢力の手を結ばせ、アセムはゼハートの手を借り地球に落ちるはずだった巨大要塞を破壊してみせた。今、キオに求められるのもまた、戦場に生きる人間たちの絶望も、諦観も吹き飛ばすまでの「奇跡」。敵味方すべてを救ってみせるまでの偉大な勲功。
ネタバレで月面戦がもうちょっと続くと判ってるだけに、次回サブタイに堂々と名を刻んだ新キャラ、ジラード・スプリガンが、またキオに救世主の自覚を与えるひとりになるのかそれともキオの起こす「奇跡」を目の当たりにする人間となるのか? ところでGバウンサーのバリエーションであるジラード機、金色なのか黄緑なのかなんかハッキリしなくてモヤモヤするぞ。

自らもまた、戦争の終結のためそしてキオの思いに応えるため、愛機ダークハウンドと共に戦場を駆けるアセム。嗚呼…ついにアセムとゼハートの再会キターーーッ! キオがイゼルカント本人の口から聞いた地球侵攻作戦の真実を聞きながらも、もはやヴェイガンの人間たちを救うためイゼルカントに心まで捧げているゼハート。やはり二人の対決は必至だったというか、何気にダークハウンドとギラーガ(ゼハート機)の作画がパースに派手気味にディフォルメ効いててかっこいいなあ。やはり手書きセルアニメによるロボットアニメは、廃れてはいけない日本の誇りですよ。

今回、キオたちが月面に降下したまでだけの話なのになんかスムーズに物語が進んだ気がしたのは、ああ、フリットが出しゃばらなかったからか。言動まで含めてどうしても視聴者の視線を釘付け(悪い意味で/笑)にしてしまう爺ぃだからなあ。
新OPに出てるフルアーマーAGE-1の出番とプラモ化には期待しております。

機動戦士ガンダムAGE 第40話「キオの決意 ガンダムと共に」

 2012-07-15
番組も最終章突入。新OP、EDともいよいよ収束する三世代の物語というのを意識した出来になっているけど、でもやはりキオ編OP、EDが突出した出来だったよなあというのをしみじみと…。
ディーヴァにてウェンデイとおチビたちの別れが描かれてるのと時同じく、父・アセムに助けられ地球圏に帰還したキオ、やっと母親であるロマリーと再会。そしてアセムも13年の時間を経てロマリーの前に姿を現す。
13年前突然家出した亭主が帰ってきたらと思ったら、いいトシして自分の父親への反抗期に目覚めて厨二な海賊になってました。まあジョークめいた表現はともかく、ここ、富野カントクだったらたぶんロマリー、アセムひっぱたいてるよな。

ヴェイガンそしてイゼルカントの真実を目の当たりにしてきたキオを介し、遂に揃うこととなるアスノ家の三世代。アスノ家の宿命として各々ガンダムを駆る三人ながらも、フリットはあくまでヴェイガンの殲滅に固執し、アセムは連邦とヴェイガン両陣営の戦況の均衡を図ることで問題解決の道を模索し、そして、敵側の立場とその環境ゆえの悲劇を知ったキオは、敵の命を奪うことでなく互いに手を取り合う和平を目指そうとする。
三世代、三者三様で戦争に対するスタンスの違いを浮き彫りにするというのはこれはもう企画段階からの日野社長の意図として、それぞれ敵側の人間との幸運と言える接触のあったアセムとキオが平和的解決を目指すのはともかく、フリットについては…家族も、初恋の相手も“敵に命を奪われる”という形で亡くしている分復讐の念からは逃れられないんだろうなあ。今回、息子に対しても孫に対してもやたらとヴェイガン殲滅を主張するフリットの目がやたら怖いというか、嗚呼、改めて思うけどエミリーは50年間もこのフリットを救えなかったのか? これでフリットの長年の憑物を落とすのがユリンの幻影だった…なんて展開になったら目も当てられんな(汗)。

そしてディーヴァに下る新たな命令は、ヴェイガンの手に落ちた月面基地の攻略。再び宇宙に戻ったキオに託される新たなガンダム――AGE-FXは、成長したキオのXラウンダー能力に対応したXラウンダー専用機。だから漏斗型でもない精神感応制御武装を意味もなく「ファンネル」と呼ぶのやめろ。あくまで自分のやり方で戦争に向き合うことを決意し、敵機の頭部コクピットのみを切断するという戦い方にて戦場の宇宙を進むAGE-FX。
新ガンダムの登場回だけあって、流石にファンネルというよりソードビット無双を見せつけるFXながら、でもやっぱり実はAGE-3初登場のスーパーロボットらしい重量感がたまらんかったんですけど。合体・変形・大火力のスーパーロボットより軽快なファンネル装備機のほうが強いって風潮おかしいですよ!
もちろん何の権限もない退役軍人のはずなのにディーヴァに乗り込み、大量破壊兵器を月にブチ込んでやることを目論んでるフリット…。嗚呼、第一世代の主人公が成長した姿がバスク・オムだったとは番組が始まった時点で誰が予測できたでしょうか(汗)?

ヴェイガン側はヴェイガン側で、いよいよ自分の死期を悟ったイゼルカント様、なにやらクローン培養で育てている少年キャラを自分の後継者に任命…。どうやらこいつがラスボスになるかな?
三世代の主人公たち、三者三様の思惑が入り混じる展開となって本当に番組も総決算だなあ。もはやラストに向かって盛り上がってもらうのみというか、告知されてる後番組が新作ガンダムじゃないのが残念なぐらいだ。

HG 1/144 ガンダムAGE-FX (機動戦士ガンダムAGE)HG 1/144 ガンダムAGE-FX (機動戦士ガンダムAGE)
(2012/08/31)
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機動戦士ガンダムAGE 第39話「新世界の扉」

 2012-07-08
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キオ編クライマックスとしての全編バトル編。のっけからセカンドムーンを脱出したダークハウンドとAGE-3オービタルを待ち構えるヴェイガン製ガンダム・ガンダムレギルスというか、うわ本気でイゼルカント様ご本人が乗り込んでらっしゃるよ…。キオと一緒に火星圏に帰還してるはずのゼハートどこ行った!? 俺は火星編でアセムとゼハートの再会が描かれるはずとむやみに楽しみにしとったんだぞ。

良くも悪くも視聴者の期待も予想も大きく裏切ってくるAGEとしてこれぐらいの展開は挨拶代わりと納得するしかないながら、トランスフォーマーで名を馳せた阿部宗孝渾身の作画によるアクションシーンはホント眼福。ダークハウンドVSザナルト専用重MS、ザナルト機の重量感に対するダークハウンドの機動性というか、ワイヤーガンを使った戦術だのダークハウンドの動きがやたら小気味よくて、これはガンプラにしても完成品のゲイジングビルダーにしても立体物買って良かったと思えるレベル。
これだけのアニメーターの仕事に、本編がきちんと応えてくれてりゃ今の番組の苦境はなかったはずなのに(汗)。

ヴェイガンの長である自身自ら、ヴェイガンの怨敵である“ガンダム”を駆ってキオの前に立ち塞がるイゼルカント。キオを前に、初めて語られる自身が立案したプロジェクトエデンの真実。
長い期間に渡る過度な侵略行為から現れるであろう、未来に生き残る資質を持った人間を選び出し、楽園を導く者にしようとする――新たな“世代(AGE)”を生み出すための計画。行き過ぎた選民思想と新人類の誕生待望により、現状の絶望的な未来図を打破しようとするのはかつてのシリーズでも描かれてきたこと。イゼルカントの場合、キオを死んだ息子の生まれ変わりとしてまで見ているあたり、息子の死に対する個人的幹事用が先立って見えるのもあって…これじゃ文字通り“狂気の独裁者”って描き方にもなりかねないんだよなあ。
平和の楽園に集う子供たちの笑顔。宗教家が賛同者を募るとき一番使いやすい詭弁ってイメージだわな。

イゼルカントの思想は、多くの犠牲を前提に成り立つもの。それでも故郷の人々の恒久的な平和のために賛同したゼハートと違い、キオの子供らしい正義感はそれを否定するしかない。そういう意味でも、同じイゼルカントの薫陶を受けた者同士としてもっとキオとゼハートの対比は描かれてしかるべきではあるんだけど…ゼハートの対となるのはアセムの役割だからなあ。
果たしてアセムとゼハートの再会、ホントいつになるんだろうなあ。

空間戦闘用でありつつ、ダブルバレットほど目立つ装備がないとしてたちどころにレギルスに追い詰められるオービタル。そして、ついに戦場に駆けつけるビシディアンの海賊船と、AGE-3最後の活躍の花道を飾るべく射出されるGセプター。AGE-3ノーマル合体! 嗚呼…やっぱり合体というギミックに男児として心踊るというか、やっぱりカッコいいよAGE-3。いえ空間戦闘に特化したオービタルからノーマルに換装しちゃったということで、レギルスに即手足を切り刻まれてダルマ状態…初登場回でのあのAGE-3の勇姿はどうしちゃったの(大泣)!? つか、既にAGE-3の機体限界を超えてしまったキオの操縦技量の成長故というか…ホントにアセムよりゼハートと対になってるよなキオ。

個人的感情からキオに止めを刺せず、まんまとビシディアンの海賊的大ハッタリを喰らわされ逃亡を許すこととなるイゼルカント。また今回も蓄積されるザナルドの不満と下克上フラグというか、さすがにこの積み重ねを展開上無駄にするなんてこたないよね?
期せずして、ヴェイガンの実情とイゼルカントの計画の実態を知った唯一の地球圏住民となり、地球圏に帰還することとなるキオ。これでフリットと再会する頃には、アセム父ちゃんに影響されて少年海賊キオになってたりしたら大爆笑なんだが。
今回、話数的にも3クールの締めとして、次回以降の最終決戦につなげるにはちょうどいい謎開放展開ではありましたです。ええ最短命で出番終了となったAGE-3もったいなさすぎたけど。
ルウの兄が兵士に志願したという今後の悲劇的展開を予感させつつ、次回、AGEシステムの集大成・ガンダムAGE-FX登場。もはや最強機体がファンネル装備ってのは揺るぎないパターンになっちゃってるのね。

ゲイジングビルダーシリーズ  ガンダムAGE-FXゲイジングビルダーシリーズ ガンダムAGE-FX
(2012/07/21)
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機動戦士ガンダムAGE 第38話「逃亡者キオ」

 2012-07-01
火星圏という苛酷な環境下で、棄民であるヴェイガンの人間たちが真っ当に生きることが叶わないことを嘆くイゼルカント。そしてイゼルカントの言葉を象徴するように、キオが出会うこととなる、風土病のために余命僅かな日々を精一杯生きる少女・ルウ。
もはや治療叶わぬ病状のルウの延命のため、薬と引き換えに祖父の代からずっと守り続けられていたAGEデバイスの情報をあっさり渡してしまうキオというか、この辺の後先考えない子供らしい正義感の描き方は好感だなあ。ええもちろんAGEデバイスに施されていた生態認証セキュリティは、50年前フリットがデシルにまんまとガンダムを勝手に運用されたことから後付けで付けられました(笑)。

もはやイゼルカント夫妻とも半ば打ち解けた状態のキオというか、いってきまーすでイゼルカント城からルウんちに遊びに行く毎日。もう捕虜どころか、夏休みで田舎のじいちゃんちに遊びに来た子供状態だわなあ。前回、ザナルドがキオの尋問にこだわってたあたり、ルウを人質にキオがガンダムレギルスの開発を手伝わされる展開とばかり思っていたけどそんなことはなかったぜ(汗)。ええ、あっさり最高機密であるAGEデバイスを明け渡したことによって、キオ自身が捕虜としても情報源としても価値を無くしたということなんでしょうけど。
おそらくは初恋の相手となったルウとの穏やかな日々ながら、その平和を打ち砕くため、宇宙海賊ビシディアンを率いてわざわざ火星圏までやってくるアセム。
ええアセムからしても、まさか捕虜になった息子が五体満足で女の子にデレデレの毎日とは夢にも思わないよなあ。

ルウと過ごせる残り少ない日々の中、ルウに誘われ街並みへと(兄貴同伴で)デートに赴くキオ。祖父に教わった、非道な侵略者の集団などではない、当たり前に人々が懸命に生きる世界を目の当たりに、完全にキオとフリットの世代間対立のフラグは築かれたよな。
もはやこの二人の、挿入歌込みの気合入った作画でのデートシーンで「ユリンの二の舞」「死亡フラグ」ってツイートが乱立するあたり視聴者非道過ぎ(泣)。

