STAR DRIVER 輝きのタクト 最終話「僕たちのアプリボワゼ」

 2011-04-03
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タクトたちが青春を謳歌する話。

巫女としての委員長が守っていたのは、実はザメクそのものの封印。ザメクを復活させ、スガタに明け渡すことで綺羅星をいいように利用しようとしていたヘッドを叩き潰すことこそがスガタと委員長の真意だったものの、そんな若さすらヘッドの掌の中。
ヘッドが本来シンゴのサイバディであるシンパシーに腐心した理由は、シンパシーの能力が他のサイバデイにアプリボワゼできるという――ザメクをスガタごと乗っ取ることができるその能力ゆえ。
そして、ヘッドが王の柱の力に求めたのは…自らが時間を超越する手段を手に入れ、自分の失くした物すべてを取り戻したいという…過去への憧憬と逆行を望む、あまりに老人じみた愚考。

いやあ、本当に前回までに張り巡らされた伏線をどうやって30分で消化するのかと思ってたら、冒頭5分の、まさに雪崩れ落ちるという形容詞が似合うあまりに怒涛の展開にシビれましたです。
タウバーンVSシンパシーの、暴走作画が見せ付ける激しくもスピーディーな鍔迫り合い! ザメクの力で復活する再生サイバディ軍団に囲まれるタウバーンのあまりに絶望的な画。
もはや傍観者の役割しか与えられなくなってしまった綺羅星団員達に届く、自分たちのサイバディ――自分たちの青春の反映そのものの声と、各々の胸に甦る失われた“印”。
特にボクシング部が感無量ながら、各々が各々のサイバディに再びアプリボワゼを遂げタウバーンと共闘する様の、嗚呼、何たるスパロボアニメとしての盛り上がりよう!
このアニメが、まさかここまできちんとロボットアニメとしての最終回を迎えるとは流石に嬉しい想定外!

30分でオリジナルのロボ物アニメ。今となっては製作が難しいジャンルなれど、80年代を生き抜いてきた古株アニメ親父にとってはまさに花形なりえるであろうこのアニメの初情報を知ったのは記憶の限りでは去年の春頃。
そして秋になって始まったこの番組、いやトンでもないアニメだったなあと(苦笑)。
謎が謎呼ぶ展開とも言えるロボットアニメにして、「青春の謳歌」という懐古的テーマを真正面から謳った学園物アニメ。タクト、スガタ、ワコの三人を中心とした青春群像劇として、各々のキャラクターたちの苦悩、各々のキャラクターたちの成長を描ききった内容の爽やかさと、彼等の苦悩を吹き飛ばす、スポーツ勝負シーンの代役としてのタウバーンの無双さ。

タウバーンがあまりに無双のロボであったのは、キャラクターひとりひとりの胸に刻まれた苦悩も迷いも受け止め、時には壁となって吹き飛ばし、彼等の青春を未来へと導くため。
「夕焼け空への叫び」のメタファーとして、タウバーンは決して自らに苦悩をぶつけてくる若者たちを裏切ることはなかったのだ。

委員長とワコを巫女の運命から開放するため、自らにワコを託し、人柱となってザメクを再封印しようとするスガタを救うために、ワコと共に最後の封印を破壊してまでザメクに挑むタクト。
崩壊するゼロ時間から飛び出し、星の、銀河の見守る大宇宙にてついに始まるタウバーンVSザメクの最後の対決。
圧巻のクライマックスの果てに訪れる、あまりにも大きな地球の夜明け――。展開そのものがあまりに駆け足という印象は否めないながらも、清々しいまでに完璧な最終回が成し遂げられたと素直に賞賛。
ええもちろん、消化不良な部分を補完するための「人生という冒険は続く」のテロップながら、彼等のその後の物語は、まあまず製作されるであろう劇場版を待てと(笑)。
最終回に至り、爽快なロボットアニメとして好印象を残して終了した作品となりましたです。もちろんスーパーロボット大戦参戦の折には、「MX」における電童のようにタウバーンをメインで使うんですけどね。
大満足でした。
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STAR DRIVER 輝きのタクト 第24話「ひが日死の巫女」

 2011-03-27
委員長の封印が破られる話。

銀河美少年、最後の決戦の日来たり。
最後の決戦を前にしてもなお淡々と続く学園生活の一方、経済の変動からいよいよ島に非常事態が起こることを察しているワタナベさん。島の非常時に、島民を避難させるための自宅としての巨大客船だったというか、嗚呼…やっぱりイィ女過ぎるぜワタナベさん! いえ今回はサブタイどおり完全に委員長がヒロインの話としても、やたらワタナベさんの動向にばかり目が行ってしまうのは流石のメインヒロイン(苦笑)の風格であります。

そして来るべき日を前に、こちらはいつになく上機嫌の委員長。その委員長がスガタに語る、巫女である自分が綺羅星に身を置いたその理由は…彼女が巫女であることを知り、半ばその身分を脅迫していたヘッドからスガタを守るため。
嗚呼、委員長がスガタとワコから一歩身を引いた関係になっていた原因までヘッドだったというか、いよいよ番組上の諸悪の根源がヘッドに集約してきてるなあ。
委員長を危険視し、その手にかける覚悟も決めてきたはずのスガタながら、その彼女の幼い頃からの一途な愛情(それがたとえ偏愛としても)を裏切ることが出来ず彼女を受け入れるスガタ…。
委員長を受け入れ、自らが綺羅星の王となる。サイバディの封印を破り島の外に出現させようという綺羅星にスガタが汲み入ることは、スガタの監視役でもあったジャガーとタイガーにとってはスガタを抹殺しなければならないまさにその時。
個人的、スガタが最終的にタクトの敵になるという→ジャガーそしてタイガーとの決闘という展開は予想の範疇だっただけに、ここでジャガーとタイガーには、ためらいを残しつつもスガタに襲い掛かり返り討ちに合う…という悲劇的顛末も期待してたんですけどねえ。ある意味、スガタや四人の巫女たちと同様に重い運命に縛られていたこの二人が、情の部分でスガタに剣を向けられませんでしたというのは、彼女達が最後までキャラとして際立つことがなかったという意味でも無念。
それが死という形としても、彼女達を重い運命から解き放つのが、彼女達の愛したスガタの役目でもあったはずなのですよ(タイガー可愛かったよタイガー)。

タクト、スガタ、そしてワコ。最後に三人が揃って見上げる、学校の屋上からの夕焼け空。
今日この瞬間の空は、もう二度と見ることができないもの。でも、またいつだって、また違った新しい、綺麗な空を三人で見ることができる。
夕焼け空の下の儚い未来図は、きっと、吹き荒ぶ風が告げる…最後の舞台開幕の狼煙をも跳ね除けるもの。

そして始まる、最後のゼロ時間での決戦!
ついに覚醒を果たしたシンゴから新たな“印”を受け取り、サイバディ再生の生命の危険というリスクを犯すことなく新たなサイバディで戦線に立つヘッド。
ワコの前でその正体を現し、そして、ヘッドの手によってその封印を破壊される委員長。
ゼロ時間の空が砕け散っていく中、自らのサイバディ、ザメク復活と共にタクトの目前にて…綺羅星の王となった自らの姿を晒すスガタ――!
驚愕、衝撃が入り混じる最後の舞台、友を、父を敵に、最愛の少女を守り抜くことできるか銀河美少年!?
次回、ついに最終回――ってええ!? どう考えてもあと30分で決着つけられるような感じじゃないんですけど!? そうか、このアニメも一応2クールの枠だったんだよなあ…。

「与えられた役を演じるのは得意」
「与えられた役をやるかどうかは自分で決めることだ」
ほぼ自身の決め台詞となっていたスガタの言葉が、最終的に、主役三人の和解の伏線になってたら…それで満足ですよ。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第23話「エンペラー」

 2011-03-20
タクトがピリピリする話。
死闘! 三大サイバディ軍団対銀河美少年! 真っ当なロボアニメならこれでもか!って燃えるシチュエーションなんですけど、今さらながらこのアニメってもはやロボアニメ要素がオマケ化してるから、そんなおっさん視聴者をwktkさせるシチュエーションでいちいち引っ張らないという。

ヘッドからのスガタの似顔絵がスガタ宅に届き、それが自分の父親の絵であることと、状況から父親が綺羅星に身を置いてることを悟るタクト。そんなタクトに追い討ちとばかり、スガタ、今日はワコとデート宣言。
スガタとワコの関係に、自分が口を挟む立場ではないと知りつつ面白くないタクトというか、そんなタクトを気遣うのがベニオ始めフィラメントの面々というのが、嗚呼、こいつら本当に面倒見のいいヤンキー集団なんだなあ。久々登場のボクシング部のあまりのいい先輩っぷりに泣けてきますですよ。
スガタがワコをからかい半分といったデートの最中、海辺にて、大胆にもタクトに声をかけるヘッドと、その自分自身の糞親父に対し怒りを露に殴りつけるタクト。つか、タクトの母ちゃん、ソラ、島を出てタクトの爺ちゃんの家にてタクトを出産→ヘッド、ソラがいつの間にか島から消えたことの記憶がない→おそらく、この海辺での出会いこそ、父と子が始めて対面した瞬間。

ええ、タクトが何故ひと目見た瞬間ヘッドが自分の憎むべき糞親父と見抜いたのがちょっと謎ではありますが、その辺は“印”が自分の肉親に反応したとかそんな裏理由ですかね? 実の息子に対し、引け目どころかあくまで外道であり続けるヘッド。なんだかなあ、この親子の和解展開だけは最終回までありえなさそうだわなあ。

もはやそんなヘッドを信用できないと、バニシングエージの三人、自分たちのサイバディで3機一斉にタウバーンに襲い掛かる作戦に。もはや恥も外聞もない作戦はそれだけ連中が切羽詰っているのか、残り話数が少ないので残りのサイバディ全機を一度に整理する展開になったのか。
数で攻め立ててくる作戦の前に、いつになく苦戦に陥るタウバーンと、そして捨て置けず手助けを買って出て、自らタウミサイルの弾丸となって一気に敵サイバディ3機を撃破するスガタ。その、僅か一瞬の逆転、まさに圧倒的な力ながら…恐らくは今回こそ、スガタが、タクトの限界を悟ったまさにその時。

そして、最後の最後にて、綺羅星にて新たな王として君臨するスガタ――! 愚考するに、自身の愛するワコ、そして自分のために身体を差し出してくれた委員長、この二人を守る手段として自ら綺羅星に身を置く決心をした…とも取れるのですが、逆に今までの、あえてタクトを挑発するような行動を鑑みても、もはやタクトではワコを守りきれないと見切った…という冷徹な判断にも思えて(そしてあるいは…タクトへの嫉妬心も)。
恐らく、ラスト間際で必ず来るであろうと全視聴者が思っていたスガタ敵対化。残り話数的にも、銀河美少年、最後の決戦の日近し。現状の希望的要素は、前回部長が明かした、タウバーンは全サイバデイの中で唯一地球人のために作られた機体であるというチート要素なのですが、それをしても、タクト自身の能力はまだスガタに及ばないというのが示されてるだけに…。
最愛の友は最強の敵に。そして、この事態を前に何気に存在感が矮小化してしまうヘッド。うぅむ、親友同士の決闘に糞親父が横槍入れるってフラグがビンビンだわ。三者三様の渇望(リビドー)が交錯する最終決戦、勝ち残ることが出来るか銀河美少年!?