そしてついに、敵の総大将が陣取るヴェイガンの総本山・セカンドムーンに宇宙海賊ビシディアン強襲! ええ敵の本拠地の警備状態がザルなわきゃなくて、そこまでやすやす侵入できるビシディアンが凄すぎるんだよそうに決まってる。
もちろんスーパーパイロットだから、Xラウンダー能力などなくてもキオの存在をあっさり発見してしまうアセム。ええてっきり、AGEデバイスの反応を追って城の壁ぶち破ったら敵の手で研究中のデバイスだけ発見→その後、騒ぎに乗じてダークハウンドの元に駆けつけるキオって流れのほうが…名もなきモヒカンの海賊Aが、視聴者のあずかり知らないところであっさりデバイス奪回→キオにパスより絶対説得力あったはずなのになあ。
13年という時間を経て、もはや記憶にも残っていない父親との再会――。普通のアニメだったら何よりも盛り上がるシチュエーションながらも、父親との再会より優先順位高いイベントがあるのがAGEのAGEたるところ。
最後のお別れにと、ルウの元に駆けつけたキオが目にする、もう、二度とその目を開くことのないルウの安らかな死に顔…。

最後にキオに託されるルウの絵日記に描かれていたのは、自分がいつ死ぬかという恐怖に怯える日々ではない、キオと描きたかった幸福な未来図。幼い日にイゼルカントから薫陶を与えられたゼハートも、フリット編最終回でウルフさんがその死に目を見届けた若きヴェイガン兵も持っていた…自分たちの魂の故郷、地球への望郷の願い。涙と共に、キオの胸に確かに刻まれる、ヴェイガンの人間たちもまた救いを求めている人々であるという事実。
この火星への旅が、その後のキオの指針に大きく影響を与えるであろうこと、「銀河鉄道999」と評した自分の感想があながち間違ってなかったかなとちょっとだけ安心。

そして、火星圏から脱出を図るキオとアセムの前に立ち塞がる…ついに完成を見てしまったヴェイガン製ガンダム・ガンダムレギルス!
ネタバレされてたパイロットが意外と言えば意外ながら、最後のガンダム、AGE-FXの存在が控えてるのを鑑みるに、AGE-FXの誕生に繋がるどれほどの能力を秘めていることか。情緒的なエピソードが幕を下ろすと共に、次回、またバリバリのアクション編になりますかね。

AG 1/144 ガンダムレギルス (機動戦士ガンダムAGE)AG 1/144 ガンダムレギルス (機動戦士ガンダムAGE)
(2012/07/30)
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機動戦士ガンダムAGE 第37話「ヴェイガンの世界」

 2012-06-30
イゼルカントの美女の嫁さん役が園崎未恵さんで、10年来のこみパファンとして激しく俺得(まあおチビのひとり役でもありますけど)。
囚われのキオ、火星へ行く。つか、たかだか捕虜のチビっ子ひとりを自ら出迎える敵の総大将ってのは何気に唐突な展開でもありますけど、イゼルカント夫妻の亡き息子にキオがクリソツという運命のいたずらもあって、敵の捕虜にしてヴェイガンの怨敵ガンダムのパイロットという立場にありながら、イゼルカントの元で破格の待遇を受けるキオ。
まあイゼルカントからすれば、地球圏の抗ヴェイガン派の最右翼たるフリットに対するメッセンジャーとして、直接の肉親であるキオほど適役はいないからなあ。またもや捕虜に対する信じ難い扱いとして、監視付きという条件がありながらも、ひとり市街地にてヴェイガン市民の生活を目の当たりにすることを命じられるキオ。そして出会うこととなる、貧富の差から荒んだ生活を送る人々と、そんな中で必死に現在を生き抜こうとする兄妹。

火星圏特有の病を患い、余命僅かと診断されている妹の病状にショックを受けるキオながら、ええ当然今回も日野社長脚本として、日野社長は病気の妹が出ない脚本は書けないというジンクスでも持っとんのかい?
主にこの兄妹との出会いによって、同情とともにヴェイガンの市井の人々の窮状を思い知ることとなるキオながら…今回、なんか既視感あると思ったらああそうか、「銀河鉄道999」なんだよな。
赴いた旅先の星での、自身の常識の範疇を超えた法や生活様式に翻弄されつつ、それでも逞しく生きる市井の人々との出会いを経て成長する主人公。次回以降、キオが今回出会った妹の病状を積極的に救おうという展開が入ったら、今回の日野社長の意図確定。まあ世代的にやっぱり日野社長も「999」世代なんだろうけどな(苦笑)。

今回、ディーヴァ側の展開もキャラクターの登場も一切省いた思い切りのいい構成により、視聴者にも深く印象付けられるヴェイガン側の事情。イゼルカントが地球への攻撃に対し、徹底的な殲滅戦でありつつ生き残るチャンスは残していた(えー?)というのは、どんな苦境の中であろうと生に執着できるのかという問いかけ。この辺の、なんとも穴がある設定面の弱さは間違いなく日野脚本なんだけれど(汗)、まあ日野社長としては当初に築いたであろうストーリープロットを消化するのが何より優先しちゃうからなあ…。ストーリープロットに、設定面できちんとした肉付けをするという意味でも、そこはせめて「本気で」脚本の推敲や脚本に対する会議は繰り返してほしいんだけどなあ。ゼハート役神谷浩史が、アフレコ現場で脚本の修正が多いと苦言を呈してるのは伊達じゃないはず。

怨敵ガンダムのパイロットを、尋問もせずに特別扱いしていることを不服とするザナルドと、そのザナルドの目前にて設計図が展開されるヴェイガン製のガンダム――ガンダムレギルス!
やべえイゼルカントに謀殺下克上フラグが立ってしまったというか、ドラグナーのようなgdgd気味な最終決戦展開は勘弁願いたいところ。
次回、キャプテン・アッシュことアセム、13年ぶりに我が子と再会。既にキオが正体知ってるというあたりが盛り上がらないな(汗)。とりあえずデアゴスの「999」のDVD買ってくる。

銀河鉄道999 COMPLETE DVD-BOX 1 「永遠への旅立ち」銀河鉄道999 COMPLETE DVD-BOX 1 「永遠への旅立ち」
(2002/09/19)
野沢雅子、池田昌子 他

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機動戦士ガンダムAGE 第36話「奪われるガンダム」

 2012-06-17
前回のヒキがヒキだったので、今回のサブタイからしてもう冒頭でさっさとAGE-3が鹵獲される話だとばかり思っていたのが、まさか1話まるまるかけて鹵獲されるまでを描いた話になるとはなあ。

少年時代のフリット本人の手で生み出されてから50年、未だフリットの愛機であり続けるAGE-1フラット、追い詰められるAGE-3とキオ救出のために自ら出撃。老いてなお、50年前の機体でゼハートとザナルド、司令官二人の機体を手玉に取るあたり、もう最初から孫に任せず自分で戦ってろと言いたい(汗)。
もちろん、ゼハート艦とザナルド艦、敵艦2隻に前後を挟まれたディーヴァの苦境が変わるわけでもなく、そこを冷静に見抜いていたゼハートの勝ちというか一度はフリットのおかげで戦線離脱に成功しつつも、敬愛するフリットの危機を見過ごせずまんまと再び戦場に舞い戻ってしまうAGE-3。
てっきりゲーマルクのような火器の塊機体と思いつつ、見かけの通りのゴリラの動きを持って、まんまとAGE-3鹵獲という大手柄を成し遂げるザナルド機。てかゼハートの機体ギラーガを腕ずくでぶん投げる味方ミサイルとか、荒々しいってレベルじゃねえw

ガキの頃からやたら我侭さが目立つキャラだったとはいえ、今回やたらと際立つフリットの、老害以前の元々の性格ゆえの癇癪っぷり。本音としては孫が敵に捕らえられたことに気が気でないというあたりは当たり前の爺ちゃんなんだけれど、ここぞと「ガンダムの開発者」、「元連邦の司令」といった肩書きとプライドゆえに体面ばかりの無能な指示を飛ばしすぎてしまうというか、そのフリットに対して「素直に孫が心配なんですと言え」と――おそらくは母親の、そしてユリンの死去を目の当たりにして以来、誰も(たぶんエミリーさえも)フリットに対して言えなかった、「自分の気持ちに素直になれ」と諭すユノア。

自分の娘から言われたことに対し、目が点になってるフリットの反応がある意味今回一番の見物だったわなあ。
還暦を過ぎて初めて、大事なのは体面なんかでなく自分の気持ちに素直になることと思い知らされるフリット。友達や仲間には恵まれていても、自分を身近に導く存在としての親の存在から縁遠く育ったフリットが、しっかりと自立した息子と娘を育て上げ、そして改めて自身のあり方を教わることとなるという不思議な人生の構図。こういうのを見せることが出来るのも、三世代の物語を見せるという番組の構成ゆえか。

ほぼフリットひとりのせいで張り詰めていた艦内の空気を、あっさり和らげてしまうウェンディ率いるおチビども。うわ普通にカツ・レツ・キッカの三人より役に立ってるw フリットですら気が気でないキオが囚われたという状況ながらも、気丈にその生還を信じているウェンディ。ぶっちゃけヒロインとしての役割はほとんどユノアに持ってかれつつここでやっとヒロイン力発揮。彼女自身もまた手間のかかるおチビたちに母親的な責任感と余裕を与えられて、心境的に救われているんだろうね。

ディーヴァが困ったことがあると、ええもちろんお世話になる場所といったらここしかないとやっぱりマッドーナ工房に寄港。マッドーナ奥さん、数少ない三世代すべての物語に登場するキャラクターになりましたというか、婆ちゃんになってもやっぱりイイ女であり続けているなあ。この人相手だったら、マッドーナ二代目も未だ頭が上がらないのも当然というか、家業ほっぽり出して喰いっぱぐれないカタい仕事に就いた息子をシメるマッドーナ奥さん幾つになっても素敵すぎ。ウルフさん生前、むしろこの奥さんのファンとしてマッドーナ工房懇意にしてたよなあ絶対。
そして同じくマッドーナ工房の世話になっていたとして、アセム、10年以上ぶりにフリットと対面。やっぱり家の名誉の面汚しとしてアセムにツンケンするフリットながら、キオ救出に際して真っ先に動ける存在としてアセムにAGE-3の換装パーツを託す。
まあ、別にフリットの許可なんか取らず勝手に助けに行けばいいような話ではあるんだけれど(海賊だけに)、やはり親子としてフリットとのケジメはどっかで着けたかったのかもなあ。

そして火星に帰還するゼハート艦とザナルド艦。ゼハート、デキるイケメン上司として確実にフラムからの支持をハートキャッチしてやがるなあ(笑)。そして鉄格子に捕らえられてガクブル状態のキオ。やっと戦いがゲーム感覚ではない、現実に「痛み」を伴うものだというのが判り始めて、そして誰ひとり仲間のいない敵側に捕らえられるという苦境。キオに一番必要だった「現実」を思い知る展開がやっと来たというか、次回、番組開始以来初めて明かされる火星の生活環境。やっぱり一般市民はファーデーンみたいに強いられてるのか?

機動戦士ガンダムAGE 第35話「呪われし秘宝」

 2012-06-10
死んだと思われてたパパは、なんかボッサボサの頭にドクロの付いた椅子になんか座っちゃって海賊になってました。
せっかくアセムが生きていたことを、素直に喜ぶより「でも海賊だし敵だし」で頭ごなしに否定するフリットは、幾つになっても頑固さが直らんなあ。爺ちゃんの言葉にたまらず怒鳴り返すキオは、じわじわと反抗期の兆しを見せつつあるな。
ええアセムが生きていると知って、一番喜びそうなのはたぶんゼハートなんですけど。

父親が生きていたことを母ロマリーに報告するか悩むキオを優しく諭すユノアと、かつてアセムに関わりのあった人間たちとして、マッドーナ二代目とかオブライトがちょっと嬉しそうなのがなんとなく番組見てる人間としても微笑ましいなあ。
戦友アセムの息子であるキオと初めて言葉を交わすオブライトというか、自らの手で艦内を清掃する理由が、かつて想いを重ねつつも死別したレミの願いにあるというのが…畜生泣けてきたじゃねえか(涙)。アセム編からオブライトが引き続き登場して、そのキャラクターとしての役目をやっとひとつ果たしてくれたよなあ。乗機ジェノアス0カスタムのHGでのプラモ化はまだか!?
そして、解き明かされるAGE-3に撃ち込まれたアセムからのメッセージと、ほぼ時を同じく、ゼハートから直属の部下2名に伝えられるイゼルカントの密命。

既に外伝漫画ではその存在が明かされているらしいAGE世界の兵器データバンクEXA-DB。先んじてその一端をイゼルカントが手にしていたのが、ヴェイガンが連邦よりも進歩した兵器類を持つ理由。そしてこの長年にわたる戦争に決着をつける方法は、連邦とヴェイガン、どちらの勢力が先にEXA-DBを手にするかにかかっている。
いよいよ黒歴史ネタ(←真っ当にガンダム的な意味としての)にまで足を踏み込んだAGEというか、ええこのEXA-DBがAGE世界の時代でも月に残っているであろうD.O.M.Eとぶつかってはるかな未来に氷の宮殿になるんですね。EXA-DBについてはそんな結末を期待してみたり。

そして今回も話の腰を折るようにディーヴァを襲ってくるヴェイガン。ビットを装備し強化されたゼハート機ギラーガのアクションが今回なんか輝いていたというか、キオもAGE-3の宇宙戦装備AGE-3オービタルにて出撃! コンセプトそのものはかつてのAGE-1スパローみたいなもんなのに、あちらとは逆にメタボ化の方向に進化するAGE-3用ウェア。しかし発射するビーム光弾はジェットマンの武器ビークスマッシャーみたいに軌道が曲がって敵を追尾するぞ。敵がネット広げて捕まえようとしてきても、スピードと小回りでささっと回避。いやスパローだったらたぶんシグルブレイドでネットを切り裂いてるところ。
今回、まがりなりにも敵も味方も機体パワーアップ話でもあるので、メカ作画がここぞとばかりイイ動きしてる。しかしギラーガの装甲開放などのギミックは、もうすぐ発売されるHGガンプラに反映されてるんだろうか?

自らも出撃してくる、ゼハートの政敵としての司令官ザナルド。愛機がドでかいボディにフィンガービームとか、ゲーマルクってコンセプトの機体ですかね?
今回のヴェイガンの狙いはガンダム。自らもAGE-1で出撃しようとするフリットも間に合わず、ギラーガとザナルド機に追い詰められ、せっかくの強化合体お披露目でありつつAGE-3オービタル、後ろからザナルド機に捕まって次回へヒキ。
おお、いよいよキオが自分の目でヴェイガンの実情を知る展開が来るか。敵が自分と同じく人間だったというのを知ることで、キオが自身のゲーム感覚での戦闘行為を悔い嘆くとか…いやそこまでキオのメンタルが育っているかどうかは疑問ながら(苦笑)。

宝物(EXA-DB)という、フリット編、アセム編にはなかった明確な主人公の(一応の)目的が設定された分、物語は迷走することなくストレートな方向に進むはず。そうした視聴者側の迷いが払拭された意味でもキオ編はおもろくなってると思えますです。

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(2012/08/31)
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機動戦士ガンダムAGE 第34話「宇宙海賊ビシディアン」

 2012-06-03
キオ編が始まってOPに登場していた謎の海賊MSダークハウンド、初登場の今回よりパイロット、キャプテン・アッシュの顔と共にシルエット解禁。いえ玩具バレでダークハウンドがAGE-2のバリエーション機とわかった時点でみんなが「アセム、海賊になって帰って来るのかw」と言ってましたけど…よく言えばあまりにみんなの予想に対して素直なのか、今後の物語上の大仕掛けに際して海賊アセムなど大してサプライズでもないのか。

宇宙に出たディーヴァ、なにげにウェンディやおチビたちも一緒に打ち上げられた理由説明。まあ地球上の四割がヴェイガンの勢力圏内になってしまった以上、地球から脱出するはめになった民間人がいたっておかしくはないが。こうなるとキオとウェンディのクラスメートたちの再登場もあるかなあ。
初めての宇宙にハシャいでたのをおチビたちにツっ込まれるウットビットワロタ。本当、同じ顔(と体型)してた爺ちゃんよりも存在感ある奴だよなあ。

ゼハートの副官となる新キャラ・フラム、モノローグにて自分の正体を語る。彼女の兄貴がゼハートのために死んだってのは、ウットビット以下の存在感しかなかったあのマジシャンズ8の誰かあたりの妹ってことか。彼女は彼女でこの先「駄目、やっぱり殺せないわ」フラグを積み重ねることになりそうって悪寒がひしひしと。まあこれまで女ッ気皆無の男の殿堂ヴェイガンにおける貴重な女性キャラ枠として、しっかり目立っていってほしいもんですが。

はるか大昔の宇宙SFから、数多の主人公たちを危機に陥れてきた宇宙の暗礁宙域サルガッソー。もちろんわざわざそこを通過するディーヴァを待ち受けていたのは、AGEシステムを狙うキャプテン・アッシュ率いる宇宙海賊ビシディアン!
前回、やっと艦長らしい片鱗を見せ始めたみんなのアイドルナトーラも、さすがにガンダム史上あんまり例を見ない敵に対しては素に戻ってキョドる。やっぱり俺たちのナトーラ艦長はこうじゃなくちゃとなんか安心しつつ、横から口を出すフリットのおかげで開く戦端。そして、海賊側の黒いガンダム・AGE-2ダークハウンドに乗ってキオのAGE-3を待ち構える…自らを「キオの父親」と名乗ったキャプテン・アッシュ――アセム・アスノ!

つか…あっさり自分から視聴者に正体ばらした時点で、今回も例によってツイートのビッグウェーブが鳴り止まない件(笑)。まがりなりにも声優も変わったし、正体隠せる要素は揃っていたんだからもう数話ぐらいは引っ張ってもよかったのになあ。
成長した息子の実力を試すかのように、AGE-3を翻弄するダークハウンド。自らのXラウンダー能力によってその正体を直感するフリットというか、番組開始以来、初めてひとつの舞台に集う、それぞれの世代の主人公たちである三世代。

とりあえずは冒頭でフラムが自分で自ら指揮を取ると言ってた通り、律儀に横入りしてくる、ファントム3の残り二人が率いるヴェイガンMS部隊。すかさず、ディーヴァと海賊の間にヴェイガンを誘い込むフリットの指揮はアセムをしてさすが親父と唸らせるところ。
ここは高みの見物と、息子キオの初めての宇宙戦を黙って見てることに徹するスパルタなアセム。まあそれでも息子の危機をキックで救うあたりは視聴者もなんとなく安心。手練のファントム3を物ともせず、ショットランサーの一撃で見事に葬り去るあたり、本人も舐めるなと言ってた通りまさに「スーパーパイロット」の帰還。

ビシディアンが海賊行為を働いていた連邦の部隊は、すべてヴェイガンとの内通者たち。偏屈なフリットにいつまでもAGEシステムを持たせていても宝の持ち腐れとディーヴァ奪取を目論むアセム。そしてフリットの口からキオに告げられる、ダークハウンドのパイロットこそキオの父であるアセムと…矢継ぎ早に親切に過ぎる解説がなされるというか。
なんともひとつのエピソードにギュウギュウに詰め込んでくるのは…これを言ったらアニメ感想としては負けなんですけど「AGEの平常運転」(汗)。

キオの実力を一応認めたアセムがAGE-3に撃ち込む、「謎の秘宝」のありかが示されたメッセージカプセル。
戦争のさなか、敵国を頑なに憎む偏屈な老人と、その祖父に育てられた孫。そして行方不明となり海賊となった父から託される宝島の地図。戦争という舞台背景での宝物を巡る、少年主人公の冒険譚――キオ編がやりたいことが、真っ当なジュヴナイルって気が凄くしてきた。

かつて、生まれたばかりの息子に父が願ったのは、戦争などない世界を息子に見せること。その夢叶わず、今、戦争を終わらすために自らは海賊と成り果て息子の力も借りなければならないアセム。個人的、父親という正体を隠したままキオに接するアセムの葛藤…というのも見てみたかったのはあるよなあ。
今回、アセムの帰還というイベントもさることながら、三世代が一堂に介するという大きな物語上の動きもあってやたら面白かった。ええダークハウンドのガンプラ発売もとてつもなく楽しみになりましたけど(笑)。
あと、ゼハートに死者を弔い部下を想う気持ちがあることを薄々察し始めるフラム。ええ彼女の今後の葛藤もさることながら、なおアセムとゼハートの再会というイベントも待ち構えているんだよなあ…。
嗚呼、ツっ込みどころまで含めてなんでこんなにも続きが楽しみになるんだよAGE。なんかみすみす日野社長の掌の上に乗っかってしまった、悔しい(デモカンジチャウビクンビクン/笑)。

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(2012/07/30)
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機動戦士ガンダムAGE 第33話「大地に吠える」

 2012-05-27
キオの目に戦争の現実を焼き付け、なお続く激戦。
まんまとロストロウラン深部に爆弾を仕掛け、陽動を行いつつ撤退に移るゼハート。量産機アデルに対してのクローでの胴体貫通キターーーッ! そして、シャナルアの死を引きずったままゼハートの前に立ち塞がるキオのAGE-3フォートレス。
戦争の渦中にありながら、スパイだったとはいえ憧れの女性を失ったことの個人的な憤りをゼハートにぶつけるキオと、そんなキオの怒りを子供の我侭と喝破し、坊やと呼んで寄せ付けないゼハート。いえここでゼハートが先輩XラウンダーとしてAGE-3を圧倒すればまたゼハートの株も上がったのになあ(苦笑)。砲撃戦タイプのAGE-3フォートレスに対してリーチを取ってしまったせいでいい的って…。
アビスの説得により撤収するゼハートを見送るキオ。ゼハート機を追い詰めるキオの「あと少しで倒せるんです!」は、まだゲームの画面越しにしか戦いを知らないキオらしい台詞というか。戦場で、大勢のために個人の殺意など否定されてしかるべきで、シャナルアさんがいなくなって今後キオにそういうことを教えられる大人がいなくなるのが…。今回も例によって、まんまとキオに対して戦いをけしかけるフリットじいちゃんの存在があって、本当に現状のキオがかつてユリンを目の前で殺された時のフリットのそれに近づいてきてるわ…。

激戦の最中にあって、もはやディーヴァの指揮権を完全にフリットに握られているナトーラというか、今までのさんざなフリットからのプレッシャーと寝食を忘れて艦の概要、戦術を勉強したことが実を結び、晴れてお飾り艦長から覚醒。つか次回以降、ミレース同様大してドラマに絡まないただの女性艦長って役割に成り下がりそうだな(苦笑)。
フリットの進言から存在が明らかになる、ロストロウランに仕掛けられた6基の爆弾を巡るタイムリミット。ここでいよいよXラウンダーとしての感性を発揮し、見事に隠されていた爆弾を見つけ出すキオというか…ええと、Xラウンダーって「相手の動きを先見できる能力」だったと思ってたんですが…。このまま番組を進めるに従い、どんどん便利な超能力者扱いになるに1票。そのうちモビルスーツはサイコアーマーと呼ばれるようになり、キオのサイコジェネシス能力でAGEビルダーに頼らずともAGE-3のウェアが元素集合で生み出されたりするに違いない(汗)。



残り僅かな時間にて、AGE-3に空中に投擲され破裂する爆弾。てっきり、また空中戦艦があの爆弾ぶつけられて撃沈するもんだと思ってたよ。
戦闘終結。フラミンゴ舞う夕焼け空(苦笑)にシャナルアを想い涙を流すキオ。怖いのは、ここでキオを励ます→戦う方向に向かわせるフリットが、キオの胸の傷は、かつてユリンを失ったときの自分の気持ちと重なることに思い至ってないんじゃないか…とも思えるところ。
最期までキオを気遣い、キオに生き抜いて欲しいと願っていたシャナルアとの対比が怖い方向に際立つなあ。

フリットとその舎弟子安とのディスカッションにより、明らかになっていく戦況とディーヴァを取り巻く現状。AGEシステムを50年間無視し続けていたとかもはや地球の40%がヴェイガンの制圧下にあったりとか、「連邦上層部は無能」というガンダム特有のイメージ操作がここでも遺憾なく発揮。
久々に将棋の駒形態に変形し、宇宙に打ち上げられるディーヴァにはまたもAGE-1フラットが搭載。つかまだフリット乗る気まんまんかよw つか、ウェンディはじめおチビ三人もディーヴァに乗ったまま宇宙に行くことに対して、まあヒロインの存在は必要としてもきちんと理由付けはやっぱり欲しかったわなあ…。もはやロストロウランには民間人を受け入れる体制も、付近に民間人を預けられる安全な施設も市街地もないので仕方なくとか。

ともあれ物語の舞台、再び宇宙へ。へ。地球侵略というより、むしろ人類に試練を課す方向で作戦を展開させるイゼルカントが、なんだか「00」のイオリアじみてきた…。イゼルカントの真の目的は、火星、地球を問わないXラウンダーの選抜にあるとかなのか?
そして次回…アセム再登場だよねたぶん? 黒いAGE-2改めダークハウンド堂々の登場というか、MSの見せ場的に文句なく楽しみ。

ゲイジングビルダーシリーズ 新ガンダムタイプモビルスーツゲイジングビルダーシリーズ 新ガンダムタイプモビルスーツ
(2012/06/30)
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機動戦士ガンダムAGE 第32話「裏切り者」

 2012-05-20
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嗚呼…シャナルアさんは犠牲になったのさ…フリットじいちゃんの復讐代行人として育てられたキオの、じいちゃんからの自立のためのな。

つか今回てっきり、ファントム3の残り2人が一気に片付けられるとばかり思ってたんだがなあ。テコ入れ(苦笑)が功を奏して喝采で迎えられたキオ編、4話目にしていつものAGEのペースに落ち着きましたの巻。
あっという間にキオと打ち解けてるウットビットというか、いやデレるの早いなお前w まあディケの血筋として、やっぱり主人公のダチポジションに落ち着いてるのはなんか安心する。
二人の会話で明らかになるディケんちとアスノ家両家の様子。どうやらバルガスのごとき好々爺になってるらしいディケ本人に対して、アリーサが息子ウットビットの軍志願に反対してたというのは、やっぱりアセムが行方不明になった件が糸を引いてるかなあ…。
自力でガンダム作ったフリットと学生時代ガンダム部所属のアセムというエンジニアの家系ながら、パイロットとしてのみ英才教育を疑問もなく受け入れ育てられてきたキオ。そのキオの様子にロマリーは笑ってるだけだったというのは…ロマリーがどれだけ嫁ぎ先で立場なかったかというか、こりゃ海賊として帰って来ることが確定しているであろうアセムとの親子再会イベントにて、フリット絶対アセムにぶん殴られる(苦笑)。
つか、シャナルアさんの前ではとたんにしゃんと姿勢を改めるキオが年齢相応に初々しいなあ。嗚呼、出来ればこの微笑ましい関係をもう数話分見ていたかったところながら。