STAR DRIVER 輝きのタクト 第22話「神話前夜」

 2011-03-19
姿の見えない少女、クレイスに恋した少年、マルクと、かつてクレイスを愛したがゆえに運命が狂ってしまった若者、コルムナの物語。

視聴者に見えないところで準備も練習も進められてきた、文化祭での演劇部の劇、いよいよ開演。部長による脚本を通して、(おそらくは)物語の根幹と、そして「すべてを与えた者にして、観察者」という部長の正体が明かされた話でもあります。
魚の惑星で繰り広げられる、姿も実体も持たない少女とその少女に恋した若者。しかし物語は、少女を救うはずの魔法に魅入られ、少女を忘れていく若者の悲劇へとシフトする。“船”という概念にて語られた、若者の得た“魔法”あるいは“力”と、次第にその“魔法”、“力”そのものへと変質していく若者。

あるいは、“船”=“王の柱の力”とも解釈できるわけで、それがかつて、部長の目の当たりにした出来事を戯曲化したものだとすれば、舞台の冒頭、その船を託される少年=タクトもまたスガタと同等の存在になれるという可能性と、いずれはスガタもまた“王の柱の力”そのものに変質してしまうという未来を示唆していて…。
この物語を、悲劇の少女=ワコ、少女を救うための目的が、いつの間にか力に溺れていく若者=スガタ、少女に恋し、そして少女と若者の運命を知り、その運命を覆そうとする少年=タクトとそれぞれに演じさせたあたりは、部長からのこれからの未来に対する警告であり、そして、なお運命に立ち向かうか? という問いかけでもあります。

手にした巨大な力は、愛した少女の笑顔を見るためのもの。たとえナイフを手にしていたとしても、それは彼女を守るためのもの。
力を少年に託した者、エントロピープル――魔力を使わない者の問いに対する少年の答えは、その大きな力に決して呑まれることなく、愛した少女を守り抜くという決意表明。

舞台を目の当たりにしたヘッドは、この後の物語が、少年もまた力に呑み込まれ少女を悲しませることになると解釈する。力を希求する余り、様々な人間の運命を捻じ曲げた自分を重ね合わせたように。
自分を愛した若者が変質していく様に、「それでもクレイスは幸せなんだと思う」と委員長は言う。それが、世界中でひとりぼっちの自分のために人生を賭してくれた他者がいた…という事実を指すなら、余りに寂しい幸福なのですが。番組中、実は彼女と約束を交わすという――明確な“人間関係”を築いてる人間がタクトしかいないことを指すように。

そして、タクトの故郷から今回の舞台を観劇するために駆けつけてくれた幼馴染、ハナは、今、タクトに世界の声が聞こえることを――タクト自身が多くの人間に愛し愛されていることに安心して島を去っていきます。
もし、もしかして、あくまで一視聴者が妄想するに…故郷でのタクトが、実は親父に似て本心からの人間関係を築くのに不器用な少年だったとしたら、かつての親友、ナツオが人生の残った僅かな時間を、タクトのために戦ってくれていた…という想像も働いて。
ハナが今回の舞台を見て、タクトが自分の青春を輝かせていることを確信し満足して帰っていった…などとも思えるのですよ。

そして、自分と肌を重ねることで、眠りに落ちた自分に力を分け与えていた者――四人目の巫女の正体が委員長であったことを知るスガタ。ああ、一応きちんと四人目の巫女の物語にも重大な進展はあったのですな。
今回の、ある意味真相編を経て、次回再生機械獣ならぬ復活サイバディ軍団対タウバーンという実にロボアニメのクライマックス的展開。
あと、今までたんなる演劇部のペット小動物でありつつ、いきなり喋りだした副部長まさかのQB化。きっとスタードライバーの証である“印”って副部長と契約することで与えられるのか? やべぇ。
なんにしろ今回、舞台トラブルでスカートがめくれそうになって恥ずかしがる魔女役タイガーが一番萌えましたと(アイーン)。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第21話「リビドーなお年頃」

 2011-02-27
コウとマドカが最後の決戦を挑んでくる話。

サブタイトルはこうでも、今回は何気にショッカーが対ライダーキック用の強化怪人を繰り出してくるっていう伝統的なフォーマット(苦笑)。今回珍しく冒頭からのロボ戦が端的にそれを示しているというか、再戦を挑んだコウが先にタウバーンのタウミサイルに敵わず敗れ、そしてマドカ、自らタウミサイルを破る強化型サイバディにアプリボワゼ。
サイバディとスタードライバーをある意味限りなく一体化するというオーバーフェーズ・システムのため、もはや巨大化したマドカそのものとなってしまったサイバデイを前に、スタードライバーを殺さずサイバディのみを破壊するというタウミサイルは使用不能。いえまあタクトがここで相手を殺せるかどうかという覚悟が問われている訳なんですけど。

そのタクトの「覚悟」に実は人一倍こだわっているように見えるのは、番組のメインヒロイン(苦笑)であるところのワタナベさん。彼女自身、タクトを殺すのを覚悟して戦ったことがあるだけに、決して相手を殺すことなく勝ち抜いてきたタクトに対してそれを甘さと呆れているのか、或いはそのタクト自身の強さを認めかけているのか?

前回ハブに噛まれたところを助けてもらった礼をケイトに述べたり、マドカのちょっかいに対して赤面したりと、タクトの他の女の子に対する態度にジェラシー剥き出しな態度を見せるワコ。遂にはいよいよ次回開演される演劇部の舞台にて、キスシーン込みのタクトの相手役に自ら立候補。うわぁ、間接的にスガタとタクトの対決フラグを思いっきり煽ってるし(汗)。
スガタとヘッド、果たしてタクトが最終的に剣を交える相手はどちらになるんだろうなあ。

オーバーフェーズ・システムによる人機一体を果たしたマドカに対し、打つ手を見出せないタクト。
ワタナベさん自身が彼女との関係に苦慮した体験を口にしたとおり、自らのリビドーにどこまでも正直なマドカの“恣(ほしいまま)の本能に忠実”な様は、一度はワタナベさんの元を離れて彼女と同じバニシングエージ所属となったタカシをも慄かさせるもの。
もはやタクトと戦うというより、好きなようにいたぶれるのを心ゆくまま楽しむマドカに対し、怒りをぶつけるのは意外にもワコ。ここでワコの発動させた力がオーバーフェーズシステムをダウンさせ、マドカの人機一体を解いてしまうあたり…事実上ワコが初めてサイバディ戦に介入した理由として、「好きな男が他の女とイチャイチャしてたから」というワタナベさんの言がなんとも判りやすいわなあ。
今回、なんともタクトに対するリビドーに正直になりかけているワコというか、いやもうそんな挙動の積み重ねひとつひとつがスガタ黒化のフラグに直結してるような気がして仕方ないですよ(大汗)。ああもう何がしたいんだろうなあこの女。

タクトに度重なる敗北を喫し、正体も知られたことで島から出る決意をするコウとマドカ。その、潔く敗北を認めての後退は意外なまでに正々堂々した悪役という印象を残すものの…実は中盤でタクトに物理的な迷惑をかけまくったぐらいで、物語に大きい影響を与えることはなかった二人であります。まあ、綺羅星にとっての重要なファクターであるところのリビドー、その反面的な恐ろしさを視聴者に提示する役ではあったのかも。
そして、二人のリビドーのままの姿勢に着いていけなくなったとばかりワタナベさんの元へ戻ることとなるタカシ。ここでの、タカシの勝手な態度に憤るシモーヌに対しての「自分を裏切った相手を許せる強さを持ってほしい」というのは、あるいはシモーヌの自分に対する気持ちを知っての彼女なりの精一杯の願いなんですかね。

ワコとスガタを守る、それこそがタクトが銀河美少年として綺羅星に立ち向かう理由。そして戦った相手を殺さないのは…或いはそれは、覚悟にも勝る「たとえ敵としても、相手を許せる強さ」。
タクトの戦う姿勢に、最も感銘を受けているのがワタナベさんとして、嗚呼彼女に対する贔屓目が止まらないよ(笑)。本当にもう番組のヒロイン、ワコじゃなくてワタナベさんでいいや俺。

そしてヘッドは今回も、本来自分に“印”を受け渡すはずでありながら今回状態に陥ってる少年・シンゴの元へ(こいつはこいつでヘッドの過去にただならない関わりを持つキャラながら…ある意味こいつの存在のおかげでヘッドの過去推察が混乱しちまうんだわなあ)。
ここでヘッドが語る自身の目的が、ソラやサカナちゃんも含めて自身の失ったものを取り戻すことであることが語られるものの…つかサカナちゃんについては自分で追い出してるし、ソラについてはいつ島を出て行ったのかも記憶してないし(汗)。
なんだかヘッド自身が記憶障害を起こしてるように見えて仕方ないんですが。サカナちゃんも、おそらくはソラも間違いなく本気で愛していたであろうヘッドながら、愛した者との別れを記憶していない(できない)――というのがヘッドの病だとして、嗚呼、ヘッドとタクトが互いに素性を知っての最終決戦が悲劇的展開の予感しかしないわ。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第20話「描かれたあの日の虹」

 2011-02-20
遂に登場を果たしたタクトの母ちゃん・ソラ役が折笠富美子ということで、なにげに当代プリキュアが二人揃って番組乗っ取ってる状態な話。

若き日のカタシロとその婚約者・ソラが出会った絵を愛する少年。その少年――今まで視聴者が知る由もなかったヘッドの本名はツナシ・トキオ。そしてカタシロの元からソラを奪った、タクトの父親その人…!
柴田秀勝さん声の父親から“印”を受け継がれなかったことのコンプレックスこそその野心の礎というか、つか、石田彰声で「実は主人公の父ちゃんでした」ってのは普通に見破れんわ。むしろ石田声のおかげで、タクトの父親が描いた絵に記されたものと同じ「R」のサインの秘密は…? とか深読みしていたんですわな。
ヘッドの親友として、そして愛した女を奪った恋敵として、若き日からずっとヘッドを見つめてきたカタシロ。そしてカタシロが目の当たりにする、綺羅星の中でのし上がっていくその自らの野心と引き換えに、自らの夢見た世界――ゼロ時間へと囚われていくヘッドの悲劇。

本来銀河美少年である資格たる“印”を持たないヘッド自身の“印”はカタシロが与えた物。自分の愛する者を奪われたカタシロとして、ある意味その束縛とプライドの証であった“印”をヘッドに与えた理由は、あるいは愛憎渦巻く相手の野心の果てまで見届けようという自棄の思いか復讐心か?
あるいはカタシロの語るところによる「ヘッド自身が囚われている」の言のとおり、もはや野心のみの存在と成り果て、自らの精神の、恐らくは肉体そのものの時間までも凍結され、愛した女の記憶すらあやふやになってしまっているヘッド…。

そしてそのヘッドの息子たるタクトは、ワコとヘッドの仲睦まじい姿を眼に(あれは絶対、スガタ判っててタクトに見せ付けてるわ/汗)、たとえ惚れた相手としても、決して自分の踏み入ることができない壁を感じて海辺でたそがれ中。
なんだかな、カタシロとソラ、そしてヘッド(トキオ)の関係はまさしく現在の主人公三人の関係そのもので、下手したらタクトもまた父親同様の略奪愛に走ってしまう展開の可能性までありえるというか…。まあ親父と違って、タクトのスガタとワコに対する純粋な友情がある以上は悲劇は回避されてほしいですけど。
そんなタクトの背中に声をかける委員長というか、嗚呼、運命で結ばれた許婚同士のカップルを前に、疎外感と叶わぬ恋心を胸に秘めた似たもの同士の二人状態。なんだかなあ、委員長編になってからやたら委員長の株が上がってるわ。彼女がヘッドに唆されたその理由は、ワコと二人同時に巫女の資格を失うことで、スガタを巡る関係を対等に戻したいとか思っているんだろうか(いや肉体的な分…ゲフンゲフン)。