いよいよ目的地、ジャブローもといロストロウランに辿り着くディーヴァながらも、ディーヴァ艦内に潜んでいたスパイからの情報漏洩により多々の局地専用MSを用いて強襲を仕掛けるヴェイガン。手書きセルアニメでここまでやってくれるかってのが気持ちいいぐらいの大物量戦。ゼハートにも専用の赤いズゴック(笑)が与えられていたあたり、アデルあたりに対しての腹クローは絶対やるよな!?
そして、使い捨てのスパイとして、自身の正体が露見しもはや敵にも味方にも居場所がなくディーヴァから奪取した機体にて戦場を彷徨うシャナルアと、彼女がスパイだった事実が信じられず、おそらくは生まれて初めて祖父の言葉に反抗し、AGE-3を駆ってシャナルアを探すキオ。
そして、再会したシャナルアから痛烈にぶつけられる、戦争という現実に対しての自身の無知さと…そのキオを庇い、最期までキオが生き延びることを願って散るシャナルア――。

初恋の女性の死別というのは、ガンダム主人公が踏破する、戦士として一歩踏み出すためのイニシエーション。
確立した個を持たないキオの、変化のための第一歩という意図のドラマとしても、なんだかなあ…。ドラマが大きく動く話になると、それまでに布石や伏線を大して用意しておかないもんだからグダって見えてしまうのがAGEのいかんところ。
一応今回、初登場から子供であるキオが戦うことに胸を痛めるシャナルア→キオにとっての個人教師役→キオのゲーム脳を嘆く→キオ自身にとっての、おそらくは初恋の相手という布石は積み重ねてはいたんだけれど…前回後半でスパイ疑惑という伏線が出たと思ったら今回すぐバレて死亡というのは、キオに重大な心理的成長を促す役だとしても、話の流れが性急過ぎに思えて仕方ないわなあ。
いえまあ今回、EDがしんみりと胸に残った話ではありますけど。

こいつはこいつで、どうやらアセムの再登場まではたいしてドラマに関わることはないらしいゼハート、まんまとジャブローいやロストロウラン深部にたぶんメッチャクチャ威力ありそうな爆弾を設置完了。次回が地上でのエピソードのラストとして、タイムリミット展開で盛り上げるか?

HG 1/144 ダナジン (機動戦士ガンダムAGE)HG 1/144 ダナジン (機動戦士ガンダムAGE)
(2012/05/12)
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機動戦士ガンダムAGE 第31話「戦慄 砂漠の亡霊」

 2012-05-13
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物語が世代を重ね、第1部を演じられた声優さん方がそれぞれのゆかりのキャラクターを演じられてるのを目に、豊永利行もなんとか復活させてやれないかなあとかついつい思ってみたり。OPに出てる火星側ガンダムのパイロットがフリットのクローンとかね…。

第2部で必死に防衛してたビッグリングはキオ編開始と同時に早々に撃墜され、もはや制空権をヴェイガン側に握られている地球圏。ディーヴァが反抗作戦のための結集ポイントまで到達するのに1週間かかるのを、本編とガンダムペディアで詳しく解説。つか、思えば「モスピーダ」で、レギオスという航空兵力まで持ってる主人公一行が、アメリカ大陸を縦断するのにえらく時間がかかったのと同じ説明になるかな?
艦長という責任者の職にありながら未だ現状の把握すらままならず、MS部隊隊長であるアビスとただの口うるさい退役軍人であるフリットに指揮を任せるしかないナトーラ。無駄に頼りなさばかりが強調されるキャラとして、彼女自身の軍人としての成長劇も描かれたりしますかね。てか描かれてくれないと激しく困る気が。

キオの視点を中心に、改めて紹介されていくディーヴァクルーたち。アセム編で空気扱いだったアセムの妹、ユノアはヒロイン(?)・ウェンディを看護士見習いとして面倒見つつ艦医に。年齢的に40間際ぐらいのはずながら全然OKな外見パネぇ。
マッドーナ二代目の部下として整備士に付いてるのは、ディケの孫にしてアリーサの息子であるウットビット。てか、ディケの遺伝子が残酷すぎるなあ…アリーサの旦那が少なくともイケメンではないことが如実過ぎる(泣)。
ウットビットに対しても気さくに接しようとするキオに対し、祖父の代からアスノ家に関わり辛酸を舐めてきた(…客観的にはそうとしかなあ)家系として、艦内で特別扱いのキオに反発心を剥き出しにするウットビット。いやあ、第1部段階で祖父が「お前なんでいるの?」状態だったことを思えば、きちんと初登場から存在感印象付けられたじゃないか。良かったなあ。
そのキオをマンツーマンで指導する立場としての、ガンダムパイロットの先輩であるロランもといシャナルア(中の人的に)。シャナルアのキオに接する態度は、ショタ云々でなくて子供が戦地に借り出されて人殺しを強いられることへの常識的な態度というか、キオと同年齢ぐらいの兄弟がいる身としては他人事と思えないんだろうなあ。

つか、ウットビットの自分に対する反発心とかシャナルアの憐憫の情とか、自分に対する他者の感情をことごとく理解できないでいるキオって…。第3部が始まってから、ようやくフリットの復讐の道具として純粋培養されたキオの歪みが前面に出てきたかなあ。
ロマリーとエミリーも、孫に対するフリットのやりたい放題にずっと頭痛めてたんだろうなあ…。アセム同様、キオもフリットからの自立がキャラ成長の鍵となるか。

砂漠にてディーヴァを待ち受ける、ヴェイガンの黒い三連星ことファントム3の濃ゆい親父面々。
砂漠で苦戦するのはサンライズロボの不文律。AGE-3を追い詰める竜巻戦法が見事にスパロボアニメというか、いやあ、こういう破天荒にして派手な戦闘はもはや「AGE」という作品の発表段階から期待していたもの。竜巻の渦に囲まれ、三方からの一斉攻撃を回避するオープンゲットカコエエ。
砂漠で苦戦するAGE-3のために、ようやくAGEビルダーから完成した新ウェア・Gホッパーを駆って自ら出撃するウットビット。出撃理由が「俺にだって、やれる」という対抗意識なのが、実況での「カツ」扱いのビッグウェーブが的確すぎワロタ。
フリットのGセプターの援護を受け、コアファイターが新たにGホッパーと合体、完成する重火力ウェアを纏った姿――AGE-3フォートレス!
悪戦苦闘した砂漠戦をホバー移動での機動も滑らかに、シャナルアによる指導を生かして反撃に転じるAGE-3。ファントム3の一角をさっそく撃破というか、砂漠中に仕掛けられた無人砲台を砂漠ごと焼き尽くすフォートレスの火力がもはやサテライトキャノン級…。

危機を脱し、敵機を撃墜したことを満面の笑みでシャナルアに報告するキオながら…「人を殺したのよ」の言葉に対する「だって敵ですよ」というゲーム脳に、視聴者としても戦慄するしかないというか。
「敵を倒すことを躊躇しない」という、兵士としては正当な教育を受けたといえるキオながら、年齢相応の子供としての重要な人格は置き去りにしたままというか。
今回、判りやすいぐらいスパイフラグを立てたシャナルアがなにげに次回あたりで退場って雰囲気だけど、その死(?)がキオ自身が自らのあり方に疑問を持つきっかけになる…ぐらいはあってほしいよなあ。
いい感じに番組の勢いがアクセルかかってるというのもあるので、登場人物たちの成長劇も含めて面白くなっていってくれたらいいなあ。自らの実戦参加で無駄に付いた自信とキオの戦いを目の当たりに、キオを認めたウットビットのツンからデレへの以降がある意味見所でした(笑)。

機動戦士ガンダムAGE 第30話「戦場になる町」

 2012-05-06
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前回からなお続くゼハート対AGE-3の死闘と、ヴェイガンの侵攻を前に焼き尽くされていく街。
状況打破を賭け、退役の身でありながら軍に「ディーヴァを出せ」と無理強いするフリットじいちゃん、今回ツイッターの実況でどれだけ「老害」ってキーワードが飛び交ったか数え切れんわ。

フリットの無理強いに応える連邦の総司令は…子安www 出世したなオイwww 前回のゼハートに続いての唐突な登場というか、フリットに倣っての口ヒゲで既に爆笑だったわ。
子安の肝煎りにて、軍基地の上層部、厄介払いとばかりディーヴァに問題児クルーばかりを寄せ集めて急遽出撃を命令。つかいくらフリットが疎ましいからって、総務課で雑務こなしてるような女の子を突然艦長に任命するトンデモ人事はさすがにひでぇ。
独立愚連隊ディーヴァ隊結集。新米艦長ナトーラのドシっ子萌え路線と、どっからどう見ても問題児しか乗ってないブリッジクルー達というこのアクの強さ。なんかキオ編になって、初めてブリッジクルーの面々にきちんとした個性が与えられた気がするなあ。
とりあえず乗艦直後のナトーラに、檄を飛ばすつもりでナチュラルにフラグを構築するMS部隊隊長アビス、くっ…こんなのラーガンのポジションじゃないやい!
いきなり渋キャラとなってのオブライト(猥褻物陳列カット)の再登場がこれまた不意打ち過ぎた。現役でパイロットを続けていたり乗機が未だ青いジェノアス(改造機ジェノアス0カスタム)だったりするあたり、嗚呼…オブライトもあんまり良くない意味でフリットと同様に年齢を重ねてしまったのかも…。

今回はむしろ新キャラ紹介編として、ナトーラというどうしても目立つ挙動(笑)の持ち主を中心とした、独立愚連隊の面々をインパクト強で印象付けられたのは成功かも。むしろ今回登場の全キャラで最も良識を持っているのがパイロットの面々というか、孤軍奮闘するAGE-3の元へ駆けつけ、「自分たちは勝手に戦う」というフリットの弁に対して「連携を取れ」と正論で黙らせるアビスがなんて常識人。
戦争のセオリーを無視して、対抗戦力となる軍基地への襲撃でなく、民間人の虐殺を優先させるヴェイガンの戦略。キオに対する「奴等は人間じゃない、悪魔だ」というフリットの言葉は、自身のヴェイガンに対する復讐心と同時、ガンダムを受け継ぐ宿命を受けたキオに対し、躊躇なく引鉄を引かせる――孫を生き残らせるための言葉ではあるんだけれど…フリット自身が現時点で70年間続いている戦争の終結を邪魔する張本人という描写でもあるんだわなあ(もしかしたら、アセムの死亡扱いについてもヴェイガンのせいと思い込んでいるのかも知れないし)。

フリットがディーヴァの到着を待っていたのは、事態打開の切り札、AGEビルダーを発動させるため。ディーヴァ艦内にてAGEビルダーを任されていたのは、てっきりまたディケの孫あたりと思いきや、マッドーナ工房の二代目かよ! 工房は継がずに軍に就職とは…いやあ父ちゃんの高名に対して安定路線を歩んだか。なんとなく、あの美人のお母さんはまだ健在って気が凄くする。
実に番組第2話以来となる(もう二度とないと思っていた)ビルダー内部のwktkする工程描写を経て、構築されるシグマシスライフル強化アタッチメント。敬愛するじいちゃんの焚き付け(汗)もあるとはいえ、キオが躊躇なく、持つとも効率的に敵艦を落とせる部分…(確実に人間がいる場所としての)ブリッジを狙えるのは、実のところはフリットに指導された「ゲーム」の感覚が抜けてないんじゃないかというのも…。
敵艦を墜としての帰艦後、キオの独断専行な攻撃に対して「これはゲームじゃない」と諭す女性パイロット(やっぱり∀のロランの人?)の言葉が、きちんとキオ本人に重みを持って受け入れられることを願うばかり。

ヴェイガンを、その長イゼルカントを滅ぼさなければ人間が滅ぼされる。フリットの言葉を疑いなく受け入れ、今日、自分の目の前で街を焼き、多くの人間を殺したヴェイガンに対する少年らしい義憤を募らせ、ガンダムと共に戦うことを誓うキオ。
嗚呼…これでフリットの復讐者という面を知らなければ、普通に燃えるスパロボアニメのスタート編なんですけどね。現状フリットに対するブレーキ役がいない状態にて、キオは果たしてフリットの頑なな心を救える…かつて、フリットが捨てた「救世主」となることはできるか?
次回、サンライズ名物砂漠の死闘編、早くもAGE-3新ウェア誕生。アセム編とはうって変わって、AGEビルダー大忙しだな。

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機動戦士ガンダムAGE 第29話「じいちゃんのガンダム」