今回、そんな委員長やタクト、ヘッドの周囲を動物に乗り移ることによって嗅ぎ回り、タクトに挑戦してくる綺羅星は、我が身大事の小物さが際立つキャメルスター。あらかじめハブに乗り移ってタクトを噛んでからゼロ時間に引きずり込むとか、なんだか戦闘に関してだけは正々堂々としたコウとマドカのほうがまだマシに見える卑劣漢。
まあそんな憎まれ役がブチのめされてこその痛快なロボットアニメというか、味方であるはずのコウにまで攻撃を受け、怒りのタウ・ミサイルの前に敗北するキャメルスター。
さあ、本人が嫌がっていた、命の危険が伴うサイバディ復元作業が待っている(笑)。

まるであの日の自分たちのように青春を謳歌するタクトたち三人を前に複雑な視線を向けつつ、ワコのポケットから覗いた、タクトの母――ソラの写真が治まった懐中時計に眼を見張るカタシロ。
それは、口に出せなかったソラへの愛情の証として、本来彼自身の持ち物だったもの。
なんだかヘッドの自我崩壊とかそのとどめを刺す役割としてのカタシロとか、イロイロと崩壊フラグが立ってしまったエピソードであります。次回、サカナちゃんの再登場を経て、いよいよ話は収束へ向かっていきますかね。
つか、今回を見るに本当にサカナちゃんって、野心と引き換えに自分自身の時間そのものまで失ったヘッドの虚無感を埋めるための存在だったんだわなあ…。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第19話「三人の日曜日」

 2011-02-13
白い稲妻、空飛ぶタウバーン!

最近めっきりメインヒロインであるワタナベさんの出番が絞られている中、今度の日曜日はモブキャラであるワコの誕生日(ん?)。
タクトとスガタ、美形二人に祝ってもらえる誕生日というのもなかなかにして贅沢ながら、とりあえず女子の誕生日に振舞うカレーを男合宿の要領で作ろうとするスガタはもう二度と包丁握るな(笑)。
基本、女子にモテても女子に対する気配りなどほとんどできない男二人(タクトの場合は、気配りというより天然の振る舞いで自動的に女子を惹きつけるというか)、自分の母ちゃんの写真が納まった懐中時計に、ワコを守るために肌身離さず持っていたナイフと、嗚呼、なんて色気のないプレゼント(泣)。

スガタがナイフを手放す気になったのは、もうナイフになど頼らずともワコを守れる力を得たという自信からか、はたまた自分達を守るために戦うタクトへの絶対的な信頼ゆえか? なんにしろまだまだスガタがタクトの敵に回るも親友のままでいるも、どちらにもブレかねない危うさが捨てきれないからなあ…スガタの一挙動一挙動にやたらビクビクして見てしまうのですな。

街へ繰り出し誕生日を楽しむ三人というか、改めて、離島と思えない南十字島の歓楽施設の充実ぶりが眼を引くなあ。まあ南十字学園という、多くの学生がひしめく土地柄からして若者向けの街になったと思うべきか。そしてもちろん、今回もわざわざこの三人の楽しげな様子に介入してくるコウとマドカ。この二人、しっかりと番組の憎まれ役が板についたわなあ。
舞台は委員長んちのカラオケ屋。自宅の手伝い中の委員長に親しげに語りかけるワコというか、ああ、委員長が夢を捨ててしまっていることにまだ気付いていないあたり、彼女もまた巫女であることをワコは知らない訳ですか。今は多少疎遠気味であっても、ワコにとっては委員長はあくまで幼い頃から親しかった友達なんだわなあ。
そしてセクスィーお姉ちゃんズのまだ隠されていた第一フェーズ能力により、うれしはずかしなことに女子高生二人に肉体を乗っ取られてしまうタクトとスガタ。へ? ではタクトとスガタの意識はお姉ちゃんズのピッチピチムチムチの身体に…? うぅむ、男二人の意識が目覚めたままだったらそれはそれでスラップスティックな展開が期待できたのかも。
男二人の身体を乗っ取り、ワコと委員長にそれぞれちょっかいをかけようとするお姉ちゃんズながらも、タクトとスガタの変貌した様子からあっさり本人でないことに気付かれる二人。ワコが、ナイフでタクトの身体を傷つけることも辞さない覚悟を見せたのは、もちろん相手をビビらせることこそ目的とはいえ…現実にワコがタクトを刺すことは不可能なはずで、ここは先に相手をビビらせたワコの度胸勝ちですかね。

男二人が肉体を取り戻しての、ゼロ時間でのロボ戦。今回の敵サイバディは飛行形態への変形能力を備えた強敵。俺だったらタウパーンを空から狙うねとばかり、空飛ぶ機械獣に苦戦するもスーパーロボットが踏破すべき道。パワーアップを果たした新タウバーンに隠された、タウ・ミサイルに続く新たな秘密兵器は、大空羽ばたく白銀の翼――その名はタウ・ジェット!
あらゆる強敵に対応できるタウバーンの多芸っぷりここに極まれりながらも、やはり主に地上で戦っていたスーパーロボットが、翼を得て空翔ける様は、感無量にして絶対の勝利を約束する大いなる飛翔! 新たな命が燃えるタウバーンの、必殺タウ・ミサイルで今回もセクスィーお姉ちゃんズ撃破!
いやあ、自分的にはついにタウバーンは空を飛んだな、いかしてたぜで今回の感想全終了ながら(苦笑)、散々だったワコの誕生日でしたでチャンチャン。友人、ルリとの電話の中、今日撮ったばかりの三人で写ったプリクラを前に微笑むワコというか、ルリの指摘するとおり、いずれは誰かひとり相手を決めなければならないとして…「秘密♪」とはにかむワコの表情に、「お前達が俺の翼だ(アルト)!」ってマクロスFっぽいエンドの悪寒(汗)。

次回、エヴァでいうところの「ネルフ、誕生」みたいな回? まあ番組のキーパーソンの過去が語られるのも、話数的にはちょうどいいタイミングですけど。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第18話「ケイトの朝と夜」

 2011-02-06
タクトがカラオケ屋で働く話。

新たな敵、コウとマドカのセクスィーお姉ちゃんズが当面タクトの前に立ちはだかることになりそうというか、そしていよいよ本格的に第三の巫女――委員長ことケイト編開始。
夏休み終盤、タクトの住まう学生寮にてバーベキュー&花火大会というか、寮長のベニオはじめ綺羅星電波団フィラメント隊の面々がやたら面倒見のいい先輩方で泣ける。前回の綺羅星内部のクーデターもあって、なんかひょっとして連中とタクトの共闘フラグも立ってないかと希望的観測に胸躍らせるものの、つか、ボクシング部はいつになったら復活できるんだろうなあ(泣)。
そして通りかかったセクスィーお姉ちゃんズのイタズラ心によって始まる花火による大火力戦というか、いやあ、番組中は夏だけど現実の季節は花火のシーズンオフでよかったなあ(汗)。花火のイタズラは火事という最悪の悲劇を招きますというか、哀れ、タクトの部屋全焼。

部屋の火事のおかげでタクト、メイドさんに背中流させているという(許せん)スガタんちに居候。後生大事に持っていたおかげで家事から守られたタクトの懐中時計に挟まれた写真は、母親のものか田舎に残してきた友人たる女の子のものか?
そこで初めてケイトがスガタやワコの幼なじみだった知るタクトというか、ワコと二人、仲良くアイドルごっこを楽しんでる幼い頃の写真からして、ペアを組んで歌手デビューしようなんて夢も語り合ってたのかねとホノボノ。ええ、その二人の夢を無情にも叶えさせないのが巫女の使命なんですけど。

二学期が始まり、ケイトにも仲良く話しかけるタクト。ええいまたフラグ立てる気か銀河美少年! だけど当のケイトは冷ややかにスルー。いえ、彼女んちがカラオケ屋というのもなんかイメージ合わなかったと思いつつ(今までの巫女からして、なんとなく重々しい雰囲気の家庭なんじゃないかってイメージが)、実は幼い頃の夢をまだ捨て切れていなかったと、ノリノリにヒトカラでアイドルソング唄ってる姿に、初めてこのキャラに親近感持ったですよ。いえそれをバッチリと、バイトに入ったタクトに目撃されたあたりの表情がなんとも言えなすぎる(笑)。

今回、ロボ戦はとりあえず抜きに、第1フェーズの能力にて浜辺にて特訓中のスガタとタクトにちょっかいを仕掛けるセクスィーお姉ちゃんズ。今回ロボ戦がないのは、単にマドカのサイバディがまだ再生されていないという物理的理由ではあるんだけれど、現状そのサイバディの再生が成されていないことに安堵する保健のプロフェッサー・グリーン先生というか、もはやこの二人、綺羅星内部においても危険分子扱いなのな。
マドカの第1フェーズ能力による幻影の中、共に幻影に閉じ込められたスガタと同士討ちになりかねない状況にて苦戦するタクトながら、しかしスガタは躊躇しない。何せ火事で焼け出された被災者から家賃をせしめようという鬼大家、店子の安全に気を配る必要一切なし! 王の柱の力で、タクトごとマドカを吹っ飛ばすスガタ。いえ、マドカが全身リアルにダメージ受けてるのにタクトはチリチリアフロのギャグアニメ描写で済んだあたり、実はタクトが受けたのは攻撃の余波だけなのかもしれませんが。

そして明かされる…王の柱の力を使うごとに、スガタの身体を苛んでいた著しい衰弱と、その衰弱をカバーするために身を差し出す、巫女としてのケイトの役目…。
えーと、ケイト役小清水亜美の声を朝にスイートプリキュアで聞いてたばかりで、なんかイロイロとショッキングな展開が(扇情めいた描写は嫌いじゃないが、さすがに日曜日の夕方という時間帯にこれは引く/汗)。なんだかなあ、ある意味ケイトって、ワコ同様巫女の役目ゆえに島から出られず夢も叶えることが出来ないという以前に、巫女の役割の残酷さを一身に背負ってるという気も。
彼女が綺羅星に籍を置く以上、巫女の運命から解放されるのは簡単な話ではあるんでしょうけど、そして巫女の立場が失われるということは、既にワコがスガタの許婚である以上思いを寄せるスガタとの関係も断ち切られることとなる訳で。
彼女が夢に対しても、そしてワコやスガタとの表面上の関係についても冷ややかなのがその身に背負った残酷さ故というか、なんだか彼女の正体を匿っているヘッドが、ある意味彼女の願望を利用しているって話にも思えるしなあ。
番組終盤に向かって、なんだか話が収束をはじめるどころかますます風呂敷を広げているという気も。ああ、こりゃひょっとして後番組となる春の新番組を挟んで二期やろうなんて話じゃあるまいな??

STAR DRIVER 輝きのタクト 第17話「バニシングエージ」

 2011-02-03
ヘッド率いるバニシングエージ、綺羅星内部にて華麗なる革命(クーデター)。

のっけからタクトたちを探る謎の富豪の登場にて、あくまで島の内部に閉じ込められた存在であるところのサイバディの存在が公になるフラグが立って来たけれど、なんか富豪キャラといえばもはや高校生人妻ワタナベさんの旦那さんとしか思い浮かばないんですが。もしそうだとしたら、本気で番組に登場するキャラとは思わんかったなあ。

夏休み真っ只中の海水浴場、いかにもな新キャラ登場を経てのギャグパートはもちろん新たな敵の出現の証。つか新たなる強敵、セクスィーお姉ちゃんズにさっそくマスコットボーイ扱いでオイル塗りさせられてるタクトは、これはこれで戦闘パートでの逆転フラグ立ててるというか普通に役得状態というか。

そして綺羅星総会では、ヘッド率いるバニシングエージ隊によるクーデター勃発! 第三フェーズに移行したサイバディを操れるのは本物の印を持つスタードライバーだけというか、この機を待って、印を持たないベニオたちでもスタードライバーとなれる電気棺を爆破(!)し、自分の配下を本物の印を持つ者のみで構成していた(タカシまでワタナベさんとこからヘッドハンティングしてる)ヘッドがやたらしたたかだわ。
ああ、ヘッドにとっての精神安定剤だったサカナちゃんがいなくなって以降、ヘッドがやたらと爆走してる。なんだかな、スガタのラスボス化フラグが着々と立ってたと思いきや、やたらとヘッドの存在感が前面に出てきたなあ。タクトの親父の描いた絵と同じ“R”のサインといい、ヘッドの正体が何者かってのがまた終盤に入ってクローズアップされてきますかね。

綺羅星を掌握したバニシングエージからのタクト抹殺第一の刺客は、当然というかセクスィーお姉ちゃんズの縦ロール髪型のほう。かつて彼女を擁していたワタナベさんをして「恐ろしい子」と言わせしめるその能力や如何にというか、サイバディで登場してのっけから銀河美少年を自ら名乗るあたりからして只者じゃなかった。つか、ひょっとして銀河美少年って“本物の印”を持つ人間を指すんですかね?
どんなに主役メカが追い詰められようと、その回のうちにスパッと逆転勝利が決まるのがある意味このアニメの潔いところ。綺羅星のサイバディと同じく新たなフェーズに入り、パワーアップを果たしたタウバーンの新兵器は、パイロットであるところのタクトそのものを発射する豪快極まりないタウミサイル! いやあ、ROBOT魂タウバーンにもこのタウミサイルのスプリング発射ギミックがあったら俺大喜びで買っちゃうよ(笑)。なんともまた、初見印象の悩ましい腰つきロボから打って変わって芸達者なロボに育ったよなあ。スパロボ参戦したら、この必殺技の数々を使いたいばかりにメインで使いそうだわ。

今回、綺羅星内部にて劇的なドラマ進行を経ての新たな巫女編開幕というか、彼女の存在を切り札として隠そうとするヘッドのみが知るその巫女の正体は…。ええ、イロイロとそれっぽい描写とかありましたけれど、戦闘シーン直前に歌い始めたことでもう確定であります。
次回は予告のタイトルからしてその彼女の主役話。今まで積極的に物語に絡むことがなかった彼女のドラマが始まることで、さらに事態は混迷を増すか収束に向かっていくか?

STAR DRIVER 輝きのタクト 第16話「タクトのシルシ」

 2011-01-23
ミズノ・マリノ姉妹、そしてタクトの胸の印(傷)の秘密が明かされる話。

マリノの正体=ミズノ自身の悲しみを受け止めるための存在として生まれた幻というのは、なにげに二重人格っぽい精神の分裂というか、精神どころか存在そのものの分裂ではあったんだわなあ(おっさん視聴者としては、何気に「AIR」の美凪シナリオを思い出したり)。
ミズノ本人の悲しみなどの感情を仮託されたマリノの存在のおかげで天真爛漫のままでいられたミズノと、逆に悲しみや慈しみを知るほどに“大人”になっていたマリノ。
実はミズノ自身の成長には、巫女の使命を解かれること以上に、マリノに託していた悲しみも辛さも受け入れることが必要なはずで、今回序盤でマリノの正体が明かされた時点で、今回ラストは、ミズノの幸せを祈り、妹とタクトの目前で消滅するマリノなんて展開になるもんだとばかり。

(推測の限りは)巫女の能力で生まれたであろうマリノが、ミズノが封印を破られ巫女としての使命を喪失したにもかかわらず再び妹の前に姿を現したのは、ミズノの強い想いで幻が実体を持った…という説明以上に「何故、ミズノにとってマリノがまだ必要だったのか」ってのが欲しかったんだわなあ。
ミズノ本人が再び母親と再会する勇気を持てたのは、あたかも“大人”になること――自身の辛い現実と向き合うことを拒絶していた彼女自身の成長。その成長のきっかけとして、タクトの過去を垣間見たことと共に…マリノとの別離があって、マリノが最後にその勇気をミズノに返した…という流れになれば、おっさん視聴者的にじんわり泣けたかも知れなかったので。

ミズノは再び自らの半身と手を取り合い未来に進む勇気を獲得し、そしてタクトは、亡き友が与えてくれた指針を胸に輝ける青春を往く。
ミズノの封印を破壊し、まさに解放された第3フェーズの力を持って銀河美少年を圧倒する、タクト同様のアプリボワゼを遂げるもうひとりの銀河美少年――ヘッド! 新OPから活躍していたヘッドのサイバディ・レシュバル(視聴者クイズのおかげで名前判った)は、デザインといいスターソードの剣捌きといいまさにタウバーンと対を成す存在。印の力をも無力化され(全裸にひん剥かれるタクトという画が判りやすすぎるわ/笑)、追い詰められるタクトながら、それでも屈することなくその胸に燃える印の眩しさ。それは、余命1年という時間の中、青春を精一杯生きた亡き友がくれた輝き。

「やりたいこととやるべきことが一致するとき、世界の声が聞こえる」
今は亡きタクトの友、ナツオの遺した言葉こそ、銀河美少年として印を受け継いだタクトの立脚点。
目前に、王の柱とその封印の巫女を守らなければならないという使命があり、友と惚れた少女を守りたいという願いがあり、その大きな使命感と願望こそ、数多の綺羅星の刺客たちを退けてきた銀河美少年の大いなるリビドー。そのタクトの大きすぎるまでのリビドー(願い)に応じ、新たな姿を現すタウバーン――!
今回、平たく言えば主役ロボパワーアップ話だったんですけど、そこにタクトの過去を絡めて、その強固な意志の説得力をきちんと見せたのは良仕事。主人公の屈しない意志と勇気がロボに新たな力をもたらす。王道的にかっこいいパワーアップ編であります。

「僕も輝きたかった」というタクトの願いは、友の見せた眩しい青春ばかりを羨むものでなく、友のように、周りの人間の胸をも照らすような眩しさが欲しかったため。そんな「誰かのため」に揮われたタクトの輝きが、強敵レシュバルを一撃で粉砕する! いえこのアニメでのロボ戦がズルズル後を引くことがないのはいつものことですけど。
タクトのくれた輝き(勇気)を胸に、失恋の傷も乗り越え母と再び出会うべく島を出るミズノ。そんな彼女との再会を信じ、「さよなら」でも「元気でね」でもなく「また明日」と、すぐに再会できる眩しい未来を信じて送り出すタクト。今回をもってミズノ編終了というか、番組の全体構成が本当にそれぞれの四方の巫女をメインファクターにするとしたら、次回からはワコ編となるのかそれとももうバレバレだけど四人目の巫女編となるのか?
あと、なにげにタクトに印を授けた爺ちゃん役は柴田秀勝さん。なんか武道家の父親とか祖父役といえばこの方ってイメージもあるわなあ。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第15話「封印の巫女」

 2011-01-16
ミズノの悪夢。

自らとタクトが協力して窮地を救ったカラスの雛の、知らないうちの巣立ち。姉に守られ奔放に生きてこれたミズノ自身もまた、否応なく大人にならなければならないということへの暗示ながら、あるいは今回は、彼女自身が大人になるまでに踏まなければならない思春期の苦悩という話。
タクトに対する子供じみた好意が、自身も気付かぬうちに愛情として膨れ上がっていた(それもまた、彼女自身が拒んでいたはずの“成長の証”として)ゆえの失恋による傷心と、自分を子供のままでいさせてくれた環境が、自分にとっての害敵(母親)の帰還にて崩れ去る不安。
すべての不安からの逃亡を図り、島を出ることを決意するミズノながら、そんな彼女が演じることとなる鳥篭の中での堂々巡り――。

戦闘とか一切なしに、大人にならなければならないというミズノの不安感だけを描ききったエピソード。ミズノが決して島を出ることが叶わないのは、封印の巫女としての結界であると共に、なんだかミズノ自身の、大人になることへの恐れとか成長への拒絶感とかのメタファーとしての鳥篭っぽくも思えるというか。

母親の帰還に、ミズノ共々動揺した様子を見せるマリノからして、マリノが世界すべてを欺いてまで必死で守ろうとするのは、実はミズノの天真爛漫さに支えられる自身の安寧とも言えるので…。あるいはそのエゴこそがアインゴット復活を成し遂げさせた彼女自身のリビドーでもあるんだろうけど。
マリノ自身もまたタクトに惹かれつつ、それでも妹の想いを優先させて身を引こうとしているあたりからして…マリノが守りたいのは「妹の笑顔に守られる自分」なんだろうなあとも思うのですよ。母親に捨てられ、その苦悩から自分を救ってくれる存在としてのミズノの喪失はマリノにとっての何よりの恐怖。そして、(失恋に、母親の帰還という出来事に取り乱していたとはいえ)そのミズノ自身からの拒絶…。

嗚呼、マンティコールとしての彼女抜きでいよいよ盛り上がっているバニシングエイジ内部といい、本当にマリノにとっての悲劇的崩壊の予感がありすぎていて怖い…。今回ラスト、ついにミズノに甘言と共に近付く委員長といい、ミズノ編についてはいよいよ次回あたりがクライマックスになりそうであります。

あと、今回の展開を鑑みて、具体的に「巫女が、守っていた封印を破壊される」という行為が、綺羅星にとって新たなフェーズに進むと共に、巫女当人がどうなってしまうのかという新たな疑問も生ずるのですな。
ヘッドから半ば捨てられる形で島を出たサカナちゃんは、巫女としての役目を終えた(綺羅星に封印を破壊された)からこそ離島が可能になったわけで。そのサカナちゃんの様子を見る限り、どこか心を壊されたと見ることも出来るし、マリノがミズノを守ろうとするのは彼女をサカナちゃんのような壊れた存在にしたくないというのもあるんだろうけど。
なんにせよ、ミズノの笑顔が消えたまま島から離れていく…という寂しい予感が消えないですな。二人の元に返ってきた母親は、このまま姉妹にとっての敵であり続けるか、最終的に二人を救う存在になりえるか? さすがにクサい展開とは思いつつ、姉妹の悲劇を救う銀河美少年…って流れをどうしても期待してしまうのですが。

そして今回、ついにスガタに対し綺羅星としての正体を明かすヘッド。ヘッドがタクトを倒すという圧倒的な自信を見せるのは、ミズノの封印がもうすぐ破られるという確信がある訳で、スガタ自身もタクトに対する特訓の熱の入れようが変わってくるってもんです。
スガタがワコとの婚約破棄を賭けてまでタクトを鍛え上げようとするのは、あるいは万が一のときワコを託せる親友としての信頼感の現われではあるんだけれど、その賭けに乗っかったタクトの言が失恋という形でミズノを傷付けたわけで…ああ、なんとももどかしい状況。

そして、ヘッドの絵に刻まれていたRのサイン…。いえヘッドが絵を描き始めた時点でコレが出てくることに気付くべきではあったんですけど(汗)、こうなるとヘッドとタクトにもまた並々ならない関係とかありそうではあるなあ…。
次回、予告サブタイからしていよいよ銀河美少年誕生秘話?