 2012-04-29
キオ編開幕。まさか出番があるとは思わなかったアセムパパというか、第一子キオの出産まで婚後10年って…うわロマリー、長男の嫁としてそれまで家で立場なかったろうなー(汗)。
キオ誕生の立会いにバルガスの姿が見えないあたり、ああ…玄孫の顔を見ることは叶わなかったか…。孫娘は友達も同然の若者(フリット)に嫁ぎ、エンジニアとしてもディケという後継者を育て上げ、曾孫(アセム)の結婚式にまで立ち会えて、概ね幸福な人生だったよな(涙)。
キオ誕生時に軽くフラグが立ってた通り、アセム、息子誕生のすぐ後の任務にてAGEデバイスを残して行方不明…そしてキオ13歳。
新OP、勇者シリーズやらテッカマンブレードやらグラヴィオンやらこれでもかな大張演出ありまくりですぐにメイン大張正巳だって判ったわ(笑)。

ファーストの展開をなぞることで(それが批判の矢面にもなってしまったんだけど)「ガンダムとはこういうもの」というのを示したフリット編、決してニュータイプになれない主人公が、親友や先輩たちとの出会いと導きを得て自身のコンプレックスを克服していく成長譚たるアセム編を経て、キオ編が示そうというのはどうやら真っ当なまでの少年主人公によるロボットアニメというやたらな期待感。
侵攻活動開始から半世紀以上、ついに(というかやっと)本格的な地球侵攻作戦を開始するヴェイガン。前々回での要塞の地球落下に紛れて地球に降下したヴェイガン兵たち、それから25年かけて地球で機械獣MS作ってずっと潜んで準備してたんだなあ…なんたる地道な努力(泣)。
MSによる強襲作戦では、軍基地でなくやたら市街地を襲うのはヴェイガンの戦略の鉄則。新たな赤いMSギラーガを駆り、侵略活動の矢面に立ってるゼハート、まさかすぐここから出るとは思わず不意打ち過ぎて(笑)。
炎に染まっていく街を前に、父になかった祖父譲りのXラウンダーとしての感覚に覚醒し、今、この場に必要な力…祖父フリットの作った新たなガンダム、AGE-3の力を求めるキオ。

祖父が孫に突然巨大な力を与えるというパターンだったら、それこそマジンガーから始まってマッハバロンにザンボットと快挙に暇はないが、フリット、きっと孫が生まれた時点で絶対いつかそういうジジィになってやろうと目論んでいたよなあ(苦笑)。ゲームとして孫をパイロットとして英才教育していたなんて最たるトンデモジジィっぷり。
今、ガンダムの力が必要という孫の願いを聞き届け、密かに開発していたAGE-3を構成する機体、コアファイターとGセプターを引っさげ駆けつけるフリット。
孫にコアファイターを任せ、自らは下を走るGセプターに飛び移るハッスルフリットじいさんマヂかっけー。コアファイターから頭部と、中枢たるAGEシステムが展開するというやたらwktkする合体シークエンスを経て、背にAGEの紋章を輝かせ、合体を遂げる新世代ガンダム…ガンダムAGE-3!

突っ込んでくる機械獣MSの喉笛を掴み上げてのビームサーベル一閃! 大量の弾薬を積んだ砲撃型MSは、大推力で上空まで押し上げ必殺武器シグマシスライフルで撃破! やばいなあ、ここまでのスーパーロボットに過ぎる演出がもはや完全に「ガンダム」じゃなくなってる件(嬉笑)。いやアセム編学園パートからしてこういう雰囲気ではありましたけど。
実はキオ編第1話もまた改造されたAGE-1が最初の乗機になるパターンだって思ってたので、初っ端からかっこよくAGE-3の合体シークエンスに無双っぷりを堪能できるとは正直想定外。さすがに商売人として客を掴むのが上手い日野社長というか、次はここまで上げに上げた視聴者のテンションを維持したままラストまで突っ走ってくれることを願うのみ。ええ今回示されたスーパーロボット路線で突っ走ってくれれば俺得なんですけど…そうなるとラストに至って三世代の物語すべてを俯瞰したときチグハグになる恐れもあるんだよなあ。
ラストに至って、三世代を一本で通したテーマを示すことが出来るかどうかがある意味今後の「AGE」に対する最大の興味。

父の願った、戦争などない時代を生きることが叶わず、今は祖父の思惑通り――ヴェイガン殲滅の切り札として戦場に立つこととなったキオ。
ある意味、ついに親父越えを果たせなかったアセムに代わって、祖父の頑なな復讐心を解きほぐすその日は果たして来るのか?
ともあれ明日、全国の売り場でガンプラが売れるという現象が起こってくれたらいいなあ。

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(2012/05/31)
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機動戦士ガンダムAGE 第28話「地球圏の動乱」

 2012-04-22
アセム編最終回。なんだかあっさり終わった印象もあるアセム編だけど、指折り数えてみると一応1クール分やってたんだよな。
前回の戦闘から1年が過ぎ、フリット、今や服装も愛機AGE-2ともどもウルフさんの白に染まったアセムと悪巧み。何気にクーデターって大事件が起こることを予感させつつその張本人フリットでしたってのは、視聴者をミスリードさせつつのサプライズのつもりだったんだろうか? むしろ今までの伏線の扱いが雑すぎて、どう収拾つけるんだってのが今回に対する最大の関心ごとでしたが。

今回の前日譚として、退役したのかアセムに見送られあっさり故郷であるコロニーに帰郷していくロマリー。今回、初めて自分が学生気分の延長線上って気持ちでアセムとゼハートを追いかけてきたことを独白するロマリーながら、つか劇中間違いなくアセムを一時期追い詰めてたのお前だよ(汗)。
親友が敵となり、その親友に比類する才能を持たないという軍人としてリアルな苦悩に直面していたアセムと学生気分のまま状況に翻弄されるしかなかったロマリー。二人の本編中の齟齬はある意味当然だったというか。
この二人からすればゼハートは死んだことになってるんだろうし、むしろ「ゼハートの死」という出来事がやっと二人の内面に変化をもたらしたのかもなあ。親友の死を乗り越えて、二人の気持ちが結ばれたということなら、この二人が結婚に行き着くのも納得ではあるんだけれど…どう考えてもそのための描き込みは絶対成されていなかった件(苦笑)。

果たして記念日の演説の最中、わざわざ首相のスピーチの途中という格好のデモンストレーションの舞台で、首相こそがヴェイガンの内通者だったことを暴露し糾弾するフリット。ああ、今回まで存在忘れ去られていたグルーデックの意志がやっと生かされたというか…死際のグルーデックが手中の端末からデータ消してたの、きっと既にフリットにメールで送信済みだったんだよ。もうそう脳内補完するしかない。
正体の知れた首相はもう用済みと、首相の暗殺を謀るべく演説会場の急襲を企てる地球に潜入したヴェイガン部隊。たった3機の敵MSに成すすべもない連邦量産MSアデルというか、アデルの作画の棒立ちっぷりはさすがに手ェ抜きすぎで擁護できないレベル(大汗)。

アセムのウルフさん仕様AGE-2、ウルフさん直伝の必殺技・ウルフファング(二刀流Xの字斬り)にてヴェイガンMS撃破。逮捕される首相の、自分というパイプ役を失って、これで地球とヴェイガンの問題の平和的解決の道は閉ざされた…という言はまったくもって正論なんだけれど、それに対するフリットの、自分の目的が平和的解決などでなく――ヴェイガンの殲滅にあるというのがどこまでも痛烈な。
その後、粛清委員会を率いてヴェイガンの内通者をことごとく始末していったというのが語られるあたり、フリット…ティターンズやアロウズをAGE世界に生み出しちゃっているよなあ…。

アセム編って、父親と親友の間で揺れ動くこととなる主人公の物語ということで、アセムとゼハートの友情が結果的にフリットの頑なな復讐心をも解きほぐしていく…という展開になるとずっと思っていたのですよ。亡き母親の願った救世主の道を、復讐者として踏み外して25年、息子アセムの物語の最後までその心を救われることのなかったフリット(そして父親の心を救えなかった主人公)。
もう原作者たる日野社長自ら覚悟の上で描いているんだろうけれど、ガンダムAGEという物語が、息子や孫たちの視線を挟んだフリット・アスノの人生の一代記であることが明確化されたというか。

フリット編との対比として、物語の最後はハッピーエンドであるべきと執り行われるアセムとロマリーの結婚式。録画を見直して見ても、やっぱり出席してないオブライト(猥褻物陳列カット)というのが切なすぎる…。きっとラーガン同様外伝漫画で活躍してるんだろうなあ。アリーサもウッソも高校時代の友人一同も出席というか、涙流して感激してる番長がいい奴過ぎる! やっぱりこいつも軍人になってディーヴァに乗り込んで欲しかったわなあ。
最後まで、とうとうフリットの存在感に隠れたままのアセムだったけれど、まがりなりにもハッピーエンドで自身の物語を締められたのは幸福だったのかも。
アセム編で雄弁に語られた、自分に特別な才能なんかないことを認めたうえで、努力次第でそんな才能差なんか埋められる→自分は、自分の進むべき道を行けばいいというメッセージは結構本気で救われましたです。

そして…無事ヴェイガンに回収され、次の時代まで眠り続けるゼハート。物語はまた新たな世代に紡がれていくというか、次回、なかなか衝撃的なサブタイを引っさげキオ編スタート。予告に登場していた量産型可変MSっぽい機体がやたら気になるぞ。
願わくは、フリットが孫の代までその頑なな復讐心を引きずっていないことを。もしその時代もなお復讐に囚われているとして、キオは今度こそその因縁に対する希望であらんことを――。

機動戦士ガンダムAGE ゲイジングビルダーシリーズ ガンダムAGE-3 ノーマル機動戦士ガンダムAGE ゲイジングビルダーシリーズ ガンダムAGE-3 ノーマル
(2012/04/21)
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機動戦士ガンダムAGE 第27話「赤い夕陽を見た」

 2012-04-15
アセム編最終決戦。つか、今回の内容になんか既視感あると思ったら、いや比較は(むしろ日野社長に対して)失礼だけど…種死の無理矢理な最終回っぽい詰め込みっぷりなんだわな。
ええ今回の内容からして、レミ死亡、なお地球に迫るヴェイガン巨大要塞落下の危機までで区切って、次回にクライマックス廻せなかったかなあと。

今回、ロマリーにも、そしてスーパーパイロットとして互角に渡り合えるようになったゼハートに対しても自分の矮小さと愚かさを懺悔するというアセム…という画があって、アセム編がきちんと主人公の成長譚という命題を果たしたのだなという感慨もあっただけに、ともすれば脳内の整理をぶっちぎるスピードで展開する話がなんとも勿体ない。
Xラウンダーとしての能力抑制マスクを外した、本気モードのゼハートの出番がガンダムとの対決でもないというのも…微妙に盛り上がらないなあ。むしろ学生時代からずっと付き従ってきた子分が、男意地を見せた特攻でフリットのAGE-1の両腕を奪うという見せ場を持っていった件(今回を分割するなら、ここでの自爆で来週までフリットの生死は不明…という引きだって可能だったのに)。

敵要塞への工業コロニー接続は阻止→「たかが石ころ(要塞)ひとつ、ヴェイガンMSで押し返してやる!」フリットも驚く逆シャアパロ→子安声のフリットの部下、波動砲の大安売りで敵要塞に敵艦ぶつけたりとかイロイロしてなんとか敵要塞の機動逸らすのに成功→ディーヴァ、正面から敵要塞にパックり→脱出のための波動砲撃つのに、レミ、外からの修理のため自ら作業ポッドへ→マジシャンズ生き残りに蹴られたけどディーヴァは脱出成功。レミの死にオブライト号泣。
…確か今回のクライマックスまでの流れ、こうだったよなあ。こうして書き出すだけでも記憶があやふやなぐらいせわしいんですけど。
今回、さんざオブライトの死亡フラグを今まで立てておきつつ実は死ぬのはレミでしたってのは日野社長としては狙ったつもりだったんだろうけど…これほどの無駄死にはないとしか。レミの人間関係がオブライトの他にディケだけだったじゃねーかというか、ユリンもそうだったけど、キャラがひとり死んで、それを泣いてやれる人間がたったひとりというのが…人間関係の描き方がやたら狭く感じて仕方ないですよ。
とりあえずアセム編において、ラーガンのポジションにいたのはオブライトというのだけは判った。いえウルフ小隊アセム以外の三人、結局誰ひとりとして愛着が育たなかったというか…スパロボ参戦しても二軍扱いで戦艦待機組確定だわ(泣)。