STAR DRIVER 輝きのタクト 第14話「アインゴットの眼」

 2011-01-09
タクトがミズノの部屋でパンツチェーックする話。

今回からOP、EDともに一新。OPフィルムについては各キャラの紹介にロボアクションと、よりロボアニメのOPっぽくなったなあとも。
ついに復活可能となった、巫女を探し出す能力を持ったサイバディ・アインゴット。妹・ミズノが四方の巫女のひとりであることを隠したいマリノ=マンティコールにとっても、自身のサイバディの復活は待ちかねていた好機。
そんなマリノにとってのチャンスと裏腹に、彼女率いるバニシングエイジ隊の真の隊長・ヘッド復帰。隊の構成メンバーたちの支持が完全にヘッドに向いてるあたり、ああ、綺羅星電波団をかき乱してきたマンティコールへの制裁フラグが立っちゃってヤバい。

そして学園パートでは今回もミズノが絶好調に暴走。主役カップルのキスシーン含む、夜間飛行の新作劇においてその自己主張から見事タクトと共に主役の座を射止めるミズノ。つか、ぶっちゃけ彼女の恋路に対し「ガンガン行こうぜヤングガンガンw」と背中を押した立場としてのワコの複雑そうな顔がなあ(笑)。
スケッチブックにラクガキとして描かれるミズノの心象と、そこに描かれた自分とタクトのキス。ミズノの無邪気なラクガキと「キスシーン演じる」の報告が、チクチクとマリノの胸を締め付けてますです。

マリノにとって、自身と同じ顔の双子の姉妹・ミズノの存在は自身の守るべき対象であると同時、母親に捨てられてしまったという境遇ゆえの拠り所でもあるわけで。たとえ同じ相手が恋愛対象になろうと、常にミズノの願いのためにと一歩引く立場を取り続けるマリノの行為は、実のところは自身がミズノにまで見捨てられたくないという怖れ。
スタードライバーである自身をも侵食しようとするアインゴット復活のプレッシャーにも耐え、ついに、開眼したその眼が探す巫女の中に、ミズノと同じ双子ながら自分の姿がなかったというのは――嗚呼、姉妹関係の崩壊まで含めた、危険な形での悲劇フラグにも思えて仕方ないですよ。

リビドー=欲求として、ある意味自らのリビドーに忠実であるがゆえにアインゴットの凶眼をも見開いたマリノ。今回、彼女の心理描写としての「アウツッ!」が予見しているような(苦笑)、どの登場人物よりも悲劇的な末路がありえそうと見て取れるあたりは辛いなあ。

今週のヘッドからスガタの説法タイムにおいて、ヘッドがスガタに与えるのは、創作というゼロから世界を作り上げる神の疑似体験を通しての、世界を作る重圧と喜び。毎回毎回イイ感じにいいとこの坊っちゃんたるスガタに悪影響を与え続けるヤンキー友達として、いよいよスガタに「神を気どる楽しさ」まで教えようとしますか。
スガタ自身が聡明であるがゆえに、その聡明さを「神の座に立つ喜び」にまで持ち上げようとしてるとしたら、まさにスガタはヘッドの掌の上状態。ジャガーとタイガーのボディガードメイドさん二人は、こういう悪い友達からスガタを守る存在でもあるんじゃないんかい?!

マリノのリビドーを受けて覚醒しつつ、そのマリノをも呑み込み暴れ回るアインゴットと、アインゴットの内からの助けを求める声に応えてタウバーンを駆るタクト。強敵アインゴットに苦戦するタクトを支援するため、今回も王の柱の力にて加勢するスガタながら、ああ、またもスガタ本人に蓄積していく「力を持ち、それを揮う喜び」。

この瞬間こそ待ち望んでいたときとばかり、アインゴットの眼でも巫女は見つからなかったと虚偽の報告をするマンティコール。しかしそれは、ヘッドとイヴローニュ=委員長にとってはつき通すこと叶わない見え見えの嘘。つか、ワコとスガタの幼なじみという描写といい、この委員長もまた重要キャラであるってのをこれでもかと匂わせてますです。まあ…ワコ、サカナちゃん、ミズノに続く四人目が…って安易な想像も働きますけど。
なんともマリノの悲劇フラグばかりが立ったように見えて仕方なかった今回ながら、やっぱり表面上は賑やかな学園パートが見ていて救いではあります。ええワコのくさった妄想は、次はどんな段階まで行き着くことかともはや楽しみのひとつだったり(笑)。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第13話「恋する紅い剣」

 2011-01-06
寮長シナダ・ベニオ=スカーレットキスが水着で逆上がり百回する(した)話。

前回のタウバーンの新必殺技、
×バーニングクラッシャー
○パイルクラッシャー
だが私は気にしない。

タクトの寝倉である学生寮の寮長にして、剣道にて地域大会優勝、そしてスガタとも幼少時の剣道のライバルと、ノリの軽さの割には意外とスポーツ少女だったベニオ、日曜日も早朝から子供の頃の因縁を引きずりスガタの元に木刀持参で道場破り。
もはやシンドウ流古武術門下生にしてスガタの弟子扱いのタクト、しぶしぶベニオと対峙するも、初戦秒殺であっさりタクトの背中を取ったあたり、同じく剣術の使い手であるタカシ以上の腕前って見せ方が、まがりなりにも綺羅星電波団にて一隊を率いるリーダーたる実力の証。
そんな彼女も、寮に戻ればタクトの入浴中に乱入したり夜這いを仕掛けたりのお茶目さんながら、本音はタクトをスガタ攻略のための小道具としてモノにしとこうといちいち内心黒いわなあ(笑)。でも当のスガタは今回もヘッドと夕暮れの公園でイチャイチャ。

スガタとの出会いのためか、創作活動のモチベーションが戻ったと絵を描いているヘッド。創作活動の再開は、ヘッド曰く自身の中の失われたものが、本当に失われたかの再確認。なにげにヘッドとの対話がスガタの内情を暗喩しているというか、スガタの本音が自身の王の力の復活に傾いてるとしたら…。それが純粋に、ワコを守るための手段の希求であることを願うばかりではありますが。

自身の率いる隊が真っ先に銀河美少年にサイバディを全滅させられたという不名誉の返上のため、そして…この島に生まれた者としての“印”の血族という名誉の挽回のために、生命のリスクすら伴うサイバディ復元実験に自ら志願するベニオ。
サイバディを操る者の証たる“印”はこの島に生まれた者が持って生まれるものながら、既にその“印”が途絶えてしまっているベニオの家系。
この島で生きていく限り、厳然として存在し続ける“印”を持つ者と持たない者の差。“印”を受け継ぐ者としてのスガタへの愛憎こそベニオ自身のスガタへの執着にして、「自らの世界を変える力」の激しいまでの熱望。
彼女が率いる隊・フィラメントのメンバー構成が彼女自身の幼なじみ達であると共に、同じく“印”を失った家系の者達ってのが何気にヤンキー漫画的な熱気篭る絆という設定だな。“印”の有無が決める人生への反逆のために決起しつつ、それでも“印”の存在に左右されるが彼女の業。つか、特攻服羽織って木刀担いだ姿が似合いそうというか、フィラメント主役のヤンキー漫画が作れそうな勢いに思えて仕方ないわ。本当に作られたら読んでみたいもんですが(笑)。

まさにヤンキー漫画的な意地と執念とド根性を受け、再生されるベニオ=スカーレットキスのサイバディ・ページェント。ページェント復活と共に今回もゼロ時間へと引きずりこまれるタクトたちながら、今回、完全にベニオ主役話としてミズノの歌声BGMなしに登場するタウバーン。
タウバーンのページェントの再戦は、そのままタクトとベニオの再戦。そしてベニオの太刀筋は、スガタが初戦にて「二度目はタクトは負けない」と予見したとおり既に見切られてしまっているもの。毎度ただでさえ短いロボ戦が、今回いつになく短く終わるのは、達人同士の決着がまさに一瞬の勝負という比喩です(苦笑)。
そして、サイバディ再生の事実を目の当たりに、自らの失くしたものを取り戻せることを確信するスガタ。その喜びの表情がどこまでも不穏なのが、また今後の鬱展開の予感に思えて仕方ないわなあ…。

後日、剣道部に招かれての練習試合にて、三度目の勝負にしてまたもベニオから完全勝利を収めるタクト。スガタに執着するばかりだったベニオの心情もまた、「自らの世界を変える、強い力」としてのタクトに傾くというか、ええこのアニメは銀河美少年ハーレムアニメと割り切ってしち要するのが正しい姿勢かと。
ただし、綺羅星側としてもスタードライバーのリビドー(強い欲求)次第で破壊されたサイバディを復活させられるという大きな実りを得た回でもあり…。「この島のサイバディすべてを破壊する」というタクトの決意にとって、大きな壁が生じたというエピソードであります。再生サイバディ大軍団対タウパーンなんていう悪夢的展開もありえるしなあ。
まあ、タクトとの勝負にて清々しい笑顔で負けを認め、タカシに二人はお似合いですよとからかわれてのベニオの「似合ってないもん!」がやたら可愛かったので今回は良し(笑)。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第12話「ガラス越しのキス」

 2010-12-19
女子高生人妻ワタナベさんが青春を謳歌する話。

いよいよ明かされてくるワタナベさんのキャラクターとしての本質というか、ワタナベさんって絶対人気キャラになるよう計算づくで生み出されたキャラだよなあ(苦笑)。今日も彼女の突飛な言動とガラス越しのキスに、授業中だろうが振り回されるタクトのクラスは毎度の平常運転。
えちい保健の先生プロフェッサー・グリーンの尽力により、破壊されたサイバディの修復が可能となったものの、なお綺羅星にとって脅威となっている銀河美少年そしてスガタの“王のサイバディ”ザメクの存在。全サイバディの所有権を訴えるおとな銀行にとっても、もはやタウバーンはその頭取たるワタナベさん自らが倒さなければならない存在。

「あの人のことは好きじゃない。でもあの人のことは判る気がする」。ワタナベさんからタクトへのデートのお誘いの招待状を預かったシモーヌによるワタナベさん本人の分析と、そしてワタナベさん自身の才覚とそれゆえの弊害を聞くこととなるタクト。その気になれば世界そのものを手玉に取るほどの才女でありつつ、普通の年齢相応の少女の幸福からかけ離れた環境に生きていることによる、常識的なデートの誘い方も知らない不器用さ。
前回でワタナベさんの自身への思いを知ることとなったシモーヌだけが気付き得る愛憎入り混じった人物評ながらも、シモーヌ自身もワタナベさんを心憎からず心配しているあたり、もはや彼女が憎しみの対象でなくなってしまったことへの戸惑いやら迷いが垣間見えて可愛いですよ。
そんなシモーヌの可愛らしさに真っ先に気付くタクトというか、ナチュラルに一瞬にして彼女をコマしてしまうあたり流石銀河美少年ちくしょうお前今週こそ敗北しちまえ(泣)。

敵味方の立場を一瞬忘れるタクトとワタナベさんの、余裕ありげに見えてウブでもある一時の逢瀬と、そしてまた夕陽の見える丘で出会うスガタとヘッド。
スガタのことを知ってか知らずか、「自分の進路に迷っている」とスガタの本音を指摘するヘッド。前回、スガタにその“王の力”の行使を示唆したあたりといい、この二人の思わぬ出会いがまた物語に大きく影響を及ぼすことは必至。嗚呼、1クール中盤でハラハラさせられたスガタ敵対化のための本当のフラグはここで構築されているのかも。

おとな銀行頭取としての姿でのタクトの説得も平行線に終わり(そもそも綺羅星の目的遂行のためにはスガタやワコの青春を犠牲にすることが必要で、二人の親友としてタクトにとっては綺羅星全サイバディの破壊は揺るがぬ決意)、もはやタクトとの決戦を決意するワタナベさん。
第1話でのっけからタクトに敗退したボクシング部を二発でKOし(倒すのに二発もかかればワタナベさんにとっては充分超人的レベルらしいって…)、そして、今回のエピソードにはほとんど関わらないながらも、ミズノから聞かされる魔法使いの物語。

人間は誰もが魔法使い。誰もが、自分を輝かせることが出来る魔法をひとつだけ持っている。ただ、それは大きな力に束縛されて使えないだけ。
ミズノが「大魔王」という比喩で暗示した束縛に、ワタナベさんの横で表情を曇らせるシモーヌとタカシの様が何気に象徴的であります。

そしてついに始まる決戦! つかね、今回のワタナベさんの掘り下げとか決意をこれでもかと描写しつくす展開があって、戦闘時間あっさりしすぎなのがむやみに泣けてくる(orz)。ワタナベさんのサイバディが繰り出す必殺パンチの前に、タウバーンが繰り出す今週の秘密兵器は、高速射出するドリルパンチで敵を粉砕するバーニングクラッシャー! やべえ今までのタウバーンの必殺技の中で一番燃えるというか、もし「スパロボ」参戦して気力130ぐらいで使える技だったら思いっきり多用しそうだ。

ミズノの言う「魔法を縛る」束縛とは、それぞれの思いを胸に銀河美少年に挑戦し続ける登場人物たちが背負った“業”か?
サイバディを操る電気棺の中で、アプリボワゼした綺羅星団員達が文字通り“束縛”されることにすらついつい深読みが働いてしまうというか、束縛から解き放たれて、ワタナベさんの使える魔法は如何なるものなのか?
願わくば、シモーヌも願った、彼女自身の幸福に繋がる力であってほしいとも…なにげにワタナベさん贔屓の視聴者として思ってみたり。
そして何事もない登校風景にて、とうとうというか不意と隙を突かれてワタナベさんに一瞬唇を奪われることとなるタクト。倒した敵の胸の内すら焦がすは流石銀河美少年。ちくしょうお前来週こそ敗北しちまえ(大泣)。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第11話「サイバディの私的活用術」

 2010-12-12
女子高生人妻ワタナベさんの侍女・シモーヌがまた下克上企む話。

ワタナベさんのご亭主が自分の父親だったという出生の秘密を知り、なにげにワタナベさんに対する嫉妬心が、綺羅星において彼女に取って代わろうというシモーヌの野心の礎。そのシモーヌの野心に巻き込まれる、かつてタクトに敗れた電波団員であるタカシもいい迷惑というか、こいつはこいつでタクトに対するリベンジを果たしたいという意味では利害は一致してるんだよな。
従順な侍女の立場にありつつ、内心ではワタナベさんに一方的な敵愾心を燃やしているシモーヌ。そして耳にする、ワタナベさんがサイバディの能力を私的に利用しているという噂こそ、シモーヌ自身が彼女の立場に取って代わる好機。
自ら出撃するというシモーヌの言に際し、珍しく慌てた態度を見せるワタナベさん。自分の立場が危うくなることを恐れてと解釈してほくそ笑むシモーヌながら、そんなワタナベさんの胸のうちを知ることとなるのはラスト寸前。つかね、ぶっちゃければお互いに、もうちょっと素直に自分たちのことを話していればそんな誤解は…って話なんですな今回は。

そしてスガタ、サカナちゃんにフラれて傷心中のヘッドとふとした出会い。つかヘッドの声が石田彰というのもあって、普通にカヲル君パロディーにしか見えないのがどうしたもんだか。石田彰もエヴァ以降、被った役を演じる機会が多く何をしてもカヲル君に見えるという意味、天の采配的な役柄を得たというか本人的には役者としてどうなんだろうね?
「与えられた役割を演じるのは得意なんだ」。
演劇部主演俳優としての実力を褒められ、自身満々とも、自身の現状に対する皮肉とも取れる言葉を吐くスガタ。果たしてスガタとヘッドの出会いは、己を抑圧せざるを得ないスガタに何をもたらすことか?

綺羅星ではエキセントリックな女幹部だけれど、仮面を取れば恋する女の子というあたりが何気に好感度うpのミズノ、今回はストーカー気味に部活中のタクトを窓の外から熱い視線。常に妹のことを第一に考える姉として、妹が好きになった男子を自分も好きになった…というのはなんという少女漫画的ジレンマ。そんな感傷は今回の本筋じゃないとばかり、マクー空間(ゼロ時間)に引きずり込まれての、タクトVSシモーヌ・タカシ組によるロボ戦開始。
前戦ではタクトの二刀流に敗れたタカシながら、今回はシモーヌのサポートを受けての大剣で勝負。その2体1によるタクトの苦戦を前に、スガタ、ついに自らの“王の力”を一部開放――。グレードアップしたスターソード二刀流によるタウバーン勝利ながら、何気にタウバーンって毎回のように新兵器が登場するって印象があるなあ。今後もまたスガタの力を受けての逆転劇というパターンが続くとしたら、都合のいい逆転劇展開までマンネリ気味に陥りそうな不安もあるんですが。

そして明らかになる、ワタナベさんによるサイバディの私的使用の理由。かつて、事故に巻き込まれ昏睡状態に陥ったシモーヌを“家族”として救うため、自らのサイバディとアプリボワゼしその能力の一部を使っていたワタナベさん。
シモーヌにとっては、まさにひとり相撲的な嫉妬と敵愾心も知りつつ、ワタナベさん本人が彼女に向けるのは、血は繋がらないとしても自身の“家族”に対する愛情。
シモーヌの愛憎入り混じる思いにまた複雑な感情が加わりつつ、次回、いよいよワタナベさん人妻女子高生として自らタクトを誘惑の悶絶展開。
シモーヌとワタナベさんの関係にまで注目すべきポイントを設け、番組は着々と目を放す隙もない舞台を構築していくなあ。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第10話「そしてマリノの初恋」

 2010-12-05
新ヒロイン・マリノ(ミズノの双子の姉)がタクトに押し倒される話。

今日は南十字学園球技大会。球技大会が始まると、思い出すのは夏休みも間近な高揚感。その高揚感のままにピッチャーを務めるタクトというか、その活躍と女子の歓声を前に、嗚呼、こいつ女子にモテモテって設定だったこと思い出した畜生(泣)。
相手クラスのピッチャー、タクミ・タケオは判りやすいまでに今週タウバーンと戦う電波団員。同じクラスのミズノの姉、マリノこそ自分たちのチーム・バニシングエイジのリーダーたるマンティコールと見抜き(まあ、基本あいつら正体バレバレだし)、彼女をオトしてチーム内の実権を握ろうとか目論むあたり、なんとも判りやすい小悪党キャラだわなあ。
その当のマリノは、学園物アニメらしく判りやすいまでにタクトと試合中のエッチハプニング。単純に嫉妬して、電波団員としての能力を悪用した魔球にてタクトを三球三振に仕留めるタクミというか、もう既にロボ戦でのこいつの負けフラグが立ちまくっているよ。

試合に負けたタクトに対し、不思議ちゃんキャラとして「大丈夫の呪文」を授けるミズノと、姉に接近しつつもそんなミズノを嘲笑するタクミ。そして語られる、両親共々二人を残して島を去って行ってしまったという、姉妹が島で二人暮しを強いられている理由。そして今回も何の脈絡もなく開始されるロボ戦。
今回からタウバーンの登場BGMがまた巫女の歌声に戻ったというか、サカナちゃん去りし後の登場ソング担当となるミズノ。ああ、巫女を巡る物語として、前々回までがサカナちゃん編、前回からがミズノ編に移ったというのがこれまた判りやすいなあ。
電波団員がサイバディを扱える「第2フェーズ」の段階に達しているのは、サカナちゃんが守っていた封印が第1話開始の時点で既に解かれてしまっていたため。もはやこのミズノの守るべき封印が解かれるのも物語上の確定事項というか、この姉妹に降りかかる悲劇という形としたらまた辛い展開が待ち受けていそうですが。

巫女としての妹を守るため、電波団内では気丈に振舞うマリノをして、内心は年齢相応に自身の環境に苦しみ悩む少女。そんな彼女を常に元気付けてきた、心の支えとしてのミズノ。そして、彼女が姉に授けた「大丈夫の呪文」により、敵サイバディの魔球攻撃を新兵器フィン・ファンネル(違ぇ)で跳ね除け、勝利を掴むタウバーン。
電波団の仇敵たる銀河美少年のみならず、妹が気にする男の子として、そして自分に微笑みかけてくれた少年としてタクトのことが気になりかけているマリノ。ああ、やはり「巫女を巡る物語」の第2部は、重要な横糸が張られて始まってるわ(苦笑)。この姉妹とタクトの出会いによるドラマが悲劇に終わる…という鬱展開な予感が今からビンビンしちゃっててなあ…。このアニメ、シリアス展開への期待値はやけに高いわな。

あと何気に、球技大会中たまたま同じベンチに座ったことで、幼い頃は三人一緒だったことが回想されるワコとスガタ、そして委員長。ああ、委員長もまたドラマの重要な役割を持たされてるというこれまた伏線。うぅむ、ロボットアニメとしては「燃え」要素がたまにしか感じられない番組なのに、何でこうも先の展開が気になるんだろ?

STAR DRIVER 輝きのタクト 第9話「そんなミズノの初恋」

 2010-12-02
新ヒロイン、ミズノがタクトに抱きつく話。

真っ赤な夕陽を背にしたタイマンを経て、日曜日の一夜を共に過ごし(たぶん健全な意味で/笑)モーニング温泉に共に漬かるまで熱い友情に目覚めたタクトとスガタ。嗚呼、いずれかはまたワコの存在を巡って対峙する運命が待ち受けていそうな二人ながらも、こいつらがきちんとマブダチ同士の仲になってるのを見るとホッとするです。
シンドウ家に飾られていたものと同じく、綺羅星本部にも飾られた「R」のサインの記された絵と、その絵に反応しているタクトと、出番は少ないながらも綺羅星の中でも目立つ大人としての存在の議長。この二人が生き別れの親子だってフラグに金のひとし君人形。
この番組、何気にお約束な展開に関する予想は外れないような気がするんですけど…さて今後の展開や如何に?