地球へ落下する要塞を破壊する方法はただひとつ、内部に侵入してのコア破壊。しかしそれは生きて還れぬ決死の作戦を意味する。フリットに、そしてロマリーにコンプレックスに苛まれていた自らの思いと、そして一人前の男として成長した姿を見せ、“みんなを守る”ためにダブルバレットにて突撃していくアセム。そして、自分の故郷の念願たる地球を守ろうという気持ちは、今の今までアセムと剣を交えていたゼハートとて同じ。
最終的に二人が共闘するというのは予想しえた展開ながら、ああ、この二人は結局アセムのコンプレックスさえなければ最初から敵同士でもなんでもない――友達同士だったのだなというのはありありと。
実はXラウンダーにはなれないアセムのコンプレックスを乗り越える成長物語。アセムとゼハートの友情。あくまでアセムを中心とした物語としてのアセム編は、前述のとおり物語の命題は果たしたのかもしれないけど…ヴェイガンへの憎しみに囚われた父との対比と相克という、父子のドラマは結局最後まで決着つかずじまいだったよなあと。フリットの凝り固まった憎しみは、もはやキオ編への登場も確定しているとして孫の台まで持ってっちゃうのか…フリットの人生を救う役目は、孫であるキオに託されるのかね。

敵味方の垣根を越えた友情にて、ついに要塞破壊を成功させるアセムとゼハート。しかし、要塞破壊さえもヴェイガンの長イゼルカントにとっては、多数の兵を地球に送り込むための計画のひとつ。大気圏突入を前に再び分かれることとなるアセムとゼハートながらも、マジシャンズ8最後のひとりに助けられる形で…ゼハートは間違いなく生き残るんだろうね。
アニメ好きおっさんとしては、ザンボット3最終回でのザンボエースを想起させる画として、真紅の夕日に照らされる浜辺に降り立つガンダム。
予告での、ウルフさんの白いジャケットを羽織ったアセムと、真っ白に塗装されたAGE-2になんとも痺れた…。アセムが受け継いだのは、父親の威光ではない、ウルフさんに導かれ自力で掴み取ったスーパーパイロットとしての栄光だったのだなあと感慨深く、次回、いよいよアセム編最終回。

機動戦士ガンダムAGE 第26話「地球 それはエデン」

 2012-04-08
ついに本格的な地球侵攻作戦を開始するヴェイガン。工業用コロニーを乗っ取り、地元住民を労働力兼人質とした上でコロニーそのものを前線基地化する。いやなんとも悪の帝国らしい作戦(まあコロニー落としという無差別大虐殺よりはよっぽど良心的な作戦ではあるが)。
地球圏の命運、この一戦にあり。フリットの指揮の元に迎え撃つ連邦軍艦隊。出撃を前に、なんだか死亡フラグ前提のような号令を部下たちにかけるウルフさんってだけでも危なかったのに、猥褻物陳列カットことオブライトが、まさかの先週の爆速プロポーズのOKの返事もらって、いや俺もそうだけど実況が一斉に「オブライト逝ったぁぁぁぁ!」に染まった(笑)。
オブライトの想い人、レミの「必ず帰ってきてください。ここは私たちの家ですから」の台詞が追い討ちかけすぎだよなあ…。まああれだけ死亡フラグを踏みまくりつつ、第1部を生き残ったラーガンといういい前例もいるにはいるけど。

そしてヴェイガン、日頃の戦場のお荷物っぷりが祟ってゼハートに待機戦力扱いにされたデシル、うっせ知るかと無断出撃。フリットを撃つという私怨に囚われての身勝手な振る舞いを前に、ここに至ってもはやデシルを完全に見限っているゼハート。肉親の情より、火星の盟主に誓った楽園たる地球をヴェイガンの人々にもたらす使命感を取るあたり、その覚悟は本物なんだよなあ。
フリット、ヴェイガン艦隊を迎え撃つため新兵器ソーラレイならぬフォトンリング・レイによる大量破壊作戦を決行。敵味方入り混じる戦場にて、わざわざ判りやすい空白地帯を味方機が作っていくという作戦行動はガンダム的に判りやすすぎるというか、もちろんその攻撃を読んで残るマジシャンズ8たちを含め味方を一時撤退させるゼハート。ヴェイガンの艦船が、このやたらでかいビームに対抗するバリアを持ってたあたり、グルーデックがフリットに教えるはずだった連邦内のスパイは間違いなくいい仕事してるなあ。

激戦の最中、行く手を阻む連邦MS郡をことごとく撃破して愛しのフリットの元へと急ぐデシルと、そのデシルの前に立ち塞がるアセムのAGE-2とウルフさんのGバウンサー。決してXラウンダーでなくとも優れたパイロット二人に挟まれ窮地のデシル、ガンダムペディアに紹介されてた自機クロノスの能力をやっと発動。機体のコントロールを乗っ取られたマジシャンズ8の2機を盾にした戦法から、AGE-2を庇う形で、そのコクピットの真横を貫かれるGバウンサー――。
嗚呼…アセムを自身の至るべき道へと導く役目を終えたようなものだったとはいえ、この段階での最期は流石に予想だにしてなかったわ…。ウルフさん、アセムにスーパーパイロットという大きな可能性を託し、宇宙に散る。1期ラストで瀕死の若いヴェイガン兵から預かった、望郷の願いのペンダントは何の伏線にもならなかったまま。

主人公の激昂が覚醒に繋がるのが許されるのは、Xラウンダーとコーディネーターとスーパーパイロットだけの特権。いえね…ウルフさんの弔い合戦の演出としては素直にアセムに感情移入できるしぐっと拳を握って見ることができたんだけど…ただでさえ超越者と努力した通常人というXラウンダーとスーパーパイロットの差って、怒りという冷静さを失った状態で縮まっちゃっていいの? いえそれだけ、ウルフさんに鍛え上げられてきた腕前が身体に染み付いているのとAGE-2ダブルバレットの機体性能がデシルを上回ったということなんだろうけど…Xラウンダーが、ブチギレで撃つことができる存在にしちゃったというのは。前回、ウルフさんが一切取り乱すことなく経験と技量でマジシャンズを撃ったというのを鑑みても。

デシル、魔少年と謳われた神童時代の片鱗も出せず、執着の相手たるフリットと戦うことも叶わぬままその息子に撃たれて散る。嗚呼…番組の良心としてのウルフさんの最期の余韻覚めやらぬうちに、またあっさり前期キーパーソンのひとりだったデシルまで散ったのが、もはやキャラクターの整理が始まったように感じられてしまったというか…。
ここはねえ、個人的に望んだ展開としては、師であるウルフさんの目前で、焦ることなく己のスーパーパイロットとしての技量にてついにデシルを圧倒→だがとどめが甘かったため、デシルの最後っ屁の攻撃がAGE-2の直撃コースに→ウルフさん、その攻撃からアセムを庇って壮絶なる最期。デシル、アセムが泣き喚いているうちに敗走→そして物語は次回の決戦へ――と、実はデシルを来週まで残したほうが、決戦に向けて話を盛り上げられる要素になったと思うんだがなあ。
自身にとっても良き兄貴分であり、そして戦友であったウルフさんの最期に静かに呻くフリット。かつて、ウルフさんと心を通わせかけたこともあるミレースの慟哭が痛々しいよ。
ウルフさんという精神的支柱を失いつつ、まだなお続く戦闘。フリットのAGE-1の背に装備されたユニットは、何気にガンプラの新商品の予感。次回あたり、いよいよゼハートとアセムの決着も描かれるかなあ…この期に至ってアセムとまったく絡む様子を見せないロマリーって。
意外と今回むしろ生き残ったオブライトなれど、予告での立ち位置からして次回危ない。予告されてる限り、アセム編、残り2回――。

機動戦士ガンダムAGE 第25話「恐怖のミューセル」

 2012-04-02
ディケ「いいか、使うなよ、絶対使うなよ!」
もちろんガラスケースぶっ壊されてパクられるヘルメットって画が、まさに俺の尊敬するダチョウの上島さんの神ギャグのごとく。

空っぽな自分を上塗りするためだった理想主義など、Xラウンダーという才能の差の前には空虚でしかなかったことを主にロマリーのおかげで思い知らされたアセム、ヴェイガンの技術の産物である「べんりXラウンダーへんしんヘルメット」をズルズル欲しがるの巻。
「あれさえあれば俺だって」というのが、まさに死亡フラグ立てた雑魚キャラの思考で本格的にアセムがヤバい領域に至ったなと思いつつ、今回、越えざる壁を前に他力本願で己のプライドを誇示しようとする姿勢がデシルとまんま対比になってたのはおもろい。
デシル、弟であるゼハートを無視して愛しのフリットのところにカチコミかけるのに、とりあえず弾除け兼鉄砲玉代わりにマジシャンズ8の坊ちゃん嬢ちゃんたちを巧みにおだて上げて一緒に無断出撃。ああ、デシル一応設定年齢上三十路だってのに…世間知らずの馬鹿な大学生をまんまと悪い道に誘う悪い大人状態だよ。ガキの頃とやってることがまったく変わらないというか、いえガキの頃はまさに末恐ろしさを感じさせた「魔少年」の称号に相応しい神童だったのが、大きくなったらただの駄目な大人でしたって…。

気がついたらむしろウルフ隊で一番目立つ存在になりつつある(髪型的に)オブライト、眼鏡っ子整備員レミに爆速プロポーズ突貫を試みるも、困惑した彼女に遁走され見事失敗。つか周りで見ていた整備員たちの「アレはねえわ」がいい仕事過ぎるわw オブライトとレミの物語は本編中完全な挿話なんだけど、主人公が泥沼に嵌ってる状態の分にはニヤニヤしながら見れるポイントになってくれてるな。
デシルとマジシャンズによるディーヴァ襲撃を前に、出撃するウルフ隊。そしてアセム、ディケの制止をガン無視する形でまんまとXラウンダーへんしんヘルメットを被って出動。今回、ここでのディケの防犯意識の酷さに一斉に実況ツイートが沸いてたけど、いやアレは冒頭のとおりの上島さんのごとき「フリ」だったんだからアレでいいんだよ(笑)。

今回、地味にスパロー装備で出撃したアリーサとウッソのアデルながら、案の定まったくかっこいいとこなし。てかAGE-1の量産機ながらも換装(ゲイジング)システムを生かしきれないとなると、完全にパイロットの質の問題だよなあ…。ウルフさんはアセムばっか贔屓せず、他の3人もマッドーナ工房の例のシュミレーターに叩き込むべき。
ウザいウルフ隊の相手なんか弾除けのマジシャンズに任せて、自らは一足飛びに愛しのフリットの元へと突撃するデシル。そんなデシルをフリット、AGE-1で迎え撃つどころかディーヴァの迎撃武装のみで一蹴。いやフリットの司令官としての能力を見せるためではあるんだけれど、こうまで鼻っ面を折られて完全に立場なしのデシル。「俺の本気はこんなもんじゃないんだ」という言い訳に陥ってしまったあたりは、今度はデシルがXラウンダーへんしんヘルメット強化版(ゼハートのマスクがそんなんだっけ)を欲しがる展開だな。

そしてアセム、さすがのXラウンダーへんしんヘルメットの効力と自機ダブルバレットの大火力にて、マジシャンズ8に引けを取らない大活躍。もちろんそんな卑怯なドーピングは自分の身体に返ってくるのが報いというか、マジシャンズ1機を撃墜した時点で脳への負担の限界が来て気絶。
一方ウルフさん、視聴者誰もが「Xラウンダー(ニュータイプ)にはオールドタイプでは勝てない」とさんざ刷り込まれていたにもかかわらず、自らの技量で見事にマジシャンズを撃墜…。
若い頃から、ビーム攻撃が効かないはずの敵MSをビームサーベルで倒したり、今回もAGEシステムをして「Xラウンダーに勝つにはとにかく凄い火力」という回答(ダブルバレット)を差し置いてドッズライフル一撃でマジシャンズひとりを撃退したりと、もはやウルフさん>AGEシステムというのは…。
でもそれは、「人間の可能性など、才能や優れた機械では測れない」という物語の裏テーマを体現するためだとしたら(そもそもそんなもん考えられてるかどうかは疑問なれど)?