前回での初登場がバスだったので、今回もバスの天井に飛び乗って登校する新ヒロイン・ミズノ。男子便所だろうが縦横無尽に駆け回るその行動力、ある意味綺羅星電波団を超える電波子ちゃんながら、実はそのお姉さんは電波団・チームバニシングエイジの新リーダーだったのです。つかそのバニシングエイジのリーダーでもあったヘッド、サカナちゃんと別れて傷心の家出中。てかサカナちゃんとやってることが変わんねえというか、この二人がホント無駄に似合いのコンビだったんだわなあ。
妹の前でのしおらしいお姉ちゃんぶりと違って、綺羅星内部ではスパークしまくりの新幹部マンティコールながら、彼女のサイバディ・アインゴッドの覚醒は、今のところタウバーン1機に敗退続きの電波団サイバディを第3フェーズに引き上げる鍵となる。バニシングエイジメンバー内ではそんな彼女に不満垂れる不穏分子がチラホラというか、嗚呼、電波団もとうとう内部崩壊フラグですよ。

今週のマクー空間に引きずりこまれる瞬間は、タクトとスガタの剣の稽古中。この剣の稽古においても、これまで幾度となく電波団のサイバディを屠ってきたタクトの二刀流を超える腕前を見せ付けるスガタ。ナイフなんか隠し持たなくても、常時木刀1本携行してりゃ大抵の敵は防げるって気が凄くするんですけど。
今回の敵は槍使いながら、スガタによる特訓を受けたばかりのタクトにとってはもはや敵でなし。スガタに鍛えられた腕前にて、本人の目前で敵を撃破してみせるタウバーンと、そして自らの敗退した理由を「サイバディがまだ第2フェーズだから」の責任転嫁で片付ける今週の敵パイロット。ああ、こいつらどんなに力を得ようと生涯タウバーンには勝てんだろうね。守るべき者たちのためにという責任を背負ったヒーローと、敗北を自分の責としないザコ敵では覚悟が違うといういい見本。

タクトを翻弄しつつも、あっという間に星間飛行の部員達に溶け込み、タクトに対する開けっぴろげな好意を露にしてるミズノと、そんな彼女を慈しみつつ、彼女こそが――電波団のサイバディを第3フェーズまで引き上げる、新たな巫女であることを隠し通そうとする姉・マリノ(マンティコール)。
電波団員をも煙に巻くエキセントリックな姿勢は、愛する妹の存在を隠し通すためのブラフ? 何にしろまた、番組の清涼剤(苦笑)となりそうなキャラにも影が差してるあたり、ボンズ作品らしく、鬱展開に入ったらとことん鬱要素でひっぱるアニメになりますかねえ…?
次回、タウバーン、新兵器フィンファンネル発動?

STAR DRIVER 輝きのタクト 第8話「いつだって流星のように」

 2010-11-21
スガタとタクトがタイマン張る話。

物語の最後はバッドエンド。サカナちゃんの長い長いお話の終幕にヘッド、ガッカリの上サカナちゃんを突然リストラへ。
「お互いに好きでも、どうしてかうまくいかなくなる」というサカナちゃん本人の言も、彼女の綴ってきた物語がサカナちゃんの心理の吐露でもあったとしたら、

本当はお互いに好き→だけどきっと未来は破滅

という予感をヘッドに与えたんですかね。
サカナちゃん、かくして晴れて自由の身となり、フェリーに乗って傷心の旅立ちへ。まあなんとなくというか、戻ってくることは確定事項なんでしょうけど。

ナイフを隠し持った少年、ギスギスしたオーラを放つの巻。前回以来なんとも関係がぎこちないものとなっているスガタとタクト、そしてワコ。
偶然知り合った三人が、たまたま気が合う学生同士ということで築いた友達関係。だけど避けて通れないのは三人の胸に拭うこと出来ない印として刻まれたサイバディを巡る運命。
夕陽の照らす丘はいつだって、男同士が腹を割って本音をぶつかり合うべき場所。恣意的にしてともすればパロディ的な舞台なれど、番組テーマのはずの「青春の謳歌」にこれほど相応しい舞台はないです。

きっかけは、スガタがワコからの誕生日プレゼントを拒絶したという出来事。
「お前、本気で誰かと向き合ってないよな」
「泳いで島に渡ってきたのは、自分の生死を試すつもりだったんだろう?」
互いが互いの本音を知らないからこそ生まれる軋轢と誤解。互いの関係を見つめ直し、腹の内を引き出すのに必要な
ものは、互いが互いに与える拳の痛み。
スカーレットキスによる、ゼロ時間内に引きずり込まれスガタ本人が捕らわれるという横槍さえも越えて、ついに初めて真正面からぶつかり合うスガタとタクト――。

嗚呼、これもまた今回、真っ向からの“男”話なんですわなあ。前回スカーレットキスがスガタに施した第一フェーズの能力――キスした相手を意のままに操ることにより、自らのサイバディのパワー源にすることを目論んだ浅はかな考えも、逆にサイバディを乗っ取られ、男同士の殴り合いの邪魔者扱いにしかならないスカーレットキス。
つか、前回予告を見て、今回スガタが乗っ取ったサイバディこそ、まだ見ぬ“王のサイバディ”ザメクって思ってたんですけどねえ。暗色系のカラーリングといいタウバーンと対を成す姿形といいやたらライバルメカっぽいし。

「ナイフは、ワコを守るために持っていたんだ!」
綺羅星も、互いの運命も関係ない、男同士の純然な殴り合いの喧嘩の果てに放たれる無愛想な少年の本音は、好きな少女を守りたいという不器用な気持ち。
おそらく初めて、この島に縛られた運命を背負って生まれ育ってきたスガタが、自分の本音を他者に向かって叫んだ瞬間――。

意外なまでに早く二人の対決展開が来てしまったか!? と前回の予告の時点で驚きだったのですが、今回の話は実は男同士二人が本当の親友同士になるためのイニシエーション。やべえなあ、昔ながらの学園漫画をいい熱量を持って展開させてるというか、こうした“本音を言い合える関係”が築かれるという話は、おっさん世代視聴者としては大歓迎でもあったのですよ。
次回以降、今回ぎこちなかった三人の関係がより打ち解けたものになってることを期待するのも、おっさん視聴者としてのまごうことなき希望。まあ予告の限りでは、今回初登場を果たした美少女転校生がまた三人の関係を引っ掻き回す話になりそうではありますが(苦笑)。綺羅星綺羅星とかいうエキセントリックな面ばかりが前面に目立ちつつ、古臭いまでの青春の謳歌の物語が何気に見ていて心地よいなあ。

今回、今までサカナちゃんの歌声に乗って登場というイメージが強かったタウバーンながらも、今回は雄々しいBGM(本来の登場BGM?)と共にロボットアニメらしく出現。BGMはやはりロボのイメージを左右する重要要素というか、スガタとの対決というシチュエーションもあいまって、華奢なタウバーンがやたらかっこよく見えてしまった。今後も「タウバーンといえばこの曲」ってぐらい楽曲のイメージが定着してほしいもんですが。
あと、今回明らかになった、スガタとタイガー及びジャガーの冷酷な関係ながらも…。やっぱり互いに、役目は役目として純粋な家族同士としての関係であり続けて欲しいなあ。メイドさん二人のスガタに対する愛情を見るに、コレが悲劇フラグだったりしたら辛いわな。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第7話「遠い世界」

 2010-11-14
スガタが目を覚ます話。

スガタの“王のサイバディ”、ザメクとのアプリボワゼによって出現する光柱「王の柱」の出現により、衝撃走る綺羅星電波団。昏睡状態に陥ってしまうスガタとその状況を嘆くワコ。そして姿を守れなかった無力感に打ちのめされているタクト。
綺羅星電波団に対し無敵を誇ってきた銀河美少年、実質ほぼ始めての苦悩編。銀河美少年として以上に「青春を謳歌する」ためにこの島にやってきたタクトにとって、この島で初めて出来た運命的なる友・スガタを守れなかったことが何よりも激しく胸に渦巻く後悔。そして、そんなタクトの苦悩を相談という形で受け、「行けよ、銀河美少年」とその背中を押す演劇部部長。
いえスガタやタクトらの事情を知っているというのもあるけれど、何者かと会話を交わしていた様子(本人曰く“ひとり芝居”の練習)といい、この人もやっぱり島の秘密に関わるキャラクターってこと? 案外ワコやサカナちゃん同様この島の封印を守る巫女、あるいはその関係者だったりするんですかね?
タクトがこの島に現れたことで変わり始めた、ワコとスガタの運命――かけがえなき友人同士となった三人の関係に何かしらの期待を寄せているあたりといい、果たして今後如何に物語に絡んでくるか?

ワコの元へ駆け出すタクトと、前回登場の電波団団員、リベンジを誓って今度はサイバディ発動。ギャグ回および前回の肉弾戦回を挟んだせいか、ゼロ空間での大真面目なロボ戦ってのがかなり久々に感じますです。
敵サイバディの猛攻の中、アブリボワゼしたが為に意識を失ったままゼロ時間内に現れてしまうスガタと、そのスガタを庇うタウバーン。スガタを守らなければならないというハンデ、否、友を守るために見せる底力が敵機を一撃で粉砕。
そして、戻った現実世界の中、スガタを綺羅星電波団へと迎え入れに現れた幹部スカーレットキスの唇を受けてしまうスガタ。第2話で語られた彼女の能力は、キスした相手を意のままに操ること――(ここでまさか、彼女の能力が物語展開に影響を及ぼすとはなあ)!

今週のサカナちゃんの物語の一説に語られる、力を得るために恋する少女を殺さなければならないという言がモロにワコ生贄フラグ…。タクトの多少手荒なビンタで目を覚ますスガタながらも、その口から漏れる、暴力を受けたことに対する不満はまさに不穏なる展開の示唆。
てか、予告の段階でついに敵対化してしまう二人というか…いやこの展開はありえるって前にも言ったけど、こうなるのは1クール過ぎた辺りとばかり思ってたんですが。意外に早く物語が急転を迎えたわなあ。
敵同士となってしまった愛する友というのは、これもロボットアニメとしての重要なシチュエーションのひとつ。予告に現れた青いサイバディこそスガタの機体・ザメクとしたら、果たしてその“王のサイバディ”の実力や如何に? なにげにシリアス展開に入ると次回への期待が働くんですが。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第6話「王の柱」

 2010-11-07
スガタが自身の「王のサイバディ」の能力の一端を披露する話。

最後のオチ的に明かされる、スガタとタクトが同じ誕生日だったってのは、実はこの二人生き別れの双子の兄弟でしたって伏線なのか? まあタウバーンという“特別なサイバディ”を使えるタクトがこの島にやってきた理由とかイロイロ付けやすくなりますけど。

今日はスガタの誕生日ながら、誕生日を重ねるたびに重みを増す、王のサイバディを持つ男という自身の宿命から誕生日を忌み嫌うスガタ。それでもスガタを祝いたいと、いじらしくも多少計算高くタクトを利用しようというワコ。
そして、今回の敵役は、そんなワコを「尻軽女」と忌み嫌うジェラシーの持ち主。
まあ、ワコの環境的に、彼女が綺羅星電波団にとってもVIPとしても、同じ女子として快く思わない奴はいるってのは非常に判りやすいですな。そして今回電波団メンバーが繰り出してくる敵ロボマネードールは、おっさんにも判りやすく言えば殺人アンドロイド・ガミアQ。
番組初の等身大の敵との肉弾戦展開でありつつ、案の定というかタイガー・ジャガーのメイドさん二人がスガタのボディガードだったというのも、等身大アクションの幅を広げるのにどんとこいです展開(笑)。そしてメイドさん二人から譲り受けた剣を両手に持っての、タクトの放つ銀河十文字斬り!

ぶっちゃけロボットアニメにおいて、主人公が劇中でロボの技を披露するってのは不思議と多用されないシチュエーション…パッと思いつく限りでは石破天驚拳とアポロンデストロイ(UFO戦士ダイアポロンのな。ええそういうシチュエーションがあるんですよ)ぐらいか?
マネードールを暴走させてしまった電波団員により、ワコを狙ってくる無数の敵機。そして、そのワコを救うべく、そのリスクも覚悟の上で自らの「王のサイバディ」とのアプリボワゼを敢行するスガタ――!
いよいよスガタの設定が語られると共に、タクト本人による等身大戦と、毎度毎度のマクー空間でのロボ戦に頼らないアクション話としては結構見所たくさんのエピソードであります。そして、スガタが劇中最強のサイバディの持ち主であることが明かされたことにより、ますますスガタとタクトの敵対化展開が濃厚になってきたか?

なんだかんだでいよいよこのアニメも先が気になってきたなあ…。今のところ電波団メンバーのことごとくの挑戦→敗退ってパターンが続いているけど、もはや1クールで電波団メンバーの大半が敗退してしまいそうな勢いで、むしろ電波団メンバーが絞られる第2クールからがどうなることか。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第5話「マンドラゴラの花言葉」

 2010-10-31
俺も若作り保険医の先生にやりたい放題にされたい話。

今週の綺羅星電波団の刺客は、実年齢、学園を卒業した年齢プラス十数歳。普段は目立たぬ保険医の先生だけど、実は綺羅星電波団の一員として謎の女子高生の姿に若作りして男子学生どもをよりどりみどりでやりたい放題、つかなんて俺得なキャラなんだよオカモト・ミドリ先生(ムハー!)。EDで声優チェックしたら、声が桑島法子さんというのが恐ろしくハマりすぎ。男だったら桑島法子さん声の保険医の先生にも女子高生にもメロメロにされたいに決まってる。
罠と知りつつ、謎の女子高生ヒナちゃんを名乗るミドリ先生の誘いを受け、そして綺羅星電波団の標的が自分に向いていることを知るタクト。しかし、ワコを巫女という運命から開放するため、電波団の所有するサイバディすべての破壊というタクトの決意は下手な脅迫などにも屈さない。
つかここは、タクトがヒナの正体に気付かないままメロメロにされるというストーリー展開で笑いを取ることも可能なんですけどね。タクトがワコの騎士になるというストーリー上、ヒナ(ミドリ先生)の誘惑に堕ちるのはタクトのヒーロー性の敗北。

タクト自身のキャラクターが電波団の面々より薄く見えるのは、あえてヒーローとしての主張の強調と共に、ワコの気持ちを裏切ることが許されなくなってしまったキャラクターとしての制約ゆえ。一応男子学生として適度におちゃらけた姿勢は見えるものの、徹底的に笑いを取れるキャラクターになることは出来なくなってしまってるんだよなあ。
電波団の面々のアクの強さとか感情移入のしやすさがある分、タクト=タウバーンが本当に無個性な敵役にしか見えなくなるというか。特に今回のミドリ先生みたいに、やってることは悪辣な結婚詐欺ながらいちいちリアクションが可愛いキャラが主役の話だと、もう銀河美少年の存在感がね…(苦笑)。

その持てる技術にてサイバディに付加した未来予知の能力により、タウバーンを番組開始以来の窮地に追い込むミドリ先生のサイバディ。いえ毎回、窮地に立たされては逆転という戦闘パターンの確立のとおりというか、つか美少年大好きミドリ先生、苦しみ悶える銀河美少年のピンク色の艶姿にアハーン♪してる間に撃墜。つか強敵をぶっ倒したはずの当のタクトも唖然だよ。
今回、本当にミドリ先生の可愛さだけで持たせた30分というか、まあミドリ先生のキャラクターが俺得だったというだけで充分おもろい回だったです。たとえ女子高生の姿に若作りなどしなくても、生徒を(色目込みで)見つめる優しい視線に憧れる男子学生がいたというホノボノENDながら、ああ、喰われるなこいつ…ウラヤマシス。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第4話「ワコの歌声」

 2010-10-24
タクトとワコがマクー空間上のバーチャル市街に囚われる話。

幻? 影? 魔空都市。メイドさんの微かな羨望と嫉妬が生み出した世界に放り込まれるタクトとワコ。つか物語の舞台南十字島、離島のはずが生活インフラが自分の居住地より住み良さそうな件。
明らかになる、サイバディの封印を護る巫女としてワコが島を出られない理由と、彼女の運命を知り自らの戦うべき理由を胸に刻むタクト。そのワコの許婚であるスガタに対する、タクトの島のサイバディをすべてデストローイ宣言は、ワコの騎士となることの宣言であると共にぶっちゃければタクトとスガタの敵対化フラグではあるんだよなあ。
スガタとワコの所属する演劇部に入部するタクトと、部員たるメイドさんたちにくさった視線を向けられる男部員ふたり(笑)。現状の平穏な雰囲気も、学校中の綺羅星電波団メンバーの正体が明らかになったりスガタとタクトが袂を分かつことになったりとか、なんかシリーズ後半から「青春を謳歌」どころでないドロドロした展開が待ち受けていそうなんですけれど。

二人の他に何者も介在できない世界は、二人を現実的な運命から解き放つ世界であると同時、二人の存在を邪魔とする微かな悪意が生み出した世界。今回登場のサイバディがタウバーンと交戦せずにゼロ時間上の仮想世界を収束して去っていくのは、この世界を生み出した当人が元より別に綺羅星メンバーでないからと、何よりも「ただの恋する少女」の台詞に暗喩される、誰かを傷付けることを本意としなかったゆえ(むしろ、ヘッドが介入しなければ今回の作戦完全に上手くいってたし)。いえ、仮想空間上と言っても、初めてロボ戦の舞台が現実に足がついたところになって「これはキタか!?」と一瞬期待したんですが(苦笑)。

今回もボケツッコミのキレを増すサカナちゃんとヘッドの夫婦漫才ながら、こうして徐々にサカナちゃんの言が物語展開そのものの比喩となっていくんだろうなあ。
ところでメイドさん二人の名前がタイガーにジャガーってのは「大鉄人17」からの引用かとか一瞬思ってしまったが(あっちはジャガーが二人すんまそん)。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第3話「おとな銀行」

 2010-10-17
俺も女子高生人妻に跪いてお仕えしたい話。

今回の敵は女子高生人妻の子分というか、目論むは同じく女子高生人妻のメイドと組んでの下克上。いよいよ銀河美少年およびタウバーン抹殺に人生賭ける敵が出てきたなあ。今後しばらくは、毎回タクトに挑戦しては敗れ去っていく敵キャラのドラマもまた話の中心になって行きますかね。
65歳大富豪の元に嫁入りし、あとは亭主と離れて暮らして放蕩三昧の女子高生人妻ワタナベさん。その実体はわかりやすいぐらい綺羅星電波団の金庫番。いちいち子分どもの下克上の目論見など監視の上お見通しなあたり、金持ちの余裕なのか本当に下克上が起こるぐらいの退屈しない人生を求めているのか。

主人公側よりも否応なしに目立つ今回の敵側のドラマを経て、今週も毎度おなじみマクー空間に引きずりこまれてのバトル。とりあえず毎回延々とこのパターンを続けるのはもう来週ぐらいが限界じゃないかと思ったり。
敵の一本刀に対抗し、自らも剣を抜くタウバーンながらもおそらく番組初じゃないかってぐらいの劣勢。その劣勢を跳ね返す、銀河美少年本来の太刀筋は二刀流。得意の得物を手にしての逆転劇が普通にロボットアニメとして痛快なのと、そして遂に炸裂する、スパロボらしい剣による必殺技――豪快! 銀河十文字斬り! やはり王道らしい斬撃必殺技は、スパロボ厨どころか70年代ロボアニメで育ってきたおっさん世代までもが歓喜であります。

毎回毎回タクトともどもゼロ時間空間に囚われの身になるのが役目ともいえるヒロイン、ワコ。次回でやっと彼女自身にスポットが当たる話になるらしいながらも、正直3話目にして早くも番組そのものに倦怠感が漂ってきてるだけに(設定上仕方ないとはいえ、戦闘シーンが毎回マクー空間という変わり映えのない背景…というのが大きいわなあ)、番組第一の転機というぐらいの話になってほしいもんですが。
あと、これまた毎週毎週のヘッドとサカナちゃんの夫婦漫才には、今後の物語の伏線でも語られているんだろうかと聞く耳立てて視聴してるんですが、結局何のことやらよく判らない電波トーク。自分はフェーズ2どころか綺羅星入団の域にすら達することが出来んのだなあとしみじみ。別に入っても楽しそうなことなさそうだけど(苦笑)。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第2話「綺羅星十字団の挑戦」

 2010-10-10
女子高生人妻はエロくて素晴らしい話。

なんとか設定が多少は語られ始めたなあ。マクー空間の中でしか活動できない機械獣(サイバディ)軍団を現実世界に引きずり出そうという綺羅星電波団と、その野望の前に立ち塞がる、胸に証の傷跡を持つ少年タクトとその愛機タウバーン(しかし銀河美少年とはタクトのことを指すのかタウバーンのことを指すのか?)。
正体丸判りすぎが非常に潔い綺羅星電波団のリーダー決定方法は、ヒーローやっつけちゃった奴が一番偉いという「ジェットマン」のバイラム方式。これだったら毎回毎回基本的にロボ戦が1対1になるしかないから、当面はロボ物らしいロボ物として堪能できるのかも。

綺羅星電波団に狙われる、サイバディに関する秘密を秘めた巫女たるヒロインと、そのヒロインを護る騎士としてのタクト、現実空間の時間を止めたマクー空間に引きずりこまれてのロボ戦。毎回このパターンが続くと、背景的にもロボ戦のワンパターン度が定着しそうな気も。満を持して炸裂するタウバーンの必殺技タウ銀河ビーム。スパロボだったら普通に気力130以上レベルの必殺技というのはなかなか見てて気持ちいいです。
敵組織の概要が少しずつ明らかになるとともに、タクトの味方として結集する演劇部。つか主人公の部活は演劇部で決まりですか。前回のボクシング部員とか見て、毎回毎回今週の敵となる綺羅星団員の仕切る部活を渡り歩いて大暴れするって内容になるかと思ってたんですが。「――ただし、その腕前は日本じゃあ二番目だ」的に(含笑)。

STAR DRIVER 輝きのタクト 第1話「銀河美少年」

 2010-10-03
そりゃBONSの作るアニメに、劇中での設定説明なんか求めちゃいませんけど…どうしよう(汗)?

前半、離島の何故か生徒数そこそこ多い学園に「ハリスの旋風」とか「ダッシュ勝平」のごときトンデモ行動力を持った主人公が転校してくるってプロットまでは普通に学園モノアニメとしてついていけるのに、Bパートからのマクー空間だの巨大機械獣誕生だの「颯爽登場、銀河美少年!」だの、なんだか掴み以前に視聴者をケムに巻いてる感が凄すぎて(唖然)。

秋期新番アニメ唯一のロボ物という期待半分で見始めましたが、こりゃ想像以上に凄いアニメだった…おっさん視聴者の理解超越ぶりって意味で。番組終了後に「笑点」にチャンネル変えるのを大喜利始まるあたりまで忘れてたですよ。
このケレン味とかぶきっぷりが癖になってきて自分の中でウケるか? あまりの自分を置いてけぼりにするスピードについていけずに脱落するかまだ様子見。とりあえずスタッフは「綺羅星!」流行らせたら勝ちって思ってるよな絶対(笑)。

デザインイメージは間違いなく「リボンの騎士」であろう主役ロボ・タウバーン。こいつのオモチャが欲しくなってきたら自分の負けだな(ニヤリッ)。一応ロボアニメの感想っぽく、敵ロボのデザインのゴツさが「第1話の敵役かくあるべし」で非常に良かったです。チビ主人公が初戦でデカブツな敵をブチのめすというのは車田正美先生が大好きだよなあ。
あと夕方放送のアニメで流石に目立つエロさは、この時間帯の限界に挑戦するつもりか?
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事業部長わたなべ

Author:事業部長わたなべ
北国に蠢く黒い影。心に星を持つ男。
模型HP「豪雪地帯酒店・第二事業部」やってます。
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