かろうじて生還を果たしたアセムに対するフリットの厳しい叱責と、うな垂れるアセムに対し、Xラウンダーでもない、ただの人間である自分でも、Xラウンダーに勝利したことを胸を張って告げるウルフさん。

「Xラウンダーにならなくてもいい、スーパーパイロットになれ」。

経験と積み重ねた技量は、決して相手の「才能」に遅れをとることはない。
「スーパーパイロット」が、Xラウンダーに負ける道理はない。
なんだかなあ…暗闇をもがいていたアセムに道筋を照らす一筋の光たる台詞であると共に、「AGE」始まって以来もっとも感動できた台詞になったですよ…「強いられているんだ」と違って本来の意味で。
今回、アセムが「スーパーパイロット」という自らの進むべき道を見出した話として、鬱展開からの脱却を果たしたのもあって凄く視聴感が爽やかだった。本当にアセム編は、主人公が親父と真逆の道を進んでいる分好感の持てる内容になっているわなあ。いえまあ、

・前回劇的な最後を遂げたグルーデックのことがスッパリ忘れ去られた展開。
・主人公の暗闇からの脱出に、関わるどころか出番さえないヒロイン。

という…なんともAGEらしい不完全燃焼感は相変わらずなんですが(苦笑)。

自分自身が父親とも、親友とも同じ存在である必要はない。そのことにやっと気付くことができたアセムと、なお自身のプライドに固執することから脱却できずにいるデシル。まあもはやデシルに救いのある展開が残されてるなんて気はまったくしないんだけどね。神谷浩史声として、デシルに対するゼハートの「排除する」は完全に狙ってるよな。
そして地球圏、ヴェイガン側の新たな侵攻作戦をまんまと許し、大艦隊を地球の真近くに出現させるヴェイガン…! 嗚呼、いよいよアセム編も決戦展開来たかな?
ぶっちゃけ、アセムを真人間に導く立場として実は一番死亡フラグを立てて来てるのがウルフさんとして…なんとかウルフさんがアスノ家三世代に関わる存在として生き残って欲しいと願うばかり。いえせっかく生き残ったのに全然アセム編に登場しないラーガン…(泣)。

機動戦士ガンダムAGE 第24話「Xラウンダー」

 2012-03-25
フリットとグルーデックの再会と、グルーデックが獄中で掴んだ重要情報、「明日渡す」の台詞の時点で実況ツイートが一斉に「死亡フラグ」(笑)。
まあグルーデックにしたら25年ぶりに逢う人間として、情報を渡すに信頼できるかどうか見定めてから…という判断は正しかったんだろうけどねえ。

前回から独房にブチ込まれ中のアセムの元に、くさい飯ばかりじゃ気も滅入るだろうと食い物こっそり差し入れるアリーサがなんていいヒロイン。今回、実はアセム編に入ってから初めての再会となった親父同士も今だダチ同士の間柄だし、ロマリー捨てるにも何の障害もないな(笑)。
謹慎を解かれ、あっさり街での単独行動が許されるという規律的なアレはまあAGEだからということで気にしないけど、思い悩むアセムの前にロマリーが現れるだけでこの嫌な予感は何?

グルーデックがフリットに渡そうとしていた情報は、軍の内部にヴェイガンの内通者がいるとのこと。ええきっと今回あっさりゼハートがアセムの元に現れることができたのは、アセムの行動を逐一報告してくれる内通者のおかげです?
地球侵攻作戦という自国の命運のかかった作戦の司令官という立場にありながら、未だアセムに対しては親友の情を捨てきれないでいるゼハートの懐柔以上に友情の篭った説得を受けるアセム。当のアセムにしてみれば、親友そして父親という二人の大きすぎるプレッシャーに対し、何も持たない空っぽの自分を突きつけられる惨めさ。
この二人が薔薇的芳香をかぐわせると、まるで腐女子レーダーが反応したとばかりいつもの超高速瞬間移動で駆けつけるロマリー。
ロマリーがゼハートの前に立つのは、彼女にしてみれば学生時代となんら変わりない自分たちが敵味方に分かれて戦わなければならないことへの異議でしかないんだけれど、このタイミングでロマリーがゼハートを庇う形になると、アセムとしてはただでさえ自分が空っぽのところに意中の女の子まで取られたと思い込むのはもはや当然というか。
三代目主人公キオのキャラデザがどう見てもロマリーの子供として、アセムとロマリー、どう誤解を乗り越えて結婚というゴールインに結実するんだろうね。ゼハート死亡が必須みたいな気がして仕方ないわ。

嫉妬と焦燥と、グチャグチャな感情が入り混じるままにゼハートに対して「敵」として銃を向けるアセムと、改めて、この二人が戦い合わなければならない運命に涙するロマリー。つか今回、ゼハートに対しては自身の苦悩や腹のうちをさらけ出したアセムとして、ひょっとしたらマブダチ同士として懐柔成功にいけたのを、ロマリーが最悪な結果に持っていってしまったようにも見えるのがなんなんだかなあ(苦笑)。

もはやゼハートと戦い、勝利することでしか己の存在意義を見出せないという負の感情に支配されてしまったアセム、コロニーを離脱したゼハートを追って追撃戦へ。現状、ゼハート擁するマジシャンズ8とウルフ隊の戦力差が顕著な状態とはいえ、すぐにフリットがAGE-1に乗って前線にしゃしゃり出てくるのは、ただでさえデススパイラル状態のアセムに対する追い討ちでしかないよなあ(汗)。苦戦するアセムの元にディケが送り届ける、決してXラウンダーではないアセムがAGE-2を駆り戦い続けるためのAGEシステムの回答たる新ウェア・ダブルバレット!
いえまさかここまでドロドロの今回がダブルバレット登場回になるとは思わんかったなあ。ドッズキャノンによる砲撃と、二刀流による近接戦闘を得手とするアセムの特性に合わせた大型ビームサーベルと、マジシャンズ8のうち二人を撃破するという戦果を上げるアセム。だがそれは、ゼハートに見限られているとおり、ガンダムの性能に助けられてのこと…。

そしてフリットとの約束を控えたグルーデック、視聴者誰もが今後も民間人の立場から戦況を見守る役になると思われたのが、まさかの――復讐のスパイラルの果てに刺殺。かつてグルーデックの妻子を殺し、グルーデックが復讐を果たしたチョーさんのその息子、つか25年間ずっと親父の復讐のためだけに生きてきた人生もアレながら、まさか使い捨ての鉄砲玉として人生終えるとはなあ…。再登場あるんなら、ゼハートに復讐の愚かさを見せる役となる古参兵とか、そんな重要な役になるんじゃないかって思ってたよ。
今回、なんとも登場人物たちがやるせないスパイラルに陥ってる話というか、やたらドラマ面は見所あったわなあ。むしろ主役機パワーアップの爽快感を打ち消すまでに(苦笑)。予告からして次回もアセム鬱話っぽいというか、なんだかアセムのデススパイラルの出口がなかなか見えないのは辛いなあ。ウルフさんとアリーサがいい方向に導いてくれることを期待するしか。

HG 1/144 AGE-2 ガンダムAGE-2 ダブルバレット (機動戦士ガンダムAGE)HG 1/144 AGE-2 ガンダムAGE-2 ダブルバレット (機動戦士ガンダムAGE)
(2012/03/24)
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機動戦士ガンダムAGE 第23話「疑惑のコロニー」

 2012-03-18
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冒頭にてグルーデック、25年のお勤めを終え堂々ム所を出所。看守一同から英雄と称えられ、敬礼で送り出されるあたり、25年かけてム所を自分のシンパの巣窟にしていたのか…流石天才と称されたキャラ(笑)。
ヴェイガン側はヴェイガン側で、前回の感想でこいつら顔出しないだろうなあと書いていたマジシャンズ8、今回の作戦の失敗はゼハートの無能さのせいと糾弾。うん、やっぱりこいつらデシルにビット代わりにされて特攻させられて死ぬな。いかにも少年向けアニメらしい嫌味なエリート集団ってのがひと目で判るキャラデザは、やっぱりレベルファイブアニメだなと。

そして前回の総力戦を終え、ディーヴァ、フリット自らの指揮の下、ヴェイガンに密かに協力しているという企業の極秘内定のため企業の牛耳る工業コロニーへ。もちろん工業コロニーということで、民間人もいる所での作戦に異議を唱えるアセムながら、フリットの一貫したヴェイガン憎しの一念が頑固さとあいまってブレないというか…。
いよいよもってフリットが、女房子供よりも初恋の女の子の復讐に逸るアカン中年ってのが強調されているんだけれど、これはアセムにとっての乗り越えるべき壁の高さがようやく示されてきましたかね。アセムがこの壁を乗り越えるためには、間違いなくゼハートの協力が必要そうなんだけれど。

MSのパイロットがスパイから子守りから洗濯要員まで何でもやらなきゃならないのはガンダムのお約束。こういうとき真っ先にスパイに任命されるウルフさんマヂ便利キャラ。つか企業、尻尾出すの早えぇっ! 番組開始15分たってないのに工場内であっさり証拠として発見されるヴェイガンMSと、あっという間にギャラクターに発見されたガッチャマン並みに無数の銃口に囲まれるウルフさん。謎の携帯ワイヤーガンは緊急脱出用スパイ小道具のお約束というか、いやウルフさんにはこんな小道具なしで窮地を脱するぐらいの腕っ節を期待したかったんだがなあ。

証拠が発見されるやフリット、容赦なくコロニー武力制圧作戦開始。今回、どう考えてもフリットがコロニーに犠牲を強いる側という件。ウルフ隊の量産機アデル、ゲイジングというAGE商品のキモをアピールするため今回タイタス装備で出撃! なんだよー久々にビームラリアット見れると思いきや、ヴェイガンMSに圧倒的にボコられてるあたりは(泣)。
そしてアセム、そんなフリットに反発して何をするかと思ったら…家出!

いや、戦渦に巻き込まれるのが目に見えてるであろう市街地に飛び出すんだったら、メガホン持って一般市民の皆さんに「避難しろーっ!」って叫んで回るのが普通なんだが…。どうもテンパると考えなしに意味不明の行動に突っ走るのはアスノ家の血筋っぽい。
例によって高速移動の術でアセムを追ってきたロマリー、自分の理想主義が親父の語る現実に負けたのが悔しいから…というアセムのいじけた理由を看破した上で「今は戦争している」のひと言。
男よりも女のほうが、目の前の現実を見ている…という意味では久々にロマリーがヒロインらしい仕事をしてはいるんだけれど、そんなロマリーに対して「ゼハートは敵だ!」と憤るアセムがより過酷な現実をロマリーに突きつけるというか…。
正直、エミリー(少女時代)ほど本音が見えてるわけでもないロマリーとして、視聴者としてもやはりロマリーが焦がれているのはゼハートだろうな…とも憶測が働くわけで、それを思えばアセムの台詞がとことん残酷であります。
現実と理想のギャップに苦しむアセム、改めてかつて焦がれた同級生が敵であることを突きつけられるロマリー、主人公とヒロインが、互いに現実を口にして相手を傷つけるという辛くもある画。
今、アセムが出来る唯一のことは、街を襲った災禍を一刻も早く鎮め、ロマリーを守るために戦うことのみ。

毎度近接戦闘の作画はやたら向上しているAGEだけに、激しいアクション作画で描かれるAGE-2の二刀流無双がひたすら見てて気持ちいいよ。一応AGE-2用の換装ウェアはダブルバレットしか登場しないらしいけれど、AGE-2に最も相性いいのは大型ビームサーベルを二刀流にさせた装備って気もしてきた。
タイタスに換装してもまったくいいとこなかったウルフ隊に代わって大戦果を上げるAGE-2ながら、肝心のアセムは敵前逃亡したので懲罰房入り。
ああ、今回「アムロ脱走」のくだりを1話分でやっちゃった話って訳か。親父よりは悩み多き青春を送るアセムと、今回もラストでそのアセムを導く存在となってるウルフさん。うぅむ、ウルフさんもフリットが若い頃にこれだけ親身になってやってりゃ今のフリットの人格にもいい変化があったかも知れなかったかなあ…。まああの頃の若さバリバリのウルフさんより、それなりの人生の苦渋を噛み締めてきた今のウルフさんの言葉だからこそ悩める若者の胸に届いているのかも知れませんが。
次回、出所したグルーデック、フリットの耳に甘い囁き。そしてゼハートとアセムまたも直接対峙。サブタイからしてアセム覚醒編になったりする?

機動戦士ガンダムAGE 第22話「ビッグリング絶対防衛線」

 2012-03-14
ついにビッグリングまでたどり着いたヴェイガン艦隊VSフリット指揮するビッグリングを死守する連邦軍艦隊の大攻防戦。そういやAGEでれっきとした二大勢力による艦隊戦やるのはこれが初めてか。
作戦に際し、手駒のXラウンダー部隊マジシャンズ8を投入するゼハートと自らも出撃を希望するデシル。つか、ガンダムペディアで紹介されてた専用機クロノスの能力を見るに、マジシャンズ8の今後はデシルの盾とかミサイル要員にしかされんな絶対。下手にメンバー8人の描写がないのはその残虐展開のための伏線としかw

初の大規模戦闘ながらも、前回ウルフさんに男にしてもらったおかげで戦る気まんまんで戦場に出るアセム。対照的に覇気なさすぎのマックス(ウッソ)ながら、確信した、こいつは今後も周囲に助けられてなんだかんだでアセム編を生き残るw
マジシャンズ8の投入で攻勢をかけるヴェイガンながら、所詮局地的な戦力と見切った上でマジシャンズ8を封じる策を取るフリットが流石のやり手。いえその封じる策がどんなんなのかはサッパリ描写されませんけど。そして、やっぱり3倍のスピード(もはやAGEではギャグ用語w)で迷うことなくまっすぐアセムのAGE-2に迫るゼハートのゼイドラそしてデシル専用MSクロノス。

改めて、ガンダムらしく戦場で互いの主張を怒鳴りあいぶつかり合うアセムとゼハート。今回、冒頭にて火星における、指導者から未来を託される少年時代のゼハートという描写があって、両者の新年と覚悟の差がまた更に明確になるというか。
棄民という強いられた(ギャグ抜きで)生活を送らざるを得ない火星圏の人間たちの望郷と憎しみの念に対し、現実として「日の当たる場所で、ぬくぬくと育った」理想主義者でしかないアセム。アセムが親父と違ってヴェイガンに凝り固まった憎しみなど持っていないとはいえ、今回、その主張がなにひとつ火星圏の人間を救えるものではないというのが明白すぎるんだわなあ。
アセムが本当にゼハートと対等に並ぶのに必要なのは、Xラウンダー能力などではなく確固とした信念と覚悟ではあるわけで。今回、図らずもフリットがそれを実証してしまったのはなんともシニカルな展開…。

主にAGE-2の危機を前に、指揮官でありながら長年の愛機AGE-1を駆り戦場へと飛び出すフリット。AGEシステムと切り離されたことを意味する、淡い黄色に染まった目と塞がれた胸のAマークは、もちろん「アセム編用フリット専用AGE-1」のプラモ発売フラグ。HG1/144AGE-1のキットに何故か用意されていた、胸のAマークを塞ぐ蓋パーツはこのためだったんだなあ(笑)。そのフリットに対し、25年越しの屈辱を晴らすべく挑んでいくデシルと、相手を初恋の少女の仇と感知し迎え撃つフリット。
アセムが始めて目撃することとなる、Xラウンダー同士の高次な戦闘。それは自分が焦がれても追いつけない圧倒的なる才能の差。フリット個人に向けられるデシルの歪んだ憎悪と、ヴェイガンそのものを同じ人間と思わず駆逐すべき害毒とするフリットの怒り。AGE-1に対し、その能力をほとんどまともに発揮できないまま四肢を引き千切られていくクロノスという画は、1期フリット編を通して描かれてきた憎しみを勝てに成長させてきたフリットの力というのが…。

フリット編が圧倒的に、物語展開的にも視聴者の評価的にも救いがないというのは、人間は憎しみだけでここまで進化してしまうというのを描くためだったとしたら…物語全般の第一世代となるフリットがあまりに悲劇の人物となる訳で。
未だアセム編の結末が見えないながらも、実は三期キオ編に期待するのは、アスノ家の悲劇の歴史の救済――となる物語ではあるんですが。今後のゲーム発売を踏まえるに、実は何らかの形で、それぞれ少年時代のままのフリット、アセム、そしてキオの共闘というのが描かれそうな気がしてならないんだわなあ。

少年時代ファーデーンで磨かれた将の才覚(ププッ)にて、自らは前線に立ちつつその采配で見事にゼハートの艦隊を撤退に追い込むフリット。
男として尊敬してきた父親に対し、初めて明確に刻まれるアセムの劣等感と、追い討ちをかける…ヴェイガンとの和平を願う自らの理想すら踏みにじるフリットの言葉。
嗚呼、やっとのことでアセムが父親越えを意識する展開がきたというか、アセム編始まってからここにくるまで長かったなあ。
往年の英雄フリット、再び戦場へというイベントもさることながら、アセムにやっと反抗期を迎えさせたという意味でも今回の意義は大きいわ。こうして次回が楽しみになるぐらい話が面白くなってくれるのは大歓迎の方向であります。
次回、量産型AGE-1としてのアデルタイタスと、いつの間にか出所してたモミアゲとまたやたら期待。

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(2012/02/25)
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機動戦士ガンダムAGE 第21話「立ちはだかる幻影」

 2012-03-04
(今回のストーリーまとめ)
敵として出会った旧友にボッコボコにされ、プライドを維持するために受けた適正試験でD判定受け、しかも意中の彼女は実は旧友のほうが好きだと判りクサクサしてたところ上司がスカッとする所に連れてってくれました…明日の決戦頑張ろう!

ディーヴァ、フリットが司令を勤める連邦軍総司令部ビッグリングに到着。古めかしい昭和の宇宙ステーションといった風情があまりに素敵。さっそく再会するアセムとフリット、あとウルフさん。アイコンタクトだけでフリットいまだにウルフさんに頭が上がらない様子が伺えるのにワロタ。つか、基地内で再会を喜び合う親子ってのが互いにとことん軍人としての自覚ないなあ。本当にアセムがフリットに対し反抗期上等かますエピソードがあってしかるべきなんだけど、AGEの物語ペースでそれは可能なんだろうか?

アセム、フリット考案のXラウンダー適性試験に先輩であるマックス(ウッソ)と共に参加。空気キャラ臭がプンプンしてたオブライト(猥褻物陳列カット)ですらOPに出てるディケの部下の整備兵の女の子とフラグ立ててる一方、かつての主人公から脇役に回った途端にコンプレックスキャラになっちゃってるウッソ頑張れ本気で頑張れ(泣)。
ウッソと共に受けた適正試験は、パイロットとしては並以上に優秀なれど、Xラウンダーとなる適正はD評価…。フリットからのムービーメールが、応援してるつもりで逆にプレッシャーになっちゃってるのは、フリットも空気が読めない性格が直らないまま大人になってしまったか。

ディーヴァに乗り込んで以来、初めて会話を交わすこととなったロマリーに半ば救いを求めるつもりでゼハートの再会を告白しつつも、ロマリーの口から出たのは、学生時代の思い出に浸るような、自らもまたゼハートとの再会を望む言葉。
いや現状の敵対関係を憂いでの、楽しかった学生時代を懐古する上での言葉というのは判るんだけど、端だけではロマリーがゼハートのほうに気があったって台詞に聞こえちゃうのがなあ。ぶっちゃけ学生編でロマリーとゼハート、親しげに会話を交わすシーンがあった訳でもないしねえ(EDフィルムで、本編で語られなかった関係を察しろということでもあるんだろうけど)。

自らのプライドの拠り所を、英雄フリット・アスノの息子であるということにこだわっていたはずが、敵となった親友にその甘さを指摘され実力で見変えそうにも自らはXラウンダーとしての適性に乏しい。いよいよ追い詰められたアセムをチョイ悪親父っぽく誘い出すウルフさん、こういうとき悩んでる若者はとりあえず男にしちまおうと…連れてきましたAGE名物男の殿堂マッドーナ工房! てかマッドーナのおっさん、二代目生まれてたのにまだ現役だったのかよ! 世代を跨いで展開するAGEとして、前シリーズのキャラ再登場のシチュエーションが実はやたらwktkする。

マッドーナ工房二代目から、壁としての偉大すぎる親父との向き合い方を諭されたアセム、その二代目が作った臨場感たっぷりシュミレーターへ。その座席に座ったアセムの敵となって立ちはだかる、ゼイドラそして父フリット現役時代時のガンダムAGE-1!
当然、敵わず現実同様一方的にボコられるアセムに対し、お前はお前の戦い方をやれと檄を飛ばすウルフさん。今回、自らがニュータイプから遠い存在であることにぬぐえぬ敗北感を抱いたガロードに対するジャミルからの「何も考えずに走れ!」。まあ、天才タイプのフリットと努力で才能の差を埋めようとするアセムとの対比話…とすれば、AGEでは珍しいぐらいのきちんとしたドラマ回であります。この親子を導いてきた存在として、ウルフさんの立ち居地が再認識できたのも良かった。
個人的、Xラウンダーこそ有能な人間の証という思想に凝り固まっているであろうヴェイガン及びフリットに対し、アセムがXラウンダーでなくとも努力で意地で常人の誇りを見せ付ける…って熱い展開を期待したいところながら、やっぱりアセムがひょっこり突然Xラウンダーに都合よく覚醒しやしないかと今後がなんとなく不安。

もちろん基本はイベントの羅列で話が展開するAGEとして、次回、いきなりビッグリング攻防を巡るヴェイガンとの決戦編。予告でAGE-1に乗ってるのは果たして誰だ? OPでは先んじて登場してる新ウェア、ダブルバレットの登場もそろそろか。
あと今回、原画に80年代東映ロボットアニメで主に活躍されてた大島城次の名前を見つけてなんとも俺得。本当、声優とアニメーターにはやたら恵まれてるわなあAGEって。

大島城次による「超神マスターフォース」OP

機動戦士ガンダムAGE 第20話「赤いモビルスーツ」

 2012-02-26
3倍のスピードで動く赤いMSにライバル仮面。まあなんだかんだでガンダムに仮面が出てくるとなんとなくほっとする。そしてガンダムを圧倒できる赤いMSってのも実はやたら嬉しい。シャアって、意外とガンダムに比類する性能の機体には恵まれなかったからなあ…いいとこジオングか?(サザビーは、ある意味νガンダムを生み出すきっかけになってしまった機体だし)

アバンの岩礁宙域でのテストにて、もはや自機ゼダスRが自身のXラウンダー能力に付いていけなくなっていることを確認するゼハート。小惑星郡を高速ですり抜けていくというゼハートの技量を見せると共に、ゼハートの技量不足でなく、機体が操縦についていけずに傷ついてしまうというという新機体登場のための伏線が、案外AGEには珍しい丁寧な描写。
ヴェイガンの目標がガンダムの胸のAGEシステムに固定。まあ視聴者的にはぜんぜんそうは見えないけど、ヴェイガンにとっては存分な脅威となってしまっているガンダムの存在。今回、ゼハート側も大きくドラマが動いたというか、専用機ゼイドラの完成と共に、そのXラウンダー能力を安定させるための仮面(!)を装着。仮面の装着に、能力的な理由が付けられるというのもこれまて珍しい限り。てっきり、アセムと心置きなく戦うために正体を隠す…って展開だと思ってましたですよ。
そして、コールドスリープから覚醒する…ゼハートの兄としての、成長したデシル!
いやあ、これであとはラーガンとマッドーナ工房の面々が出てくれば第一部の主要キャラがほとんど出揃ってくれるんですけどね。目が覚めた早々、あの少年時代の性格のままに見下していたはずの弟が自分より出世していた事実を知り嫉妬心を覚えるデシル。ええ、兄と弟の対立フラグ立ちましたです。

そしてディーヴァ。軍人となりつつも、未だ親友であったはずのゼハートと敵対することへの覚悟がまったくなっちゃいないアセムというか、ちょっと視聴者をイラっとさせるところはまさに親父似だわなあ。
同じ艦に配属されたというのに、オペレーターとMSパイロットという立場の違いからちょっと距離が開いてしまっているロマリーと、逆に同じ釜の飯(コッペパンだけど)を食う仲間として仲良くなるアリーサ。今回初めてディケがアリーサの父親だと明言されたわけだけど、そのディケの家庭では男の尻は蹴飛ばせとの厳しい女尊男卑の家訓(泣)。ディケ…嫁さん貰ってもキャラ的な立場は変わらないまま大人になってたんだな…なんか安心しちゃったよ。

そして今回もディーヴァにちょっかいかける感覚でヴェイガン強襲。今回も律儀にウルフさんのファジーすぎる命令をしっかり遵守するウルフ隊って、実は案外有能な面々なんじゃと思ったけど、今回もまた威勢がいい割に真っ先に撃墜されそうになるアリーサを目の当たりにそんなことはなかったぜ。
他の機体の3倍のスピードでディーヴァに肉薄し、そしてアセムのAGE-2と1対1の対決の場を作り挑んでくるゼハート専用機ゼイドラ。
今回、赤いライバル機登場編ということでやたらメカ作画に気合が入っているのが好感。自機を翻弄するゼイドラの動きから、そのパイロットがゼハートであることを悟り戦闘を躊躇するアセムと、それがどうしたとAGE-2に激しく剣を揮ってくるゼハート。ゼイドラとAGE-2のあまりに一方的な戦力差は、ゼイドラの機体性能やゼハートのXラウンダー能力云々よりも、戦いに赴くにあたってのゼハートとアセムの覚悟の差…というのが今回やたら顕著な。
自分からすればレオキックなんだけど、ツイートにて一斉にイナズマキックのビッグウェーブを起こした必殺ゼイドラキックにて、ついにAGE-2を行動不能にし追い詰めるゼハート。嗚呼、レベルファイブが手掛けるガンダムということで、こういうケレン味効かせた必殺技っぽい演出をフリット編のときからずっと期待してたんだわなあ…。もっとタイタスに出番があればッ…!

AGE-2を追い詰め、目的たるAGEシステムの奪取の成就を前に、アセムに対し「もう戦場に来るな」と言い捨て見逃すゼハート。デシルに嫌味交じりに揶揄されるまでもなく、それは結局は友人を傷つけられないゼハートの甘さ。そして、自分が弱いのはXラウンダー能力に覚醒しないからなのかと帰還しひとり悩み続けるアセム。
なんつーかなあ…ゼハート及びアセムの「覚悟」の差異を描いたエピソードとしても、結局描かれたのが双方の「甘さ」って気がする。ことゼハートは、司令官という責任ある立場にありながら、作戦目的であるガンダムを見逃すというのは…(ぶっちゃけ、アセムだけ機体から脱出させるなり捕虜として保護するなりすれば事足りた話で)。デシルという身内の爆弾まで抱えることとなって、何気にゼハート側のドラマも緊張感増してきたかなあ。
次回予告、衝撃的なまでに登場わずか3話でAGE-2大破!? ウイングガンダムだって10話までは自爆しなかったのに(汗)。

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北国に蠢く黒い影。心に星を持つ男。
模型HP「豪雪地帯酒店・第二事業部」やってます。
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